激動の一週間
げきどうのいっしゅうかん
「俺が! お前らを! ――大好きだってことをだよ!」
「笑いながら未来の話をしよう」
鼠色猫/長月達平が原作の長編小説『Re:ゼロから始める異世界生活』の第二章。
第一章の続きで、レム、ラム、ベアトリス、ロズワールなど、今でこそメインキャラクターのエミリア陣営の面々が初登場する回である。
エルザとの戦いで傷を負ったスバルは、エミリアの計らいによって治療の為にロズワール邸に匿われる事になる。しかし。スバルはロズワール邸で過ごす一週間の中で再び死のループに陥る事になる。
コミカライズ版のタイトルは『屋敷の一週間』。
「あら、目覚めましたね、姉様」
「そうね、目覚めたわね、レム」
王都での『死のループ』を抜け出したスバル。
目覚めた彼は豪華な屋敷の一室で双子のメイド・ラムとレムと出会う。
瀕死の重傷を負ったスバルは、エミリアの後見人ロズワール辺境伯邸に運び込まれたのだ。双子のメイド、禁書庫を守る幼い司書ベアトリスとの安寧で平穏な日常――は訪れず、館を舞台に新たな死の連鎖が始まる……。
俺だけは覚えている。大好きになった人たちと一緒に過ごした時間があったことを。
第二章はエミリア陣営のメンバーやアーラム村の住人が初登場する回でもあり、『王選』『魔女教』『魔獣』『鬼族』『龍』など、本作の超重要ワードが出てくる章でもある。また『嫉妬の魔女』の詳細が明らかにもなり、スバルの死に戻りの力が魔女由来のものだと判明する。
今回「鬼」や「未来の話」をテーマにしたレムとラムがメインのエピソード。ラインハルトが居ない上に、スバルがロズワール邸の面々と信頼関係を結べていないこともあってか、第一章に比べるとループ難易度が上がっている。
ループの内容は、屋敷の人間からの信用を勝ち取りアーラム村に潜む魔獣を討伐することが目的でもある。スバルは一週間の間を何度もループし続け、時には前のループで親しくなったはずの相手に次のループで殺されたりと、悲壮感も他の章とは遜色ないものとなっている。
一歩間違えれば人間不信に陥っていたスバルだったが、本人の持ち前の諦めの悪さで立ち直り、二度目の絶望を乗り越える為に行動するという少年漫画的な展開も多分に含んである。
最終的にスバルはエミリア陣営の面々からの信頼を勝ち取り、アーラム村を魔獣の脅威から救った事で村の英雄にもなり、レムと一番の仲を深めるまでに発展する。
なお、スバルが一週間の間に死んだ場合はエミリアがレム達を信用できずに王選から降りるバッドエンドに派生する。
更に4周目に飛び降り自殺をせずにベアトリスの手によって、領地の外に逃げた場合、レムに拷問された事がトラウマとなり、重度の人間不信になったスバルが裏社会で暗躍するIFルートに派生する。
IF世界:ゼロカラオボレルイセカイセイカツ