露中

ろちゅう

ロシアと中国の国際関係

概要

露中関係（ろちゅうかんけい、ロシア語：Китайско-российские отношения、中国語：中华人民共和国－俄罗斯联邦关系、英語：China–Russia relations）は、ロシアと中国の国際関係の事である。両国関係は「離婚無き便宜的結婚」と称されるように、軍事的な同盟関係に発展する事や、決別する事もあり得ない国際関係と言える。1947年3月に発生した冷戦では同じ社会主義共和国として東側陣営に属したが、中ソ対立・国境紛争で敵対関係になった時期があった。

両国の比較

国名	政体	現在の首脳	国土	人口
ロシア連邦	半大統領制 連邦共和国	ウラジーミル・プーチン	1712万5191平方キロメートル	1億4718万2123人（2021年10月）
中華人民共和国	一党独裁制 社会主義共和国	習近平	959万6961平方キロメートル	14億1177万8724人（2020年11月）

歴史

初期

1652年3月に清露国境紛争が発生し、1689年9月に国境画定条約を締結して国境の画定と共に貿易が開始された。1860年11月に北京条約が締結され、ロシアはアムール盆地とウラジオストクを併合した。一方でロシアの文化と社会で、特にエリート層は西洋化された。ロシアは中国と国境を接していた為、両国のみに影響を与えた問題は主に両国の国境であった。多くの中国人は外国の利益に対する中国の服従に屈辱を感じ、それが中国の皇帝に対する広範な敵意に繋がった。

ソビエト連邦

1918年5月にロシア内戦が発生し、北京政府は赤軍と戦う為に軍を派遣した。1922年11月に赤軍は内戦に勝利し、同年12月にソ連を建国した。1924年10月に両国は外交関係を確立し、1927年4月に国民党は権力を掌握した。1937年7月に発生した日中戦争ではソ連は中国を支援し、1945年8月に日本が敗戦した後、同年10月に中国では国民党と共産党が双十協定を締結した。

1949年10月に中華人民共和国が建国され、毛沢東は同国における最初の最高指導者となった。「四人組」として知られるようになった毛沢東の最も急進的な支持者たちは、1976年9月まで続いた権力の座を通じて、そのライバルのほとんどを徐々に排除していった。1953年3月にスターリンが死去した後、両国でイデオロギー的緊張が生じた。1956年2月にフルシチョフはスターリン批判を実行して両国は相互に批判し始め、これは中ソ対立として1960年4月に表面化した。

1964年10月にソ連の最高指導者は、フルシチョフからブレジネフに交代した。1969年3月にダマンスキー島の領有権をめぐって中ソ国境紛争が発生し、両国の全面戦争と核戦争にエスカレートしかねない重大な危機に発展した。中国では不安定な時期を経て、1978年12月に鄧小平が中国の新たな最高指導者になり、指導部が反修正主義を放棄して以来両国の考え方の違いは幾分減少した。しかし中国の国内改革は、ソ連との紛争を即座に終結させた訳では無かった。

1979年2月に中国はベトナムに侵攻し、同年12月に発生したソ連・アフガン戦争ではムジャヒディンに援助を送った。1985年3月にミハイル・ゴルバチョフが最高指導者となり、中ソ両国の国境とモンゴルのソビエト連邦軍部隊の削減・貿易の再開がなされて国境問題を取り下げた。1989年2月までにソビエト連邦軍はアフガニスタンから撤退し、1991年12月にソ連が崩壊した。

ロシア連邦

1991年12月にロシア連邦が成立した後は両国の和解が加速し、それ以来友好関係と強力な経済関係を維持している。1992年12月にボリス・エリツィンは初めて中国を公式訪問し、江沢民と楊尚昆の2者と会談した。1996年12月に李鵬がロシアを訪問し、両国は「平等で信頼できるパートナーシップ」を構築する事を約束する共同声明を発表した。2001年7月に中露善隣友好協力条約が締結され、2021年6月にプーチンと習近平はこの条約の延長を宣言した。

その他

ロシアと中国は共にBRICSの1国であり、経済・軍事面で連携している。しかし領土問題を抱えており、特に極東ロシアでは対立している為、両国は北方領土と尖閣諸島を相互に承認してない。その他にもヨーロッパに対する態度は違っており、中国はEU（特にドイツ）とは深い経済関係にある。逆にロシアは経済制裁の影響で、アメリカドル共々ユーロを排除しているので疎遠になりつつあり、どちらも南アフリカ・ブラジル・その他の新興国や地域との協調を図っている。

ヘタリア

このタグを使用して『Axis Powers ヘタリア』のキャラクターの王耀とイヴァン・ブラギンスキのコンビ・カップリングの作品が多くアップされている。そちらについては紅色同志を参照して欲しい。

関連リンク

• 英語ウィキペディア