概要
以下、漫画『暗殺教室』の128話以降の重大なネタバレを含みますので閲覧は自己責任でお願いします。
触手が私に聞いてきた
”どうなりたいのか”を
私は答えた
”殺し屋になりたい”と
概要
過去には天才子役磨瀬榛名(ませはるな)として有名だったが、大分前(正体発覚騒動から1年以上前)から長期休業に入っていた上に、髪型や雰囲気が変わっている事から正体を明かすまで誰も気づかなかった。
休業自体は事務所の意向によるものであり、今回の潜伏とは全くの無関係。
以前は姉と同じ黒髪だった。髪型も髪先に少しウェーブのかかった下ろし髪であり、本編後半でも髪を下ろした際は同じ髪型になっている。
経緯
姉と込み入った話をしようと約束していた3月のある日、姉が夜に勤めている研究所に向かっていたところ、突如として爆発が起こった。
彼女は単身で崩れゆく研究所へと乗り込み、瓦礫の隙間を潜り抜けて姉の下へ辿り着いたのだが、既に事切れた後であり、その時近くに居た黒い影(後の殺せんせー)が犯人だと思った事から復讐を決意する。
そして、姉の遺体付近で拾った触手の「種」を共に拾った研究データから独学で解析して移植。住民票を偽造し髪を染めて髪型も変えた上で、嘗て演じたキャラクターの没役名「茅野カエデ」の名を騙り椚ヶ丘中学校へと転入。
理事長のトロフィーを壊すことでE組へと先回りし、潮田渚の影に隠れながら決行の時を窺っていた。
短期間で触手の仕組みを理解し自力で使いこなした頭脳、発狂モノの触手の激痛に汗一つかかず耐え続け一年間笑って過ごした精神力(同じ触手持ちだった堀部イトナは有り得ないと戦慄していた)、いくつもの名前と顔を使い分け一切の殺意を対象に悟らせなかった演技力といった驚異的な執念などからシロは「殺し屋の素質はあのE組でダントツ」と評している。
作中、殺せんせーは暗殺者や生徒の真意を目敏く察し、彼等のプライベートを覗いて秘密裏の盗撮等もやってのけていた。これらの描写を踏まえると、如何に彼女が標的にほぼ一切の隙を出さなかったかを窺い知ることができるだろう。
これだけ見ると「全てを欺いた非情な復讐者」のように見えるが、これは「彼女が触手に願った理想の姿」に過ぎない。
実際の彼女はE組で日々を過ごすうちに「実は殺せんせーは犯人ではない、もしくは止むを得ない理由があったのかもしれない」という疑念を感じ始めて思い留まろうとしていた。しかし時既に遅く、一度植え付けた触手は自力で外すことができず、さらにそう思った頃には本来なら定期的に行わねばならないメンテナンスをしていなかったせいで移植した触手からの殺意が彼女の強靭な精神力をもってしても抑えきれなくなるほど膨れ上がり、冬休み目前、遂に触手の力が彼女を凌駕したことで完全に自我を触手に乗っ取られてしまったことからこの決死の襲撃に走ってしまったのである。
そんな彼女が行った捨て身の暗殺の行方については132話ショックを参照。
どうにか触手は引き抜かれ、E組の仲間たちと共に殺せんせーの真実を知らされる事になる。
冬休み以降
冬休みの間は入院生活を送る事になったが、3学期に入ると同時に退院。
名前に愛着が湧いたことで再び「茅野カエデ」として3年E組へと復帰する(周囲からの呼ばれ方・作中での名義も変わっていない)。
隠す事情が無くなったことでE組の面々とも踏み入った関係を取るようになり(倉橋陽菜乃への呼び方が「倉橋さん」→「陽菜乃ちゃん」など)、描写されることがほぼなかった彼女自身の内面もかなり明らかになっている。
なお、復帰以降の描写を見るに、本来の彼女は嘗て振る舞っていた「茅野カエデ」のキャラクターより、いくらか落ち着いて大人びた性格をしている。
明朗快活なムードメーカー像はE組に溶け込むための演技だったようで、その実、潜入時代からよく見せていた他者への気配り、観察力こそが彼女の素と言えるだろう。
潜入当初は復讐のための道具としてしか見ていなかった渚に身も心も救ってもらったことで好意を抱くようになり、バレンタインでカルマと中村から告白するように促されるが、自分の目標に向かい真っ直ぐ進もうとしている渚の横顔を見たことで、彼が大人になって夢を叶えるまでは想いを伏せておこうと決意し、その場では告白せず友達としてチョコを渡した。
周囲からは責められずそのような感情も抱かれていなかったものの、自分が殺せんせーの真相を明かし、E組を本来の"殺す"意味に直面させる原因を作ってしまったことには後悔の念を抱き続けており、物語終盤では殺せんせーを圧倒するシロ=柳沢と二代目死神に応戦する。
一度は二代目の手にかけられ絶命するも、殺せんせーの手によって(詳細はこちら)蘇生を遂げた。
余談だが、巨乳に対するコンプレックスは元からのようで、触手によって増幅されていた頃のような我を忘れて表に出してしまう程ではないにしろ、亡き姉や矢田といった豊満な胸を持つ女性に対する嫉妬と羨望はあるようである。
バックボーン
シロの回想から彼女も雪村製薬の社長令嬢であることが判明しているが、姉以外の家族構成や、そもそも親と同居しているのかさえ不明だった。
卒業アルバムの時間にて、母は既に逝去、父親は雪村製薬の代表取締役であり、年の離れた姉のあぐりが半分母親代わりであった事が明かされている。
正体の伏線
実は彼女が触手を移植していた事、並びに正体については作中でも伏線が張られていた。
以下、一例。
- 4話にて赤羽業について渚に訊いた際の「E組来てから日が浅いから(業の事を)知らない」という台詞→自身は殺せんせーの復讐の為に、(業が停学中だった)3年生の時に転入した為。
- 29話にてシロが何かに気付くコマ→渚は反応したが実際はあかり(カエデ)に反応していた。
- 31話にて「僕らが…殺したかった!」と言うモノローグにて、コマの端に彼女の背から触手が垂れている。
- 32話にてシロがイトナを連れて去っていく際の「しかもあのクラス…フフ、面白い」と言う発言。
- 43話にて泳ぎが苦手で有る点や、44話の渚にかけられた水に驚いている姿→触手は水を含むとほとんど身動きが取れなくなってしまう為。
- 78話で理事長室にて浅野学秀が竹林孝太郎に語った「理事長の私物を壊して問答無用でE組行きになった奴」の存在。
- 80話にて巨大プリン爆殺計画が失敗した際、殺せんせーがグラスに分けたプリンを掲げ「フフ。本当の刃は親しい友達にも見せないものよ」と言う台詞→何れE組に正体を明かす事を示唆している。また、この時のコマの髪の毛の影をよく見ると、小さく触手が描かれている。
- 88話にてシロが「あの教室にはイトナ以上の怪物が居る」「虫をも殺さぬ顔をして…本人すら気付かぬ程の凶悪な殺意をも備えている」と言う発言。
※他にも有れば加筆お願いします
○○前のプロフィール
誕生日 | 11月9日 |
---|---|
身長 | 143cm |
体重 | 34kg |
得意科目 | 国語、社会、理科、体育 |
苦手科目 | 数学 |
趣味、特技 | 演技 |
将来の目標 | 大女優かOL |
磨瀬榛名としての経歴 | ドラマ出演13本(主演3本)、映画出演7本(主演1本)、活動歴5年で学業優先のため無期限休業 |
「茅野カエデの誕生日は1月9日」は住民票を偽造した物で嘘である。
卒業アルバムの時間によると、9歳から13歳まで磨瀬榛名の活動をしていたらしい。誕生月と照合すると、少なく見積もっても13歳と11ヶ月=正体発覚騒動(12月)から1年と1ヶ月以上前、本編開始(4月)から半年以上前に休業に入ったと思われる。
個別能力値(満点は5点)
触手前の能力値
体力 | 4点 |
---|---|
機動力 | 4.5点 |
近接暗殺 | 0点 |
遠距離暗殺 | 0点 |
固有スキル(演技) | 5点 |
学力 | 4.5点 |
触手フルパワー時の能力値
体力 | 1点 |
---|---|
機動力 | 5点 |
近接暗殺 | 5点 |
遠距離暗殺 | 5点 |
固有スキル(演技) | 5点 |
学力 | 1.5点 |
「茅野カエデ」時の能力はあくまで「触手を移植したために起こった能力低下状態」(本人曰く「頭がぼうっとする」、イトナ曰く「何も考えられなくなる」)のものであり、こちらが本来の能力値となる。
特に役作りのために鍛え上げた運動能力は、ナイフ術女子1位の岡野ひなたと互角に渡り合えるほどである。
勉学の方も数学以外の主要教科を全て得意とし、椚ヶ丘への編入試験を難なくパス、(製薬会社の社長令嬢という出自もあってか)触手の研究データを独学で解析できたことから、本来の地頭の良さは総合成績女子1位の中村にも引けを取らないと思われる。
以下、最終2話のネタバレ注意。
『暗殺教室』始業から7年。
彼女は結っていた髪を下ろし、髪も黒に戻して女優業に復帰していた。卒業アルバムの時間によると、高校卒業後子役時代の事務所へ復帰したらしい。
朝ドラのヒロインを務めるなど、売れっ子女優として大活躍している姿が描かれている。
身長も143cmから157cmに伸び、大人の女性としても成長しているが、残念ながら胸は中学時代からあまり成長していない(それでも永遠の0とシロにからかわれた中学時代よりは成長できたようであり、劇場版アニメ映画のポスターでは結構な大きさに成長していた)。
最終話にて元E組のクラスメイト達数名が旧校舎の「手入れ」をしに集まった際、撮影の合間を縫って合流。E組それぞれのメンバーの卒業後の進路をモノローグにて語った後、殺せんせーから一年間教わった「命」をこれからもずっと繋いでいけたらいいなと心の中で願った。
そして気になる渚との関係だが、本人曰く…
「渚は…私なんか視界に入ってないよ。
あの殺し屋は…いつだって目標(ターゲット)だけを見てるから」
と満面の笑顔で語っていた。