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神仏に心酔する守護神獣

しんぶつにしんすいするしゅごしんじゅう

「神仏に心酔する守護神獣」とは、東方Projectに登場する高麗野あうんの二つ名の一つである。
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概要編集

東方Projectに登場する高麗野あうんの二つ名の一つ。

あうんが『東方天空璋』に初登場した際に、ともに初登場した。


あうんは神域の守護者である獅子にして狛犬であり、信仰の集う場所を見つけては「 勝手に守護する 」存在である(『天空璋』)。普段は表に出ないが自らが守護する範囲に寄り来る敵意に反応して、これを撃退するために動き出すという。

この際にはあうん自身は「神仏を見つけ出す」能力も活用される。


本二つ名にはあうんにみる自らが求め心酔する神仏を探し、見つけた時は狛犬としてそれを守護するという性質が表現されている。


神域の守護者編集

今日の(あるいは『天空璋』時点の)幻想郷であうんにとっての守護の対象となる場所は博麗神社守矢神社命蓮寺などであり、『天空璋』では博麗神社に登場した。


博麗神社の巫女である博麗霊夢はもちろんのこと神社によく訪れる霧雨魔理沙のことも名前も含め知っており、あうんからは親近感のある様子でフランクに話しかける様子もみられている。

『天空璋』時点で個人の名前を挙げてそれぞれへの呼びかける際は「 霊夢さん 」、「 魔理沙さん 」などの呼称を用いる。あうん自身の名乗り方は「 コマ犬の高麗野 」。


『天空璋』ではあうんは「 暴力取材 」の文屋(射命丸文)や迷い込んできた力の強い妖精(チルノ)を追い返そうとしたりと霊夢不在の博麗神社の守護に奮戦したが力及ばず、時には「 神社の味方 」であるにもかかわらず異変関係者と誤解されたり、さらには霊夢にまで侵入者扱いされるなど異変の桜に心躍らせて表に現れてからは一転して苦難の一日となった。


神社に尽くしてきたのにボコボコにされたー 」(あうん、『天空璋』)


その実、この異変に流れる大きな力や自らの背後からを感じ取ったり、自らの力の暴走手前の塩梅を理解したり、当時の妖精の暴走という事態とあわせてチルノの状態を「 苟且の力 」(こうしょ-。その場限りの、間に合わせのなどの意味。かりそめ)と見抜くなど、目には見えない「 霊力 」の流れのようなものを感知し理解する能力にも長ける。また守護者としてその力に込められる「悪意」なども察知しており、あうんの鋭敏な一面もみられるものとなっている。


あうんは守護の神獣として「 そんなに強くは無い 」とされているが、あうんのテーマ曲である「一対の神獣」には「 そこそこの強敵感 」も込められており、獅子狛犬としての面目も保たれている。


その来歴は『東方茨歌仙』で語られており、同作での二つ名は「神色自若の狛犬」。

「神色自若」(しんしょくじじゃく)とは何事にも動じずに(内面・外見ともに)平然として落ち着いている様子を指す四字熟語で、精神の状態・顔色を指す「神色」と悠然としている様・不動の様を示す「自若」の二つの語からなるものである。

気が小さく動揺しやすい様子を示す「小心翼々」や恐怖にかられて不穏になる「戦々恐々」などが対義。


両二つ名を通しては『茨歌仙』では狛犬として大事に動じない泰然としたあうん、『天空璋』ではそんなあうんの求めるものと思いの深さのほどが語られており、両者を通しては心酔するものを守護する者としての精神の芯の強さや忠義の深さを感じさせるものとなっている。


幻想郷の「神仏」編集

あうんが守護する場所としては先述のように博麗神社の他に守矢神社や命蓮寺などが挙げられており、実際にその地を守護して来たことがあうんによって語られている。


今日の幻想郷には様々な神格が顕現しており、広義の神道系列の様子を見るとき、先の守矢神社における八坂神奈子などは日本神話にまでその存在をさかのぼることのできる代表的な存在で、洩矢諏訪子もまた土着の不動の畏怖を捧げられ続けてきた存在である。


博麗神社の祭神は巫女である霊夢も把握していないが、霊夢自身は八雲紫による修行もあって神を降ろす巫女としての才能を開花させており、複数の作品で実際にその身に神々を降ろしている。


広義の仏教系列をみるとき、命蓮寺本尊である寅丸星もまた今日では毘沙門天の代理として、自らを毘沙門天に引き合わせた僧侶聖白蓮とともに幻想郷で活動を続けている。


また神域としての機能は語られていないが、今日の幻想郷には妖怪の山のような日本の神話にも関わるような存在があり、同様に神話に縁する存在の所在や来訪もみられている永遠亭なども存在している。さらには道教の普及の他人間社会の政治的掌握も視野に入れた勢力や神仏への畏怖畏敬ではなく妖怪としての恐怖によって影響力を維持ないしは拡張しようとする数多の妖怪勢力が絡む幻想郷の複雑な勢力力学があり、時には独自の神格にしてこれまで一片の予兆も気配も見せずに突発的に幻想郷全域に渡る影響力を持って行動を起こす摩多羅隠岐奈などの存在もあるため、あうんが感知し得る、あるいはあうんが心を寄せる可能性をもつ幻想郷に姿を現すことのできる実力者たちの実際はいまだ数知れない。


また先の守矢神社のように外の世界から神格が来訪することもあるため、「神仏に心酔する」存在であるあうんのこれからにはまだまだ多くの可能性がある。


二次創作では編集

二次創作においてもあうんが様々な「神域」を見出して守護する様子が想像されており、時には本二つ名に見る通り、「心酔した神仏」そのものを守護する様子が想像されることもある。


例えばあうんと同じく『天空璋』に登場した地蔵の一体の顕現である矢田寺成美に神性を見出すといった創作の在り方では、固有の寺社(例えばそれこそ実際の「矢田寺」のような固有の寺社)のような特定の神域の有無が語られていない成美について日ごろ成美が存在する場所こそを神域であるとあうんが見出したりと、建築物に限らず「神仏」に相当する存在の行動に合わせて共に柔軟に守護範囲を移動させるといった、石像のような固定的な存在でなく可動的な身体を得たあうんならではの想像も見られている。動物を従えて方々を回る神仏の姿のイメージにも近いだろう。


また秋静葉秋穣子の二柱に見る「野良神様」といった神格の姿や、生命創造当時にまで起源をさかのぼることのできる先述の永遠亭のような月の都に縁の深い面々、以後の神話で神格を見出された因幡てゐ二ッ岩マミゾウ二ッ岩大明神)といった多様な姿の在り方があり、あるいは厄神様鍵山雛)や疫病神(雛、依神女苑)・貧乏神依神紫苑)、先述の諏訪子のような祟り神など負の側面も非常に強い神々をあうんがどのように理解するのか、どのように接するのかというテーマについても様々なアプローチをもって想像されている。

さらに幻想郷にはヘカーティア・ラピスラズリなど神道や仏教以外の神々も顔を出すことがあり、様々な神々の到来をあうんがよりどりみどりの幸せなハーレム状態と見るか未知の神々を警戒するかなど様々なアプローチがある。大抵は本二つ名の通り神仏に心酔して神々に懐いていくことも少なくない。


特にヘカーティアについてはその配下であるクラウンピースがあうんの守護範囲である博麗神社に居ついた(『東方三月精』)ため、より無縁ではなくなっている。


あうんは「 気付かれないように貢献するのが楽しい 」ともしており(『天空璋』)、今日では様々な幻想郷の神仏の周辺にはいつもまにかその神性に惹かれて「 居候 」するあうんの姿またあるのかもしれない。そして『天空璋』以前は見られていなかったが、実はそんな神仏たちの周りには人知れず守護を楽しむ神獣としてのあうんの姿があったのかもしれない、といった想像も広がっている。


関連タグ編集

東方Project 二つ名 東方天空璋

高麗野あうん

東方Project(二次創作)

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