概要
初登場は原作『鬼道衆』。千年以上に渡って葛城山に本拠地を構え妖怪狩りの術を磨き続けてきた修験道一派。
総勢6名のエリート集団で、全員が頭領の『鬼巫女』(3期鬼太郎では八百比丘尼)の加護を受けて不老不死の肉体を得ており、その長い年月の中で行われた想像を絶する厳しい修行の成果で、人間とは思えない程の高い身体能力と妖怪顔負けの様々な道術に精通している。頭領以外は全員典型的な山伏の姿をしている。
なお今の所は6期を除き、作中では頭領の延命のために活動しているので敵対勢力としての印象が強いが、本質的にはどうだったのかについては不明。
原作では、鬼巫女の延命のために人間として育てられた女王人魚の“山田海姫(やまだ みき)”を付け狙い、偶然居合わせた鬼太郎と対決。
妖力封じの術と透明になる術で鬼太郎を打ちのめして海姫を拉致することに成功するが、彼女を助け出すために本拠地へと攻め込んできた鬼太郎たちの活躍により突き崩され壊滅した。
アニメ3期では100話に登場し、頭領である比丘尼の延命目的のために半魚人と結婚した女王人魚を狙い暗躍する。
その過程でユメコを拉致して洗脳し、鬼巫女へと仕立て上げると鬼太郎たちの刺客として解き放つが、鬼太郎の決死の説得により洗脳は破れ、比丘尼の寿命が尽きたことで彼女の術で命を保っていた部下たちも全員落命し壊滅した。
6期では初めて組織のバックボーンが設定されており、それによればかつては権力者や神社の依頼で妖怪退治を行っていた至極真っ当な(?)組織で、1000年前には大逆の四将の捕縛にも携わっていたとされる。
しかし、時と共に人々が妖怪の存在を忘れ信じなくなり、近代においては影を潜めていたが、彼等の末裔がひっそりと暮らしていた隠れ里が四将の1人の玉藻前の復讐に遭い、抗戦虚しく壊滅させられたという。
なお、鬼道衆の術は元々鬼の一族が生み出した術であったことで鬼道衆の誕生にも関わりがあるらしく、ルーツである鬼には鬼道衆の術が全く通用しない。また、妖怪の魂を取り込む事でその妖怪が持つ能力を使える様になる『呪装術(じゅそうじゅつ)』という術が存在するが、術者を蝕む諸刃の剣でもあり本来は絶対に使ってはいけない術だった。
名前が判明している主なメンバー
鬼巫女
CV:色川京子
原作における鬼道衆の頭領。強力な霊能者で、その名のとおり般若の面を被って素顔を隠している。
海姫を助けにやって来た鬼太郎を妖力封じと火術で苦しめるが、最後は人魚になる事を決意した海姫に水術で火を消されてしまった上に、妖力封じの経文を洗い流され鬼太郎の復活を許し、鬼道衆の霊力の源である般若の面をリモコン下駄で割られて力を全て失い敗北。
霊力の源が失われた事で鬼巫女以下、全員もただの人間となった事により、鬼道衆は壊滅したものと思われる。
アニメではその正体は八百比丘尼に洗脳されて妖怪への敵意を植えつけられたユメコその人で、頭領である八百比丘尼曰く“妖怪殺しの後継者”。鬼太郎の魂を絵馬に封じ、仲間たちの尽力で復活した彼と対峙するが、最後は鬼太郎の懸命な説得により洗脳が解けて攻撃をやめると、比丘尼の不意打ちから咄嗟に鬼太郎を庇い、面が割れて元へ戻った。
しかし考えてみれば、八百比丘尼は仏教、鬼道衆は修験道なのに、鬼巫女は明らかに神道系と、この一座は宗派が全くバラバラである……(ちなみに般若の面のルーツも仏教)。
八百比丘尼(やおびくに)
CV:高島雅羅
アニメ3期における鬼道衆の背後で暗躍する彼等の頭領。伝承では偶然人魚の肉を食べ800年間という人の見に合わぬ長寿を得た事と世の無常に悩んでいたが、本作では冷酷な性格となっており、人魚の肉による不老不死の効力が800年ごとに切れるため、再度食べて延命するために女王人魚を狙い暗躍していた。
人間としてはあまりにも長過ぎる寿命を得たことで、死なない存在である妖怪に対にて激しい嫉妬心から強い憎しみを抱くようになり、鬼太郎と親しいユメコに目をつけると彼女を拉致して洗脳し、鬼巫女へと仕立て上げて刺客として差し向け、女王人魚の「私の命はあげますから、他の妖怪まで虐めないで下さい」という懇願も全く聞き入れることは無かった。
鬼巫女に仕立て上げたユメコが鬼太郎の決死の説得により正気に戻ると逆上し、自ら表舞台へと赴くと金剛杵を鬼太郎めがけて投げつけるが、ユメコが鬼太郎を庇って鬼面に受けたことで割れた面の角が自身の喉に突き刺さる(正面からの攻撃で割れた破片が正面へ高速で飛んでいくなど、ベクトル的に不自然極まりないが)のと同時に寿命が尽き果て、今まで止まっていた800年の歳月が一気に動き始めたかのように急激に老化。
「なまじ寿命が長くなっただけに、死なない命を持つ妖怪が憎かった」と自身の心情を語りながら、その肉体は腐り落ちて白骨化し絶命するという壮絶な最期を迎えた。まるで千年以上の長きに渡って呪術を乱用してきたことの報いを受けるかの如く…。
なお、彼女の死によって彼女の加護を受けていた鬼道衆のメンバーたちも白骨化して骨すら残さず消滅したため、事実上鬼道衆は壊滅したもよう。
如雲斎(じょうんさい)
原作のみに登場する鬼道衆の幹部。頭領である鬼巫女に次ぐ霊能者で、海姫が女王人魚だと見抜き部下たちを引き連れて拉致しようとするが、助けに来た鬼太郎に邪魔されため、彼を迎え撃つには準備不足と判断して一時退却。
その後、妖怪封じを施した部下たちに山田邸を襲撃させ海姫を拉致させるのと同時に、最も厄介な鬼太郎の妖力を絵馬に封じて無力化して篝火にくべて焼き殺そうと目論むが、最後は鬼太郎を護ろうと動きだした霊毛ちゃんちゃんこの力によって絵馬から伸びた髪の毛網のようなものに絡みつかれ、崩れた篝火の下敷きになって逆に自分が焼死するという最期を遂げた。
石動零(いするぎ れい)
CV:神谷浩史
6期に登場する鬼道衆の末裔の生き残り(孤児だったところを鬼道衆の男に拾われ育てられたため、正当な血筋ではない)。
故郷を滅ぼした仇の妖怪を探しており、妖怪を人間にとって害悪と言い切り、目的のためには手段を選ばない非情な性格をしている。
詳しい解説は該当記事を参照。
サヤ
CV:祖山桃子
6期に登場する鬼道衆の末裔の1人。零の大切な妹分であったが、里を襲撃して来た玉藻前の手に掛かり短い生涯に幕を下ろす。
なお、描写から彼女の死を切っ掛けに零は妖怪に対して激しい増悪を抱き、非情な性格になった模様。
詳しい解説については該当記事を参照。
関連項目
この先、ネタバレ注意
禁術に手を出し、鬼道衆を破門になった外法者『裏鬼道』のリーダー格。この人物のいる場所には他にも裏鬼道のメンバーがいる他、真の黒幕も関与が疑われる。
詳しい解説は該当記事を参照。