影ぼうしフラッシュ
かげぼうしふらっしゅ
ドラえもんカラー作品集2巻、藤子・F・不二雄大全集16に収録。
球形をした白黒の道具。人の影が出ているとき、そのそばに投げ上げると発光し、その人の影が実体化する。その影は消滅するまでの30分間に、頼んだことを何でも引き受ける。ただしその能力は影の主に準じる。
ジャイアンとスネ夫に追われるものび太は、何とか家の中に逃げ込みドラえもんに助けを求めるが、当のドラえもんは目の前にどら焼きを置いたまま、真っ青な様子だった。だがすぐに消えてしまったため、お化けだと驚いて部屋を出ると本物のドラえもんと衝突。
そして影ぼうしに留守番をさせていたこと、「影ぼうしフラッシュ」を使ったことをドラえもんは説明し、試しにのび太の影ぼうしも作ってみせた。これを見てのび太は、これを使ってジャイアンとスネ夫をやっつけることを思いつき、ドラえもんに無理じゃないと言われるも、空地にいた2人を見つけると影ぼうしを向かわせた。
だがドラえもんのいう通り影ぼうしはあっさり返り討ちにあい、家に逃げ込んだことでのび太は締め出されてしまった。すぐにドラえもんが開けてくれたが、影ぼうしは時間がきて消えてしまい、それなら大勢で立ち向かうことを決意。無駄使いはダメと言われたため影ぼうしを一人作って足止めし、それからママにお使いを頼まれた際も彼女の影ぼうしを作製し、それに頼むよう言って先を急いだ。
そして影ぼうしを5体作って皆で空地に向かうも、底には誰もいなかったため、しずかから学校の裏山の方へ行ったと聞かされたので、そちらに急行。だが途中で影ぼうし達が消えてしまい、更にそのタイミングでジャイアンとスネ夫に出くわしてしまったため、のび太は慌てて校庭へと逃げ込んだ。
道具も後1つしか残っていなかったが、使った際に学校に自身の大きな影ができていることに気付いたため、のび太はこれを使って2人を捕まえることができ、ドラえもんとしずかに「一人でも強いだろ」と自慢していた。
大山版は1988年7月15日に、水田版は2020年10月31日にそれぞれ放送している。
2020年版
- 冒頭では男子達が空地にて影踏みをして遊んでいる光景が描かれていて、のび太は土管から仮装をした幼児が出て来たことでびっくりして転び、ピンチになるも塀を背にして影を守り、ジャイアンとスネ夫に追われるもそのまま家まで逃げ切った。
- ドラえもんの影ぼうしは、のび太がどら焼きを食べようとしたため、彼が伸ばした手を叩いて守った。
- のび太は自分の影ぼうしに締め出された際、「僕のくせに生意気だぞ!」と叫んでいた。
- のび太は外出する際ドラえもんが買った、ハロウィーン限定のかぼちゃあんを使った限定どら焼きも持ち出していたが、その先で魔女に仮装した幼女にトリックオアトリートと言われ、しずか達の目もあったため断り切れず渡すこととなった。
- のび太が5人の影ぼうしを作った際、ガイコツに仮装した人が紛れ込んでいたため間違えてしまっていて、この後自力でジャイアンとスネ夫を見つけていた。そしてこの5人の影ぼうし達はのび太の命令で2人を探すことになったが、ママのかげぼうしに草むしりをさせられていたり、怖くてよその家の庭に隠れたりしていた。
- ドラえもんは、影ぼうしを本物ののび太だと間違えたしずかから向かった方向をきいていて、商店街の方に向かいそれらしき者に飛び掛かったが、それは先ほどのび太も間違えた、ガイコツに仮装した男性だった。そして本物ののび太を見つけてどら焼きを返すよう問い詰めたが、渡してしまったことを言われ悔し泣きするも、影ぼうし達がハロウィーンで貰ってきてくれたお菓子の中にそのどら焼きも入っていたため機嫌を直した。
- のび太が大きな影を作ることができたのは、校庭に逃げ込んだのが夕暮れ時だったからだった。