「軽率に命を、ちらし寿司!」
概要
東方ロストワードのメインストーリー第4章Extra「3/8々島にて 幽冥回」にて登場した、『常夏の幻想郷』の西行寺幽々子。
この幽々子が住んでいる常夏世界の冥界は西行妖がヤシ(西行椰子)の木に化けたり、それじ乗じて冥界の幽霊たちも思い思いの樹に自由に化けたりしているため、白玉楼周辺は幽霊果樹園となり、春雪異変もそんな雰囲気の中行われたらしい。
季節が夏だけの現状に違和感を感じ取り、従者の魂魄妖夢と一緒に調査に乗り出している。しかしその調査方法とは、「五味で五行を判別できる」という理屈のもとで編み出した「食べること」であり、これを聞いた妖夢は啞然としていたらしい。
調査の結果、「紫と同等程度の実力を持つ何者かが季節の不均衡を仕掛けている」「味の根源が幻想郷の『裏側・うしろ側』に繋がっていた」ことに気付いたようで……。
プレイアブル化
実装形態 | エピック限定 |
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式 | 破壊式 |
気質 | 冷夏 |
拡散 | スフィアフルーツ |
集中 | 夏のご挨拶 |
スペカ1 | 亡郷『亡我郷 ‐海上の道‐』 |
スペカ2 | 『デスバイココナッツ』 |
ラスワ | 『西行椰子 異郷流離』 |
テーマ曲
常夏世界の幽々子のテーマ曲は、フーリンキャットマークの「真夏のチェリーブロッサム」。東方ロストワードによる新規書き下ろし楽曲であり、原曲は「幽雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life」。
余談
気質は「冷夏」。平年と比較して気温の低い夏のこと。
小ネタ
スキル
- スキル1「カルアピッグ」・・・ハワイ料理の一つである、ブタをまるごと蒸し焼きにした料理。名前はイム(地中に掘った窯)を使って蒸し焼きにするという意味の「カルア(kālua)」から。
- スキル2「モチコチキン」・・・ハワイ料理の一種で、日本における鶏の唐揚げのようなもの。
- スキル3「ムスビ」・・・恐らく日本のおにぎり(おむすび)とアメリカ軍糧食として普及したスパムを基にしたハワイ州の軽食「スパムむすび」のこと。ロサンゼルスでもカリフォルニアロールと並び1番人気な寿司ネタの1種。スパム(SPAM)は、アメリカ合衆国の食品加工会社ホーメル・フーズが販売するランチョンミート(ソーセージミート)の缶詰で、日本においては特に沖縄県でスパムを使った家庭料理が作られたりと普及していて、スパムむすびに似た「ポーク玉子おむすび」が作られている。
- 特性1「フリフリ」・・・『hulihuli』。ハワイ語で「くるくる(返す・回す)」という意味。恐らく鶏肉を使った料理の「フリフリチキン」のこと。ちなみにアメリカ合衆国において、"Huli-Huli"は米国のパシフィック・ポウルトリー社の登録商標とされている。
- 特性2「マヒマヒ」・・・『mahimahi』。ハワイ語で「強い強い」という意味。恐らく、ここでは魚類の「マヒマヒ(日本におけるシイラのこと)」のことを指している。マヒマヒは日本では割と馴染みが薄いものの、ハワイではよく食べられている。
- 特性3「ラウラウ」・・・ハワイ語において「ラウ」のみでは「葉」だが、「ラウラウ」だと「包む」という意味となる。ハワイの郷土料理の名前にもなっている(調理用具のティーリーフと食用のタロイモの葉で豚肉あるいは鶏肉などを包む蒸し焼き料理)。
BGM
ショット・スペルカード
拡散ショット「スフィアフルーツ」は東方緋想天初出の「スフィアブルーム」、集中ショット「夏のご挨拶」は東方非想天則の「故人のお届け物」のアレンジ。テキストでも「本来の歴史を辿っていたならば『(スペルカードのアレンジ元)』という名だったであろう技」と言われている。
スペルカードは亡郷『亡我郷 ‐海上の道‐』が東方妖々夢の亡郷「亡我郷 ‐道無き道‐」、『デスバイココナッツ』が東方萃夢想の符の弐「白玉楼の垂れ彼岸」のアレンジ。
南からやって来たというのは「港川人が現代の日本人の祖先ではないか?」という一説からと思われる。もともと日本人のルーツは、縄文人や大陸から渡来した弥生人による「混血説」が有力だったが、DNAの解析によってそれらよりもさらに古い港川人まで遡ることになると言われている。
バレット名「M7a」「D4」「A」「G」「N9b」「B4」は分子人類学における遺伝子の分類・ミトコンドリアDNAハプログループ(型集団)の分類から。
※0:54から。
「デスバイココナッツ」は「ココナッツによる死」と意訳できる。恐らくココナッツ落下による死者数誇張に関する都市伝説が由来。
木から落ちたココナッツに当たると重傷を負うことがあり、時には致命傷を負うこともある。ピーター・バルス博士の落下するココナッツによる負傷について書かれた論文の発表をきっかけに誇張されて広まった経緯がある。
テキストの最後の一文「サメ事故よりも死亡頻度が高いというのは、都市伝説にすぎないらしい。」は、2002年にとあるサメ被害に関する専門家が「世界では毎年150人がココナッツの落下で亡くなっている」と発言したことから。サメが原因で死亡した人の数が年間5人程度であることと比べられ、都市伝説の広まりに拍車をかけた。
一方、アレンジ元の符の弐「白玉楼の垂れ彼岸」の名前の由来はソダレザクラ。ソダレザクラは桜が突然変異(枝垂れ)を起こしたサクラの一種であり、ココナッツと同じヤシ科の仲間にも「枝垂れヤシ(ココスヤシ)」という品種が存在している。