米韓

べいかん

アメリカと韓国の国際関係

目次 [非表示]

1 概要

2 両国の比較

3 歴史

3.1 初期

3.2 大韓民国

3.3 新たな大使の就任

3.4 ワシントン宣言

4 その他

4.1 両国の経済関係

4.2 防衛義務

4.3 核兵器

5 関連リンク

概要

米韓関係（べいかんかんけい、英語：South Korea–United States relations、韓国語：한미 관계）は、アメリカ合衆国と大韓民国の国際関係の事である。アメリカは大韓民国としても知られる韓国の近代的な国としての樹立を支援し、1950年6月に朝鮮戦争が開戦した時は国際連合が支援する側で戦い、その後の40年間に亘って韓国は政治・経済・軍事面で驚異的な成長を遂げた。

両国の比較

国名	政体	首都	国土	人口
アメリカ合衆国	大統領制連邦共和国	ワシントンD.C.	962万9091平方キロメートル	3億3589万3238人（2024年1月）
大韓民国	大統領制共和国	ソウル特別市	10万363平方キロメートル	5123万8450人（2024年10月）

歴史

初期

1882年5月に外交関係を樹立し、1883年5月にルシウス・ハーウッド・フットが最初の駐韓国大使となった。1871年6月に発生した辛未洋擾に続いて、両国は修好通商条約を締結して外交関係を樹立した。1905年11月に日本が韓国の外交問題の指揮を執り、1910年8月に韓国を併合する条約が締結され、1945年8月まで日本は韓国に対する植民地支配を実施した。同年9月に第2次世界大戦が終結した後、朝鮮半島は北緯38度線で2つの占領地域に分割された。

大韓民国

1949年1月にアメリカは韓国を朝鮮半島で唯一の合法政府として公式に承認し、同年3月に外交関係を樹立した。1950年6月に朝鮮戦争が開戦した時に両国は共に戦い、1953年7月に板門店で休戦協定が締結されて休戦となった。同年10月に両国の同盟関係が確立され、これでアメリカ軍は朝鮮半島で継続的なプレゼンスを維持する事となった。韓国には約2万9000人のアメリカ軍部隊が駐留しており、2009年6月に両国は将来の防衛協力に関する同盟のビジョンを策定する事を約束した。

新たな大使の就任

2018年7月にハリー・ビンクリー・ハリス・ジュニアが新たなアメリカの駐韓国大使としてソウルに到着し、この地位は2017年1月にドナルド・トランプが大統領に就任してからは正式に決定しておらず、代わりに長らく臨時代理大使が務めていた。ハリスは2014年9月にアメリカ太平洋軍司令官を務めており、大使として両国の同盟関係を強化する為に尽力する決意を表明している。

ワシントン宣言

2023年4月に尹錫悦大統領はアメリカを訪問し、核兵器・ミサイルの開発を加速させる北朝鮮を睨み、アメリカの核戦力を含む軍事力で韓国を防衛する拡大抑止の強化を盛り込んだワシントン宣言を発表した。この宣言は1975年4月に韓国がNPT（核拡散防止条約）に署名してから48年となる時に発出され、両国の同盟関係が確立されてから丁度70年となる6か月前であった。

その他

両国の経済関係

両国の間には通信・自動車・知的財産権・医薬品・農業などの分野で依然として大きな貿易紛争が残存しており、韓国の輸出主導型経済と特定の製品分野に於けるアメリカの国内生産者との競争によってアメリカとの貿易摩擦が生じている。2007年6月に自由貿易協定が締結され、アジアの主要国としては初の事例であり、NAFTA（北アメリカ自由貿易協定）以来最大の協定となった。

防衛義務

2017年2月にドイツのボンでアメリカのレックス・ティラーソン国務長官・韓国の尹炳世外交部長官・日本の岸田文雄外務大臣が3か国外相会談を開催し、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した一件について強烈に非難した。ティラーソンはここで核兵器・通常防衛能力による拡大抑止を提供する措置を含め、アメリカが日韓両国に対する防衛義務を断固として維持すると表明した。

核兵器

1958年1月にアメリカは韓国に核兵器を配備し、1991年9月に国外に配備された全ての戦術核兵器の撤去を発表した時から、朝鮮半島では北朝鮮の核兵器の廃棄を交渉する為のアメリカによる継続的な努力が見られた。これらの取り組みは「膠着状態・危機・暫定的な進展」によって特徴付けられているが、緊張が続いている状況でもアメリカは核兵器を再び配備しておらず、最近の報道では韓国人の大多数が独自に核兵器を開発するのに賛成しているとの事である。