桑島「いいんだ善逸、お前はそれでいい
一つできれば万々歳だ。
一つのことしかできないならそれを極め抜け、
極限の極限まで磨け」
概要
鬼殺隊の隊士が人食い鬼と戦うために使用する戦闘法・全集中の呼吸の一つである雷の呼吸における全ての基本の型であり、作中の主要人物である我妻善逸が唯一使える型。
神速の踏み込みからの居合い一閃。人間には無論の事、鬼の目ですら捉えられず、ただ腰の柄に手を置いた善逸が瞬間移動したようにしか見えない。
善逸は己の才覚と修練の全てをこの技の研鑽に費やした結果、天剣絶刀の威力と雷光の疾さを誇るに至っている。
壱ノ型は他の呼吸においては安定した威力を有するシンプルな技であることが多いが、決め技、必殺技になっているというのはかなり珍しい。
究極型ともいえる漆ノ型も含めて「シンプル・イズ・ベスト」「基本こそ奥義」を地で行く型だと言えるだろう。
派生技
本来なら雷の呼吸の型は六つ存在しており、彼が習得できたのはこの壱ノ型のみだが、この唯一会得した壱ノ型を極限まで鍛え上げて、更なる独自の発展技へと昇華させており、所詮同じ技だと高を括って挑んできた相手はことごとく斬り伏せられている。
通常技と併せると、善逸は5つの技を持っており、奇しくも兄弟子の獪岳とお揃いである。詳しくは伏せるため雷の呼吸の記事を参照とする。
- 壱ノ型 霹靂一閃・六連(へきれきいっせん・ろくれん)
直線軌道の霹靂一閃しか習得できなかった善逸が、鬼を滅する為に己で導き出した答え。
一閃を六連続で放つ事で、鬼の認識外からの攻撃や、複数対象への同時攻撃を敢行する。
超速度の連撃により発される“六”回の踏み込み音は、超越生物である鬼の聴覚をもってしても“壱”に重なってしか聞こえず、あたかも雷鳴のような轟音として鼓膜を揺さぶる。
- 壱ノ型 霹靂一閃・八連(へきれきいっせん・はちれん)
無限列車での任務後、厳しい特訓を経て習得。
人の手には届かないモノを前にして尚、最後まで立ち塞がり続けた熱く強い生き様を知った善逸が、更に前へと進む為に編み出した。
託されたものは未だ遥か彼方。だからこそ更に二歩、踏み出す。
- 壱ノ型 霹靂一閃・神速(へきれきいっせん・しんそく)
善逸の切り札。
真に神なる疾さによって、手には届かないモノに『あるいは』触れんとする一足。
“疾さ”はそのまま居合の一閃にも上乗せされる(単位時間当たりの刃の触れる長さが延長される)為に、切断力そのものも大きく向上する。また、超速度=極大の運動エネルギーを生じる事になるが故に、拘束状態からの緊急脱出にも活用可能である。
しかし、善逸の身体にかかる負担も尋常なものではなく、一度の戦闘では基本的に二回までしか使用できない。特に脚を想像を絶する程に酷使する為、二回使用した後は傍目にも脚の“変形”が分かる程に重度の骨折を起こしてしまう。
もしもこの技をもってして鬼の頸を落とせなかった場合は、当然ながら善逸の死を意味する。
- ヒノカミ神楽 円舞一閃(えんぶいっせん)
炭治郎による改式。
刀鍛冶の里での戦いにおいて境地に陥った際に、善逸から教わった雷の呼吸の踏み込みを思い出し、ヒノカミ神楽の型の一つである円舞に霹靂一閃を掛け合わせ、高速の突進から斬撃を繰り出す。
究極型
善逸が修行の果てに独自に編み出した、漆(七)番目の型。→詳細(※ネタバレ注意)