概要
『魁!!男塾』に登場する、政財界の黒幕「昭和の怪物」と称される大富豪。
戦前の名前は伊佐武光(いさたけみつ)。戦時中、日本陸軍少佐として従軍していたが、戦地となった南方のサマン島にて、もはや不利な状況と判断して一人だけ味方を裏切り米軍に同胞2813人の命を売ったため、生き残った江田島平八に仇と狙われることになる(なお、当時学徒出陣で同じくサマン島の戦闘にいた男塾塾生も江田島以外は全滅してしまった)。
なお、後述の『江田島平八伝』においては飛び級で入学した江田島より7歳ほど上なため、1921年生まれとすれば『魁』時点で既に67歳、『極』では93歳ということになる。
前述の一件の後、あらゆる悪行を重ね日本有数の財と権力を手中に収めた。現在では政治家が献金目当てにこぞって足を運ぶほどであり、世界各地のVIPでも藤堂の名を知らない者はいない。
性格は極悪そのもので、悪趣味・悪辣・悪徳を極めている。
天挑五輪大武會も彼にとってはビジネス兼娯楽の一つにすぎず、「美しいから」と言う理由だけで飛燕に二連戦を強行させ死に追いやろうとしている。息子(実は養子)たちにも率先して殺し合いをさせ、一人残った藤堂豪毅を後継者として擁立している。
極めて猜疑心が強く用心深いため表舞台に顔を表すことは殆ど無く、江田島が男塾を前述の天挑五輪に参加させたのも、優勝記念式典にしか顔を出す機会が無いからであった。
更に、桃によって唐竹割りにされ海に落とされたにもかかわらず手術で復活するなど、江田島に劣らぬ不死身の生命力の持ち主でもある。
前日譚『江田島平八伝』では東京帝国大学で江田島と出会い恥をかかされて以来ライバル視し続けた事が明かされた。そのためか、江田島も続編『暁』にて最大の宿敵は最大の友でもあるとも述べている。
藤堂自身も江田島に対しては複雑な感情を抱いている様で、『暁』では江田島が死んだと聞かされた際に葬儀場に駆け付け、棺の前で散々江田島を罵倒した後万歳三唱を行い、それを咎めた塾生に「貴様等に何が分かる!」と涙を流しながら怒りを露にしていた。
その後の登場
『暁!!男塾』では秘密組織「ソドム世界会議」の中枢となり、男塾殲滅を目論むも敗北。その後、教団との戦いでは江田島に極秘に依頼された上でマスクマンとなって男塾塾生を支援した。
『極!!男塾』では地球にきたエイリアンと結託し、副総理に就任して総理大臣を通じて男塾の卒業生たちを宇宙に向かわせるよう仕向けた。
戦闘能力
技
この高齢でありながら男塾メンバー以上のスピードを有し、パワー系である江田島をスピードで圧倒することすらできる。
瞬噭刹駆
黒兜流奥義。特殊な走法により、達人の目にも移らないほどの速さで縮地を行う。素早い動きを基礎とした秘奥義は数ある(卍丸の分身とか)が、本技はその最高峰とされており、会得の際には硫酸を満たした池の上に浮かんだ紙片を飛び跳ねる修業が必要とされる。
なお、我々がよく食べるかけそばは、修行者が寸暇を惜しみ、修業中に駆けながら食べた蕎麦が由来となっている(by民明書房)。
武器・防具
バリアージャケットシステム
アメリカで開発された特殊な防具。普段は服の下に着用しており、これを着ていれば不可視の電磁波が張られ、バズーカすら通用しなくなる。
もっとも江田島との戦闘時に自ら外していたので、もしかしたら張りっぱなしでは攻撃できないのかもしれない。
日課として、一振りで猛牛の首を刎ねている。
45口径拳銃
ライオンをも仕留める威力だが、江田島には全然効かなかった。その為、『暁』のソドム編では江田島に対して護身用の銃を自ら捨てて降伏している。
象をも倒す猛毒を塗り、前述の瞬噭刹駆と合わせることで相手を追い詰める。
皆殺死君
『暁』のソドム編で登場した超格闘兵器(自称)。ソドム編で追い詰められた藤堂が繰り出した巨大兵器で、藤堂の身体にセンサーで接続されており、藤堂と全く同じ動きで攻撃する。
しかし呉袁紹の神拳寺奥義「水鏡漿」で破壊された。