解説
ヒトをはじめとする地球上の多くの脊椎動物は赤い血液を持っているが、これは赤血球中で酸素の運搬を司る色素であるヘモグロビンに由来する。
ヘモグロビンには鉄分が含まれており、これが赤い色を出すのだが、鉄分の代わりに銅を用いたヘモシアニンを用いる場合、その血液の色は青となる。
そういう血を持つ例としては、エビなど節足動物や、イカなどの軟体動物がある(ただし静脈血は無色透明なので、あまりそういう印象は無い)。
ただし、ミミズなどの環形動物および一部の軟体動物の血は赤である。これは鉄を含むエリスロクルオリンを用いているためであるが、同じ鉄を含む呼吸色素でもクロロクルオリンは、静脈の際のみ緑色となる。
昆虫に関しては、血がそもそも無いものが多いらしいので詳細は不明である。
創作においては宇宙人・怪人に見られるが、上記の銅が含まれるといった理由ではなく単に異質である、不気味であるという印象付けの演出目的で採用されることが大半である。子供向け番組の場合、流血表現による刺激を緩和するためという場合もあるとか。
また、英語の"blue blood"など西洋諸語では「血筋が良い、貴族」といった意味を持つが、これは「静脈(青い血管)が透けて見えるほど白い肌=(肉体労働の必要がない)高貴な人」という考えから来たもので、銅の含まれた血液とは関係がない(転じてblueは「インテリである」意味を持つ)。
なお、人間にも、一部の病気や薬物の副作用などでヘモグロビンに異常が発生し血液が青くなる場合がある。血中の酸素が不足したりと体調に不調も出るので、万が一そうなったら早急に医療機関を受診しよう。
関連タグ
ラーゼフォン…ムーリアンと呼ばれる血が青い人間が登場する作品。
妖怪こそこそ…太古の魔物を蘇らせる力がある青い血の持ち主・木村さゆりを狙う妖怪。