概要
CV:冨永みーな
ビックリマン2000に登場する天使で、漫画版、アニメ版における主人公。戦使トーサンダーと七代目静女天の息子。燃えるような赤髪と青い目を持つ少年。
六手の里のタフ鎧の元で修業を積んでいたが、悪魔・悪運ゴールに追われて逃げ延びてきたスーパーゼウスとカンジーを助け、天助ポーチも加えて悪魔軍との戦いに巻き込まれることとなる。
武器は身の丈ほどもある「くの字」型の巨大ブーメランで、中央部に天源核を差しこめる(百獣戦隊ガオレンジャーやYAIBAをイメージしていただくと分かりやすい)。アニメでは途中から双刃刀のような形状になっている。
原作シールやアニメでは父同様、「星戦使」に昇格。アニメ「凶悪魔編」でグリニッジ神官に「心とは何か」を問われ、それを「未来」と答えたことで「星騎士(せいナイト)」へと昇格。
人物
性格はやんちゃ坊主そのもので、物語序盤では悪戯好きで食い意地が張っている場面が強調されている。おまけに勉強嫌いでタフ凱の説教も聞き入れないなど、中の人が別のアニメで演じるあの少年さながらの仕草である(中の人ネタの可能性も否定できないが)。一方で、タフ凱の教えはある程度身に着けているようで、最初の話で「枯れ木に花(鼻)を咲かせる」程度の魔法が使えたほか、ある話では薬を作るという隠れた特技が判明する。数々の戦いを通して精神的成長を遂げ、カリスマデビルX討伐後にポーチの「お子ちゃまにしてはやったわよね」という毒舌交じりの言葉にも怒ったりせず、逆に「俺の力じゃない。みんなの想いが力になったんだ」と返すほどにまで心が広くなり、凶悪魔編では悪戯好きな面は鳴りを潜め、やんちゃ坊主ぶりもある程度は収まってきた(ギャグシーンで子供っぽさが出る程度)。
先述の通り、基本的に勉強嫌いでカンジーの助力なしで強力な悪魔属に勝てないことも多かったが、第1話に出てきた悪運ゴールのように、ヤケクソになって投げた水晶玉が天源核(ビッグバンコア)だと知らず結果的に倒したり、苦戦した屈指の強敵・霊天狗の「学習意欲をなくし、行動不能にする能力」を食らっても勉強嫌いが幸いして効果がなかったという例外も存在する。凶悪魔編では、暴守・駆込みジョーカーの能力の盲点を炙り出し、弱点を突いて勝利するなど、戦闘に頭脳プレーも用いるほどにまで成長した。
子供であるためか、女性関係に疎く、女性を意識するような描写もないが、ポーチとはことあるごとに口喧嘩が絶えないものの、傍から見れば「喧嘩友達」みたいな感じになっていたり、ダンディーラーが怪我をした際には先述の特技で薬を作り手当てをしたりする優しさを見せ、ポーチとダンディーラーが旅館で喧嘩になった際、双方のバスタオルが取れそうになった際には一同で慌てていたなど、自制心のある一面もあるほか、凶悪魔編では糖衣嬢が「旅に同行する」と言って凹十魔のタケルの席の隣に座り、そこから逃げて糖衣嬢に追いかけられるなど、照れくさい面は見せていないが、思春期を迎えたような心理行動を見せてもいる。凶悪魔の三神官・凶栄神ノクスを魔助チップが言った「ちょうちんのくちゅ」を次回予告でもネタにするほどの悪ノリを見せることがあった。
人情味には厚く、父であるトーサンダーや師であるタフ凱のことは慕っており、彼らが混沌に飲まれた際には心に影を落としたほど。天使・悪魔関係なく利害関係が一致する場合は団結したり、争いを好まない悪魔属には手を出さなかったり、友達になったりするなど、悪意のない者であればだれとでも仲良くなれる才能を持っている(事実、第1話でタフ凱の教え子たちはみんなタケルの友達でもある)。特にたびたび衝突するバカラ軍曹一行に対しても、たまに「昨日の敵は今日の友」として協力関係になることもあり、ダンディーラーの怪我の手当てをしたことでバカラから感謝され、バックミイラの弱点を教えられた上で討伐に協力した。「メカニカルゾーン」では暴満漢によって捕らえられたバカラとダンディーラーを、「ピンゾロイドとの出会い」を聞いて同情し逃げ道を作り、ピンゾロイドたちの救出に力を貸した。終盤ではタケルたちに寝返ったバカラと共にカリスマデビルX討伐に臨んだ。一匹狼の星悪魔アズールのことも、「仲間」として見ている。
人情味に熱い分、疑うことを知らないというのが欠点でもあり、それが原因でトラブルに巻き込まれてしまうこともあり、そのことを千舞道士にも「命取りになりかねない」と指摘されている(「サマーゾーン」で抹茶金トキに次界卵があると騙されて夏鬼ゴーリラを復活させてしまう、など)。凶悪魔編で千舞道士のかつての相棒・中途半魔の「凶悪魔にやられた」、「チームゼウスに協力する」という嘘も信じてしまい、凹十魔も「仲間が増えるのがうれしい」と賛同していたのも束の間で闇討ちされて初めて怒ったほど(その中途半魔も、上司である凶悪魔・発砲首領に処刑されたため、仲間にすることは叶わなかった)。
文字通り、「道草」を食っていたり、桜の葉っぱを食べていたりするほど食い意地が張っているほか、15話でのチョコレート騒動で少女たちから鉄拳制裁を受けたり、チョコ食べたさに悪魔・義理義理ッスと組んで悪乗りでチョコを盗んだりするなど、その顔はまさに悪戯をするあの少年のような性格になっていた(その話で結果的にバカラ共々少女たちから制裁を受ける形で収束しており、「この話だけのタケルは嫌い」だと酷評されかねなかった)。だが、その食い意地の悪さの汚点も次界卵編終盤近くで精神的成長を遂げたこともあって、ある程度改善されており、凶悪魔編では特別海賊のアジトである列車にある冷蔵庫から盗み食いをしたことぐらいである(この光景を見た虹天使ダーツからは「こんな人がタケル様なわけがない」と酷評された)。
食い意地が張っているとはいえ、さすがに限度はあるらしく、福陽気妃のサマーゾーンのツアー特典の大量のかき氷や十年分のスイカなど食べきれない量を送られようとした際にはカンジーにラックゲートを出させてひたすら去っていった。
漫画版
犬木栄治氏の漫画版では一撃で山をも砕く炎の拳を放ち遠距離の相手を焼き尽くす『虎天拳(コテンパンチ)』を習得して以降、ブーメランを全く使用していない。
アニメ版というか原作とは全く異なる容姿をしており、熱血で向こう見ずだがショタ寄りのキャラクターとして描写されている。
終盤ではカリスマデビルXに洗脳され最後の刺客として立ちふさがったバカラ軍曹と対峙するが、操られているのがわかっているため戦いながらも説得を試みるなど友情に厚い。
バカラのことはライバルと思っていたようで、激しい殴り合いの末に見事バカラの心を呼び戻して正気に戻らせた。そのままバカラを加えて最後の戦いに向かう。
ラストバトルでは真の力を得たカリスマデビルXに歯が立たなかったが、これまでの旅で出会った仲間たちと合体することで光の巨人へと変身。次界卵が見守る中、死闘を演じ勝利する。
泣いて命乞いをするカリスマデビルXから不意打ちを受けるが、その卑劣さに激怒した次界卵自らがカリスマデビルXを赤ん坊にしたことで戦いは終わりを迎えた。
むさしのあつし版では、アニメ版の型を破ったようなバカさ加減が強調されている。