概要
てんとう虫コミックス45巻及び、藤子・F・不二雄大全集8巻に収録
中にガスが入っており、このガスを吸うと肺が強くなりふつうの1000倍まで空気を吸い込んでおける。プールの練習などで使用すると何時間でも水に入っていることができるので落ち着いて練習をすることができる。
ストーリー
ジャイアンとスネ夫から何とか逃げ切り、家の中に入ったのび太は、自分の顔を見ればプールに入れろとうるさいことを説明。これにドラえもんは「入れてやりゃいいじゃん」と言うが、のび太は「今は嫌だ」ということだった。そんな時しずかから電話がかかって来て、彼女も同じく野比家のプールに入れて欲しいとのことだったが、やはり同じく断っていて、その後のび太はおもむろに海パンに着替え、今日こそ泳げるようになるまで練習を始めようとした。
だがパパに100回10円でうちわを仰いでほしいと頼まれ、ママからは一部屋10円で掃除機をかけて欲しいと頼まれたので、練習を邪魔されたと怒って一人風呂場にいってしまった。そして「シネマラン」を飲んで広くなった風呂で泳ぎ出したが、早々に溺れたのですぐに止めてしまった。これを見たドラえもんは、のび太が皆の前で溺れてしまうのが恥ずかっていて、それで頼みを断っていることを言い当てるが、のび太はふてくしてしまったので、「このままじゃ何時まで経っても泳げないぜ」と言うが、のび太は「いいもん」とやる気を見せなった。
そこでドラえもんは「強力ハイポンプガス」を取り出し、これでのび太の肺を強化し水中でも溺れないようにした。これでのび太は泳げるようになったが、肺活量が千倍になったことで笑い声でドラえもんを吹き飛ばしてしまった。そして皆も誘うことにし、その前に息でママの代わりに部屋のホコリを吹き払ったり、パパにも息を吹いてあげたが、強すぎたために外まで飛んで行ってしまった。
そしてジャイアンとスネ夫に声をかけたが、今更プールなんか入りたくないと言われたので、「せっかく泳げるようになったのに」と言ったが、これで2人が吹っ飛び皆でプールに入ることになった。その後ドラえもんはもうそろそろ上がろうと言ったが、調子が出て来たからとのび太はまだ泳ぎ続け、その結果風邪をひいてしまい、その夜夕食の時にくしゃみをしてドラえもん達や夕食をテーブルごと吹き飛ばしてしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1980年8月27日及び2002年9月6日に、水田版は2024年8月3日にそれぞれ放送している。
1980年版
- のび太は先にシネマランを使用している。
- 両親がのび太に頼み事をしたりそれを断ったりする下りはカットされ、のび太がガスを吸い込んでから自主的に手伝いをしている。ちなみにパパはちゃんと服を着ていた。
- 本編終了後のショートアニメは、シネマランを飲んだドラえもんがズームアップしたり横に伸びたりするというものだった。
2002年版
- サブタイトルが「ハイポンプで水泳大会」に変更
- のび太が水泳の練習を始めたのは、皆の前でつい3mほど泳げるようになったと言ってしまい、その流れで町内の水泳大会に皆で出て景品のゲームをゲットしようと言うことになったからだった。またのび太が部屋に帰ってきた時ドラえもんは留守だったが、すぐに帰ってきて始めは色々言ったものの、のび太の名誉のために協力することにした。
- ドラえもんは風呂に「スペースワイド」という赤い液体の道具を垂らし、風呂を広くしたように見せている。
- のび太が木に引っかかったバトミントンの羽根を息で取ってあげる下りが追加され、のび太が来た時ジャイアンとスネ夫は空地でサッカーをしていたが、のび太はジャイアンのシュートを息で止めている。また先述の件により2人がのび太の誘いを断ってはおらず、のび太も2人を空中へ飛ばしてはいない。
- ジャイアンは自分が大会のアンカーになろうとしていたが、のび太の泳ぎが自分より早かったため、勝負をすることになり、その結果のび太が勝ったことで潔くアンカーの座を譲った。
- ラストはリレー大会の場で、ジャイアンが泳ぎ切った直後のび太がくしゃみをしてしまい、プールの水が全て会場全体へと飛んでしまうというオチで終わっている。
2024年版
- 原作の扉絵をオマージュしたサブタイトルでは、のび太は正面を向いていた。
- のび太は両親の頼み事を断ってから水着に着替えている。
- 風呂で練習をした際のび太は浮き輪を使用している。またいじけたのは風呂場の外だった。
- のび太はガスを吸った後も溺れないか疑っていて、ドラえもんはさっさと水中に入るよう言っている。
- ママは掃除を引き受けると言ったのび太にお駄賃を渡していない。またパパは外まで飛ばされた際、一緒に飛ばされた花瓶をキャッチしている。
- 野比家の夕食はカレーライスだった。