概要
2024年4月19日公開の日本映画。
実在した最強の陰陽師・安倍晴明の若き日を描く完全オリジナルストーリー。
監督の佐藤氏と原作者の夢枕氏は40年前に日本SF大会の会場で知り合い、それ以降夢枕氏からサークルに誘われるようになった。その後も佐藤氏と夢枕氏の交流は続き、やがて夢枕氏から『陰陽師』の映像化を要望されるまでになる。
佐藤氏は口約束で夢枕氏の要望に応えたため、初めての交流から35年経った2015年に執筆を開始。9年かけて美術や衣裳など細部に至るまで考証を行った。
夢枕氏は「心の底から感動したと言える作品」と評し、また試写の際にも号泣していたという。
同年10月25日、安倍晴明の命日を記念して期間限定再上映が決定。同月31日まで公開。
あらすじ
時は平安時代。呪いや祟りといった脅威から都で天皇家や貴族を守る陰陽師たちの学び舎であり政治の中心となっていた行政機関でもある「陰陽寮」では、陰陽博士・賀茂忠行や天文博士・惟宗是邦のもとで陰陽師を目指し若い学生たちが勉強していた。その一人・安倍晴明は狐の子と噂され、天才と呼ばれるほどの呪術の才能をもっていたが、村上天皇から仕えるよう声をかけられても一切応じない、意欲も興味もない人嫌いの変わり者だった。
ある日、彼は醍醐天皇の孫で、中務大輔を務め雅楽にも長じた貴族の源博雅から、彼の従姉妹の皇族・徽子女王を襲う怪奇現象の解明を依頼される。衝突しながらも共に真相を追う晴明と博雅は、ある若者が変死したことをきっかけに、平安京をも巻き込む凶悪な陰謀に巻き込まれていく…。
キャスト
安倍晴明・・・山﨑賢人
源博雅・・・染谷将太
徽子女王・・・奈緒
平郡定文・・・安藤政信
橘泰家・・・村上虹郎
村上天皇・・・板垣李光人
賀茂忠行・・・國村隼
惟宗是邦・・・北村一輝
藤原義輔・・・小林薫
スタッフ
脚本・監督:佐藤嗣麻子
音楽:佐藤直紀
主題歌:BUMP OF CHICKEN「邂逅」(TOY'S FACTORY)
製作:山田邦雄、木下直哉、飯窪成幸、長瀬俊二郎
企画:濱名一哉
エグゼクティブプロデューサー:関口大輔
プロデューサー:守屋圭一郎
撮影:佐光朗
照明:加瀬弘行
美術:林田裕至、愛甲悦子
録音:猪股正幸
編集:穗垣順之助
衣装デザイン:伊藤佐智子
ヘアメイクプランナー:新井健生
かつら:濱中尋吉
装飾:松下利秀
キャスティング:梅本竜矢
VFXプロデューサー:井上浩正
VFXスーパーバイザー:吉田裕行
カラーディレクター:石山将弘
サウンドデザイン:柴崎憲治
整音:阿部茂
ラインプロデューサー:森太郎
監督補:山本透
助監督:サノキング
制作担当:相川真範
アクション監督:園村健介
呪術監修:加門七海
制作プロダクション:ROBOT
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作:映画「陰陽師0」製作委員会
関連リンク
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光る君へ
同時期のNHK大河ドラマ。安倍晴明をユースケ・サンタマリアが演じるが、本作よりも年齢を重ねて登場しており、右大臣・藤原兼家などの権力者に取り入ったり、物語の鍵となる陰謀を企てたりと権力や地位に無関心な本作とは立ち回りなどが大きく異なる。ちなみに映画では音読み「セイメイ」ではだがこちらは訓読み「はるあきら」。
羽生結弦
襲ってくる大勢の敵と清明が闘うシーンは、アクション監督の園村健介氏がフィギュアスケートの羽生結弦選手のSEIMEIの演技に影響を受け収録した。
呪術廻戦
呪術関係の名作。呪術監修を担当する加門七海氏は呪術廻戦についての著書を執筆している。こちらにもタイトルに同じく「0」が付く劇場作品がある。
PV「一分でわかる『陰陽師0』」には虎杖悠仁役の榎木淳弥が「生徒」、七海建人役の津田健次郎が「先生」として出演している。
ネタバレ
- 実は本作での陰陽道の呪術の大半は極めて強力なものではあるが、あくまで「催眠術」「暗示」に過ぎない。(もちろん、現実の催眠術では、どう考えても不可能なものも有るが、あくまで作中の設定では本質的に「催眠術」「暗示」である事ゆえの様々な制約が存在する)
- ただし、ある登場人物は、例外的に「本物の力」を持っており、この登場人物が陰陽寮の学生の中でも天才とされながら、陰陽師として出世する事に不熱心だったのは「本物の力を持っているのに、仮の力・偽の力を身に付ける為の修行・学習をする羽目になった為」。