概要
アニメ「犬夜叉」の劇場版第4作。2004年12月23日に公開された。
キャッチコピーは「すべてに決着(ケリ)をつけてやる!!」。
前3作は単独上映だったが、本作は『とっとこハム太郎 はむはむぱらだいちゅ! ハム太郎とふしぎのオニの絵本塔』との同時上映である。
監督は篠原俊哉。
主題歌はDoAsInfinityの「楽園」。
テレビシリーズ第1期終了から3ヶ月後の公開であり、2023年時点では最終作となっている。
あらすじ
50年に1度だけ出現する幻の島「蓬莱島」。
そこから逃げてきたという少女藍を助けた犬夜叉一行は、島がかつては妖怪と人間が共生した楽園であったこと、現在は四闘神という4人組の妖怪が島を牛耳っていることを知る。
犬夜叉たちは、島の子供たちを守るべく四闘神に戦いを挑む。
登場キャラクター
犬夜叉とその仲間たち
四闘神
蓬莱島の住人
子供たちのリーダー格。少々キツイ雰囲気の少女。
最初は犬夜叉のことを「さん」付けで呼んでいたが、後に仲間と認めたのか「犬夜叉兄ちゃん」と呼んでいた。
緑とは双子。オレンジ色の髪の方。口が悪く犬夜叉を馬鹿にして殴られることも多い。
橙とは双子。緑の髪の方。口が悪く犬夜叉を馬鹿にして殴られることも多い。
半妖の少女。唯一刻印を持たない。魚の妖怪との混血なのか、耳が魚のひれのようになっている。
おとなしそうな少女。鬼のような妖怪との混血なのか、頭に角がある。
人見知りの少年。羊の妖怪との混血なのか羊のような角がある。
蓬莱島の巫女。半妖の子供たちを外部から守るため、島を外界から切り離した。
- 巫女(みこ)
冒頭にて、球体状の液体の中で眠っていた、桔梗にそっくりな謎の女性。
その正体は、かつて桔梗の血を吸った剛羅が彼女の血から生み出した複製体。玉匣の箱を開けさせるために用意された。本物の桔梗と違い破魔の矢は使わず、代わりに剣で戦う。また、奏姫と同じ服装をしている。
玉匣の箱が外に持ち出されたのを察知した四闘神に目覚めさせられ、犬夜叉達の隙を付いて玉匣の箱を奪取、箱を開放して四闘神達を強化した。その後は四闘神達を追う犬夜叉を追撃、実力的には犬夜叉が有利なものの、桔梗と全く同じ姿に犬夜叉は中々反撃出来ず、剣を弾き飛ばしても止めを指せなかった犬夜叉に抱き付き、そのまま首元を噛み付こうとした寸前、背後から本物の桔梗に矢で射ぬかれて消滅した。
桔梗曰く「出来損ない」であり、桔梗は複製体を相手に心を乱された犬夜叉に「情けない」と一括し、その言葉に犬夜叉は何も言い返せなかった。
用語
- 蓬莱島
かつて人間と妖怪、半妖が平和に暮らしていた島。外界では生きることが厳しい半妖を守るため、奏姫による結界で外界から切り離されていた。しかし、50年に一度結界が弱まる隙を狙って攻め込んだ四闘神によってほとんどの者が殺された上、四闘神が力を維持するための生贄として窯にくべられ、現在の子供達だけになってしまった。
なお、窯にくべられ死んだ者達の魂はその後も、蛍の光となって子供達を見守っている。
蓬莱島とはもちろん、中国の道教神話における東海の仙境。中国古典「封神演義」では、蓬莱島は「妖怪出身でも人間出身でも仙術を学べる教派」の一拠点となっており、「人間・妖怪・半妖が平和に暮らしていた」というのはここも関係あるかもしれない。
- 四闘神
蓬莱島を牛耳る四人組の妖怪。
かつて、蓬莱島を襲撃し、そこに住んでいた人々を殺し、妖怪や半妖たちの力を奪い神を称する。
しかし、奏によって本来の力を封じられたため、生贄によって力を定期的に補う必要がある。
彼らに刻印として傷を受けた者は島から出られなくなり、逃げおおせたとしても島の出現によって引き寄せられる。
それぞれ四神がモチーフとなっている。
- 刻印
四闘神によって刻まれる、獣の爪痕のような傷痕。これを刻まれた者は四闘神から逃れることが出来ない。傷痕は4つあり、四闘神が倒される毎に一つ消える。
劇中では、半妖の子供達が島から逃げ出さないよう、四闘神によって藍以外の子供達の背中に刻み込まれた。
- 玉匣(ぎょっこう、たまくしげ)の箱
奏姫が自らの命と引き換えに四闘神の力を封印した箱。強力な結界が張られており、鉄砕牙で破壊することは出来ず、四闘神でさえ手出しが出来ない。開けるには霊力を持つ人間が必要となる。