概要
てんとう虫コミックス29巻及び、藤子・F・不二雄大全集14巻に収録。
物を入れるとそれを買い取り、代わりに現金が出てくる機械。同様の道具に「自動質屋機」があるが、自動質屋機同様に中古品は相応の金額にしかならない。元の品物を取り戻す手段は自動質屋機より厳しく、1時間以内に10倍の金額を返金しなければならない。
なお、入れた物の中に現金が入っていた場合、それを含めて買取金額として出てくる。つまりは払い戻しにあたる。
ストーリー
炎天下の中お使いをしていたのび太は、美味しそうに缶ジュースを飲む子供を見て、思わずお使い用のお金を自動販売機に入れ缶ジュースを買ってしまった。そのままママに気付かれないように帰宅し、ドラえもんに相談しようとしたが、当のドラえもんは機械のホールにどら焼きを入れようとしていた。何をしているのか聞くと、どら焼きを買い過ぎたため、自動買いとり機に買い取らせていたという。
話を聞いたのび太も先ほどの缶ジュースを買い取らせ、戻って来たお金で改めてお使いに行き、無事これを済ませた後、何度も呼んで飽きてしまった漫画を買い取らせるが出て来たのはたった10円だった。その理由はドラえもん曰く、これが古本だったからで、それならとのび太は更にいらなくなった本を入れ360円を貯めて、欲しかった本を購入した。
そして帰宅して手を洗った後、作ったブックカバーをこの買って来た本に被せ、そっと開けや唾を付けるな、息を吹きかけるなと、ドラえもんに注意しながら一緒に読むことにした。その後、読み終えたこれを再び自動買いとり機に入れたところ、買った値段と同じ360円が出て来たので、また新しい本を買うことができた。
だが帰りにジャイアンとスネ夫に見つかり、追いかけられたことでこれを溝に落としてしまい、そこにしずかが通りかかり、こないだ貸した本を返してと言って来た。しかしその本は先ほど自動買いとり機に入れてしまっていたため、のび太は慌てて帰宅しドラえもんに訳を話しながら泣き付くが、買い戻すためには1時間以内に売った金額の10倍を入れなければならいと言われてしまう。
だが先ほどの泥だらけの本を売っても1円にしかならず、ちり紙交換に出す新聞紙や古雑誌をドラえもんと協力して自動買いとり機に入れることにする。それでも大した金額にはならなかったが、その中にあったパパのエロ本を入れたところ、合計で1,0013円になり、何とかしずかの本を買い戻し本人に返すことができた。その後、テレビをみながらドラえもんとのび太は「あんな本がどうして一万円以上で売れたのか」、パパは「ヘソクリの一万円を挟んでおいた雑誌がどこに行ってしまったのか」それぞれ心中で疑問に思っていた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1984年1月27日に、水田版は2023年9月23日にそれぞれ放送している。
1984年版
- 放送した時期が冬だったため、作中の季節も冬になっており、のび太は温まろうと自動販売機で缶コーヒーを買ってしまった。また、帰宅した際もママにどう伝えようかお金を取られたや、落としてしまったなどの言い訳を考えているが、どっちにしても怒られると実際に言うことはなかった。
- ジャイアンとスネ夫は1度目にのび太が本屋から漫画を買って出て来るのを目撃しており、2度目に出てきた時は、おもちゃ屋の前で待ち伏せしていた。そしてジャイアンと漫画を取り合いになったことで漫画は真っ二つになり、片方だけが溝に落ちた。
- しずかの本の買い取り額は260円だったので、買い戻しの額も2600円になっている。
- パパがエロ本に隠していたのは3000円で、ドラえもんも自動買いとり機に入れる前にチラッと本の中身を見て頬を赤らめながらにやけている。
- ラストでパパはタバコを吸っておらず、へそくりを隠しておいた本がないか居間の押し入れを探しており、そこにママがおやつのどら焼きを持ってきたので、何をしているのか聞かれたので、ここに置いた雑誌を知らないかと聞いたが、どんな雑誌かきかれたため、すぐに大したもんじゃないと、誤魔化した。そして3000円がどこにいったのか考えていると、再びママからどうかしたのか聞かれたため、またも誤魔化すが、残念そうな顔をするのだった。
2023年版
- のび太が大量の古本を売って貯めた金額は500円。
- のび太が新しい漫画を買ってきた時、ママが古新聞をまとめている場面が追加。
- しずかの買い取り額は360円だったので、買い戻しの額も3600円になっている。
- しずかの本を買い戻すため、ドラえもんとのび太が部屋に残っていた本をありったけ自動買いとり機に投入する描写が追加され、古新聞の中にあったエロ本はゴルフの本に変更され、のび太はこの本にゴルファー姿の星野スミレが載っていたため、見とれていた。
- 今回もパパは大山版と同様にタバコは吸わず、へそくりを隠した雑誌を探して押し入れを覗いて、その最中にママから何をしているのか聞かれているが、覗いた押し入れは階段の下に設けられたもの。
関連タグ
自動質屋機:類似しているひみつ道具。