未来への遺産
みらいへのいさん
1989年3月に『ジョジョの奇妙な冒険』第3部『スターダストクルセイダース』の連載当時、サブタイトルに『Part3 空条承太郎 未来への遺産』が使用されていた。
1998年にCAPCOMが第3部を題材にした格闘ゲームを発売した際、当初はサブタイトルが無かったが、数か月後に使用キャラ数を増やしたアッパー版を発売する際に『未来への遺産』というサブタイトルを付けた。後に、1999年12月に第6部『ストーンオーシャン』連載開始の際に第3部のサブタイトルが『スターダストクルセイダース』に変更され、その後はもっぱらジョジョラーの間では『未来への遺産』と言えばCAPCOM製の格ゲーを指すようになった。
なお、pixiv上ではこの『未来への遺産』と言うタグを『未来に残したい、この笑顔』のような意味で、ジョジョとは全く無関係に使用することもあるので検索の際は注意。
この記事では、CAPCOMが1998年及び1999年に発売した『ジョジョの奇妙な冒険』第3部を原作とする格闘ゲームについて記述する。
上述のように、本来『未来への遺産』はアッパー版の方を指し、あくまで当初発売された方にはサブタイトルがないのだが、両者をまとめて『未来への遺産』と呼んでいる向きがあるので、ここではまとめて記述する。この記事で呼び分ける際は当初版を『無印』、アッパー版の方を『遺産』と呼称する。
題名 | 発売月 | 使用可能キャラ数 |
---|---|---|
無印 | 98年12月 | 初期10人+隠しキャラ3人(コマンド入力で使用可能)、CPU専用3人 |
遺産 | 99年9月 | 初期16人+隠しキャラ6人(稼働から時間が経つと使用可能)、CPU専用2人 |
『無印』での初期キャラ10人は空条承太郎、花京院典明、モハメド・アヴドゥル、ジャン=ピエール・ポルナレフ、ジョセフ・ジョースター、イギー、呪いのデーボ、ミドラー、チャカ、アレッシー。隠しキャラ3人はDIO、ジョセフ(第2部)、影DIO(注1)。CPU専用3人はンドゥール、デス13、ヴァニラ・アイス。若ジョセフと影DIOは『無印』においてはストーリーモードにおいてデモが一切ない。
『遺産』での初期16人は『無印』の10人+DIO、ヴァニラ・アイス、マライア、ペット・ショップ、ホル・ホース、アヌビス二刀流ポルナレフ。隠しキャラ6人は誇り高き血統ジョセフ、ホル・ホース&ボインゴ、ラバーソール、恐怖を乗り越えた花京院、カーン、邪悪の化身ディオ!!。CPU専用3人はンドゥール、デス13。
『無印』での初期10人+DIOはストーリーモードにおいてOP、EDのみならず、道中の各キャラとの対戦前、対戦後の全てにデモが存在しているが、『遺産』での追加キャラ+誇り高き血統ジョセフ、邪悪の化身ディオ!!はOPとEDのみしかない。ドリームキャスト版やPS3版ではこの不平等も忠実に移植されているが、PS版では容量の関係か、初期10人+DIOは追加組に合わせる形で大幅にデモが削られている。その代わり一部のセリフにボイス付きではあるのだが……。なお、ほとんどのキャラは削られたOPEDのみでも話が大体わかるが、ミドラーのみはPS版ではなぜDIOと戦っているのか理解不能だろう。更にEDが一部削られていて、話が根本から違ってきている。初期キャラの3悪はミドラー以外全員DIO裏切りエンドだが、追加組はあんまり裏切らない。ただ、EDを見る限り裏切ってなさそうなマライアがDIOと戦っているのは謎なのだが……。
各キャラが敵として現れる場合のサブタイトル一覧。「第〇話 ××××」と言うような表記になる。最終戦は「最終話 ××××」となる。
キャラ名 | サブタイトル |
---|---|
承太郎 | 裁くのは誰だ!? |
花京院 | 戦慄の侵入者 |
アヴドゥル | 炎の魔術師 |
ポルナレフ | 誇り高き騎士 |
ジョセフ | 戦いの年季! |
イギー | 変幻自在、砂の猛獣 |
デーボ | 恨みのキズを持つ男 |
ミドラー | 恐怖の女教皇 |
チャカ | 心を奪う美しき名刀 |
アレッシー | 恐ろしき影 |
DIO | DIOの世界 |
ヴァニラ | 亜空の瘴気ヴァニラ・アイス |
邪ディオ | DIOの呪縛 |
ンドゥール | 砂漠を走る刺客の水! |
ストーリーモードで戦うことになるキャラを順番に記載する。キャラによって6~8人と戦う。存在しない箇所は「-」で、不明な箇所は「?」で示す。
キャラ名 | 1人目 | 2人目 | 3人目 | 4人目 | 5人目 | 6人目 | 7人目 | 8人目 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
承太郎 | アヴ | 院 | デー | ンドゥ | チャカ | アレッシー | ヴァニ | DIO |
花京院 | 影DIO | 承 | デー | ンドゥ | ミドラー | アレッシー | ヴァニ | DIO |
アヴドゥル | 承 | ポル | デー | ンドゥ | ミドラー | チャカ | ヴァニ | DIO |
ポルナレフ | アヴ | デー | ンドゥ | ミドラー | チャカ | アレッシー | ヴァニ | DIO |
ジョセフ | 承 | デー | ンドゥ | ミドラー | アレッシー | チャカ | ヴァニ | DIO |
イギー | ポル | アヴ | ンドゥ | ミドラー | チャカ | アレッシー | ヴァニ | DIO |
デーボ | ポル | 院 | アヴ | イギ | ポル | 承 | ヴァニ | DIO |
ミドラー | ジョセフ | 院 | アヴ | ジョ | イギ | 承 | ヴァニ | DIO |
チャカ | ポル | 院 | アヴ | ジョ | イギ | 承 | ヴァニ | DIO |
アレッシー | ポル | 院 | ジョ | アヴ | イギ | 承 | ヴァニ | DIO |
DIO | アヴ | イギ | 院 | ジョ | 承の後ポル(注2) | 承 | - | - |
ヴァニラ | アヴ | イギ | ポル | アレッシー | ? | ? | ? | - |
マライア | ジョ | アヴ | イギ | ポル | 承 | 院 | ヴァニ | DIO |
ペトショ | イギ | ? | ? | ? | ? | ? | - | - |
ホル | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
アヌポル | 承 | イギ | ジョ | アヴ | 院 | アレッシー | ヴァニ | DIO |
誇ジョセフ | 院 | ポル | イギ | デー | チャカ | アレッシー | - | - |
ホル&ボイ | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
ラバソ | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
恐怖院 | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
カーン | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
邪ディオ | ポル | 院 | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
キャラ名 | あらすじ |
---|---|
承太郎 | おおむね原作通りだがデーボ戦やヴァニラ戦がある |
花京院 | DIOを倒すも致命傷を負い、飛行機の中で息を引き取る |
アヴドゥル | DIOを倒した後、占いの結果によっては実は生きていたDIOが背後に立つBADEND |
ポルナレフ | 承太郎を殺そうとしたDIOの暗殺が失敗した後にDIOと正面から戦って倒す |
ジョセフ | アヴドゥルを差し置いて承太郎を牢屋から出す。ヴァニラとDIOを波紋で倒す |
イギー | ペットショップ戦はない。ンドゥール戦で特殊な一枚絵が入る。DIOを倒す |
デーボ | 承太郎たち5人+1匹を倒したうえにヴァニラ、DIOを倒し、裏世界の大ボスとなる |
ミドラー | 襲ってきたDIOを返り討ちにするが、DIOに懐柔&吸血され、最終的に吸血鬼となる |
チャカ | 承太郎たち5人+1匹を倒したうえにヴァニラ、DIOを倒し、強者を求めてさまよう |
アレッシー | 承太郎たち5人+1匹を倒したうえにヴァニラ、DIOを倒し、人々を苦しめる |
DIO | ヴァニラが瞬殺された後に承太郎たちを全滅させる。最後に承太郎の血を吸う |
ヴァニラ | DIOに永遠の忠誠を誓う |
マライア | 「DIO様の魅力には遠く及ばない」と言うが、さっきDIOを倒したはずなのだが…… |
ペトショ | 承太郎たちを全滅させた後、今も館を守るために獲物を狙い続けている |
ホル | DIOを倒した後に「だが俺はナンバー2の男!」と言うが、じゃあナンバー1は誰…… |
アヌポル | 手あたり次第戦い続け、DIOをも倒し、最終的にプレイヤーに襲い掛かる |
誇ジョセフ | アレッシーに若返らせられたところから始まり、アレッシーを倒して終わり |
ホル&ボイ | ホルはDIOから大金を貰う。ボインゴはその後も暗い性格のまま |
ラバソ | DIOから大金を貰うことになっている |
恐怖院 | 死神13の悪夢の中で承太郎たちと戦う。DIO戦の後、原作通りにDIOに殺される |
カーン | DIO様はあまりにも強いスタンドなのでこれからも忠誠を誓う |
邪ディオ | 承太郎たちを全滅させ、恐怖を克服することができた |
- 注1
『無印』の段階では『誇り高き血統ジョセフ』や『邪悪の化身ディオ!!』という名称が使用されておらず、ゲーム上の表記はただ単に『ジョセフ』、『DIO』である。ここでは、『遺産』と区別するために『遺産』での名称は用いない。なお、『若ジョセフ』、『影DIO』の呼称は99年6月にVジャンプ編集部より発売された攻略本に掲載されていたものであり、当時少なくとも『影DIO』の呼称が一般に流布していたことは、『ALL ABOUT カプコン対戦格闘ゲーム1987-2000』(306p)の情報から読み取れる。
- 注2
二本先取制で、承太郎から一本取った後にデモが入り、ポルナレフに交代する。
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