概要
起源や発祥地は定かではないが、戦国大名の北条氏政の好物だったところから戦国時代には存在していたと言われる。こうした味噌汁や醤油味のおつゆとご飯を合わせる食べ方は当時としては普通のマナーにして食事であり、ご飯のお代わりを断る「ごちそう様でした」の意味も兼ねていた。
氏政がご飯に汁を2度も掛けたのを知った父・北条氏康曰く「我が子はメシにかける汁の量さえも分からない(つまり国を治める器量も測れない)」と嘆き、北条家も次代で終わりだと預言めいた言葉を残したとされる逸話は有名。
江戸時代になると煎茶の習慣からお茶漬けが生まれたが、時代が下るにつれて汁かけ飯は「下品」と見做されて、良くないマナーとして扱われるようになったが、澄まし汁をかけることもある鯛茶漬けやひつまぶし、朝鮮料理のクッパなど汁かけ飯の系譜にある料理は市民権を得ている。
汁かけ飯の類似品
- 芳飯:法飯とも。具材をそれぞれに合わせた調理法で味付けし、それをご飯に載せて汁をかけて供する。夏は冷や汁にする場合もあり、精進料理として僧侶の間で人気だった。中華料理にも泡飯と言うスープかけご飯が存在する。
関連タグ
カレーライス:戦中は敵性語を嫌い「辛味入り汁かけ飯」なる別名で呼ばれていた。