原作とアニメではこの対処法が大きく異なり、先行したアニメ版では「未来世界で開発された新しい雪霞狼を託す」というものだが、本編では「破損した雪霞狼の破片」「暁深森からもたらされた神格振動波駆動術式のオリジナル」、「未来世界の術式理論」、そして触媒として「真祖の子たる零菜の血」を用いて、ニーナ・アデラードの錬金術で雪霞狼を強化修復してもらった。

短編集『APPEND4』にて古城と雪菜が零菜達の時代に迷い込んだ際には「訳あって、母親の旧姓を名乗っている」と話していたため、普段は『姫柊』姓にて生活していると思われる。

眷獣

判明している眷獣は二つ。まだまだ未熟ながら、作中基準では真祖並に反則的な特性を持つ。

槍の黄金（ハスタ・アウルム）

概要	破魔の力を持つ槍型の眷獣。
姿	形・大きさは母・雪菜の愛槍「雪霞狼」そのまま。鞭のように姿を変えることも可能。
能力	父・古城の代名詞「獅子の黄金」と同じ力を持った“意思を持つ武器”。「雪霞狼」と同じく刺した対象から魔力を消し去る、破魔の力を宿した魔族殺しの槍。
余談	「獅子の黄金」と“意思を持つ武器”「夜摩の黒剣」は、どちらも雪菜を霊媒にして支配権を獲得した眷獣。見た目と能力だけで零菜が古城と雪菜の娘であることが解る眷獣。零菜は主武器として愛用している様子。『ハスタ』はラテン語で「槍」、『アウルム』はラテン語で「黄金」を意味する。

鍵の白銀（クラウィス・アルゲントゥム）

姿	愛嬌のある丸みを帯びた、虹色の光沢を持つ巨大なカミクラゲ。
能力	時空転移。時空間の制御の他、直接生物を過去に転移させることも可能。後者は生体しか転送できないため、人間に使えば必然的に全裸状態で転移させることになる。
余談	『クラウィス』はラテン語で「鍵」、『アルゲントゥム』はラテン語で「銀」を意味する。

未来のあれこれ

彼女の発言により登場人物の未来の姿が断片的に把握できる。

暁古城

自身の父親。第四真祖として絃神島を「第四の夜の帝国（ドミニオン）」「暁の帝国」と呼ばれるまでの国家に発展させている。

基本的に「古城君」と呼んでいる。これは叔母にあたる暁凪沙の影響と推測できる。一方で零菜自身は名乗っておらず『APPEND4』での別れ際に「可愛い娘のために、素敵な名前を考えておいてくださいね、パパ」と自身が何者かを意識させるような言動を取った。

姫柊雪菜

古城の妻で自身の母親、普段は「ママ」と呼んでいる模様。20年前の彩海学園で出会った瞬間に気絶させ、衣服を奪っているので初めは彼女から敵意を向けられていたが、古城に対して煮え切らない態度の彼女に喝を入れ、最後には彼女と息の合った共闘を披露する。別れ際に彼女の事を「ママ」と呼び古城ともども困惑させながらも意識させていた。

『APPEND4』で再会した時は、途中から彼女のことをほぼ「ママ」と呼び自分が娘であることを隠さなくなっていた。

堅物なところは未来でも変わらず、零菜は彼女の事を石頭呼ばわりして何度も駄々をこねていた。彼女のスパルタぶりに怯えたかと思えば、彼女の天然ぶりを爆笑したり、彼女と古城のやり取りを満足そうに眺めたりなど、悪戯っ子と教育ママのような親子関係の様子。

続編では零菜が主催した理不尽な裁判の終盤に乱入して、零菜を気絶させ裁判を強制終了させた。容姿は明らかにならなかったが、古城のモノローグでは美女と評されている。