概要
あらすじ
空手の組み手でフブキに勝利したムサシだが、勝ったムサシも負けたフブキ隊員もなんだか微妙な雰囲気に……。ヒウラキャップが尋ねるとフブキ隊員は手の傷を見せてムサシが遠慮無く向かって来た事を明かす。
EYESの取材に来たテレビの女性レポーターはEYESは怪獣を保護すると言っていながら結局は攻撃してしまうパターンが多い事を指摘する。
ヒウラの「人々に危害を及ぼす可能性が僅かでもあるのなら怪獣を倒せと命令する事も当然ある」と言う答えに女性レポーターは凶暴性の無い怪獣だったエリガルを駆除した事例を挙げ、民家の近くで有毒ガスを吐くのでやむを得なかったとするヒウラを「怪獣の生き死にの権利を握っている事を真剣に考えているのか疑問」と批判した。
取材が終わった後、ヒウラは世論は極端なものだとして、今日みたいな意見があれば怪獣を保護する事自体とんでもないと言う意見もあると語り、フブキ隊員は怪獣を保護するか被害を防ぐかの選択を迫られた時に攻撃はやむを得ないとするが、それらを聞いていたムサシは強く訴える。
「でもそれじゃEYESが何の為にあるか分からない! すぐ攻撃してしまうのはある意味、僕達が弱いからですよ!そう、弱いから、力が足りないから、すぐに怖気付いて攻撃に走ってしまうんだ。もっと強くならなくちゃ……、力を付けなきゃ駄目なんですよ!」
コスモスの実力をも上回る実体カオスヘッダーの出現によってムサシは焦りを覚えていたのだった。
ムサシは今度はヒウラと組み手をするが、あっさり負けてしまった。ヒウラは以前のムサシには戦いながらも相手を気遣う優しさがあったとして、力を付ける事は否定はしないが力に頼って強引になり思いやりや優しさを見失う事は恐いと忠告するが、焦るムサシは安心を得る為に力を求める事をやめられなかった。
そんな時、K3地区の平野にエリガルの別個体が出現した。ヒウラは毒ガスを警戒するも、ムサシはドイガキを同乗させながら彼が苦手なテックサンダー3号で出動するという無茶な作戦を敢行する。
毒ガスをかいくぐって粘着弾で噴出口を塞ぐ事に成功するが、続けて撃った麻酔弾の影響でエリガル自身の力が弱まると今までエリガルに抑えられていたカオスヘッダーが解き放たれると言う逆効果を引き起こしてしまう。ますます焦りを募らせたムサシはヒウラの警告を無視し今度は口を粘着弾で塞ごうとするが失敗。無茶な操縦でドイガキは気絶し、乗っていたテックサンダー3号も撃墜されてしまう。
「怪獣を守るのがEYESの義務だ!だがな、俺にはお前達を守る責任がある!それでEYESが弱腰だと批難する奴がいるんなら言わせておけ!俺が欲しいのは強引な強さじゃない!」。
ヒウラは叫ぶがムサシの耳には届かない。
ウルトラマンコスモスへと変身したムサシはルナエキストラクトでカオスヘッダーを切り離そうとするが進化したカオスヘッダーに無効化されてしまう。
コロナモードにチェンジしたコスモスはある程度エリガルを弱らせてから改めてカオスヘッダーを切り離すことにする。エリガルを弱らせコロナエキストラクトを使い、何とかカオスヘッダーを切り離すことが出来たが、カオスヘッダーはエリガルのコピー体カオスエリガルとなった。
コスモスは全力でカオスエリガルを圧倒。ブレージングウェーブでカオスエリガルは倒された。
勝利を喜ぶEYES。しかし、皆がカオスエリガルに気を取られている中でエリガルは静かに倒れる。駆け寄って抱き上げるコスモスだったがエリガルは目を閉じ、死んだ。
夕暮れの中、コスモスはエリガルの亡骸を抱き呆然としていた。
あまりにも力を求めすぎた結果最悪の結果になってしまったことにムサシは慟哭する。
「何故だ!?何故なんだコスモス!僕が力を、力を求めすぎたのがいけなかったのか?力は……優しさを消してしまうのか?返事をしてくれ!コスモス……コスモスー!」