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白山坊

はくさんぼう

『白山坊』とは、水木しげるによる創作妖怪の名称。
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概要

野生が長い年月を経てその身に強大な妖力を宿した妖獣属のうち、妖狐に分類される妖怪の一種。

近畿圏の稲荷信仰と関わりを持つ妖狐『白蔵主』(はくぞうす)をモチーフにしたとされている。


特徴

妖怪の中でも格に近い位置にある妖狐一族とは異なり、群れを成さずに単独で行動する一尾の悪狐。

進退窮まった人間の前に現れては困難な望みの成就を約束する見返りに、その者のが16歳を迎えた時に娶る契約を持ちかけ、最後には娶った娘のを食して己のを長らえる。


ゲゲゲの鬼太郎』の白山坊

キャラクター

原作では、先述のように切羽詰まった人間の前に現れて、娶りの契約を持ちかける狡猾な妖怪として登場する。
岩石鉱物など意思を持たない無生物への変化術に特化しており、様々な神通力を自在に操って鬼太郎砂かけ婆攻撃を悉く退けたが、を使った計略(余談参照。ただし閲覧注意)に破れる。

アニメでの白山坊

声優内海賢二(第1期)、はせさん治(第3期)、大塚周夫(第4期・第5期)、高木渉(第6期)

アニメ版1期・3期・4期では、原作の設定に沿った悪玉妖怪として登場。
その妖力で鬼太郎たちを梃子摺らせたが、1期3期は原作同様の方法で、4期では封印に閉じ込められて退治された。

5期以降は、そのキャラクターが大きく変更されている。
5期の白山坊は、(人間にとって)妖怪らしい危険性こそあるものの、お調子者でお茶目な性格である。


6期では愛する娘を守護し続ける善良な妖怪であり、物語は、最後にその心が通じて結ばれるという異類婚姻譚として描かれている。

狐の嫁取り


アニメ版の4期と5期では、1期と2期でねずみ男役だった縁で大塚周夫が特別出演的に声を担当した。その前例に倣ってか、6期では5期でねずみ男役を務めた高木渉が声を担当している。
また、6期では西洋妖怪編の一部に物語が組み込まれたため、「アルカナの指輪」を巡って西洋妖怪と闘う筋立てになっている。


5期

第11話「おばけ漫才」、第53話「白山坊 ビバ!お化け屋敷」に登場。
妖怪横丁の外れにある見世物小屋白山一座』の座長兼興行師。一人称は戦後の二世キャラを髣髴とさせる「ミー(Me)」。
従来の悪玉設定から一転、「興業の大ウケを無上の喜びとする生粋のエンターテイナー」となり、デザインも善狐の代表格である白狐にリニューアル。
声優を務める大塚の怪演と相まって、ねずみ男同様に「周囲を巻き込む、傍迷惑だがどこか憎めない妖怪」の1人となっている。特に第53話冒頭のねずみ男とのやり取りは、まるでねずみ男が二人いるが如し。

妖怪アパートの面々(ろくろ首かわうそアマビエなど)を『お化け大劇場』※1の演者に引き入れた経緯※2はさて置き、利益は度外視し「お客にウケるのが一番の報酬」と満面の笑顔で言い切る、破綻しかかった舞台を咄嗟に「物の大切さを諭す恐怖のショー」に方向修正して大成功を収めるなど、興行にかける愛と熱意に嘘偽りなし。
人間界での興業に参加した妖怪たちにも、その日のうちに充分な給金を支払っており、真摯な人(?)柄がうかがえる。

※1第53話。白山坊が満を持して人間界でぶちあげた一大興行。
※2超長期(100年単位)の家賃滞納で日々を恐々と暮らす彼らを、ねずみ男の口八丁で丸め込んだ。

ただし、契約の見返りが魂そのものに変わったことであらゆる人間の悩みに介入できるようになり、契約承諾の証「指切りの痣」は閻魔大王でも破れない強力な呪いである点など、考えようによっては悪狐であった以前の設定よりも危険度が増している。

実際、初登場となった第11話の劇中では、興行のネタが飽きられ、ウケが悪くなり悩んでいたところへ、ねずみ男が漫才師の生霊を連れてくれば良いと吹き込むと、あっさり乗っている。
狙われたのは売れないコンビ芸人”タロウズ”。
白山坊は彼らの心の迷いに付け込んで理解が追い付かないうちに丸め込み、妖力で客ウケさせ、お笑いグランプリで優勝させる代償としてその魂を奪い、見世物にしようとした。

幸い、このときはタロウズのファンだった目玉おやじのアイディアとねずみ男の口添えで、試しに妖怪横丁での舞台に立たせてみたところ、これが予想外の大ウケとなったため結果的に事なきを得ている。

  • 2人がやけっぱちになって始めた喧嘩が、漫才師の性ゆえかどつき漫才となり、芸に厳しい白山坊まで大爆笑した。
  • ただしあくまで契約内容が変更されただけで、タロウズはその後も妖怪横丁の舞台に出演し続ける羽目になった。鬼太郎がアバンで語った、「努力しないで望みを叶えると、必ずその代償があるものです」と言う言葉そのものの結末である。

白山坊



6期

第33話「狐の嫁入りと白山坊」に登場。
近辺の妖狐の元締で、人食いの妖怪として恐れられていた先代、片目の5代目白山坊を打ち破り、名を受け継いで6代目白山坊となった猛者。

鬼太郎たちは、娘のやよい(cv:相沢舞)が悪い妖怪に狙われたという資産家、葛見の依頼で出向き、嫁取りに訪れた白山坊と対峙する。
しかし実際には、事業に失敗した葛見が自殺しようとしたとき、妖力で因果律をゆがめ、富を与えてやったのが白山坊であり、代わりにやよいが18歳になれば嫁としてもらいうけるという証文が交わされていた。

  • それを知った鬼太郎は、約束は守るべきとあっさり手を引き、白山坊に娘を連れて行くよう促している。
そのやよいの体内にアルカナの指輪が宿り、西洋妖怪達は彼女を殺して指輪を取り出そうと誘拐する。白山坊は彼女を取り戻すために鬼太郎たちと手を組み、体を楯として守り通した。

実は、5代目との闘いに勝利したものの、重傷を負って倒れていた白山坊を介抱してくれたのが幼き日のやよいであった。以来、彼女の優しさに惹かれた白山坊は彼女を見守り続け、葛見に手を貸したのも、やよいに近づけるという思いあってのことだった。
しかし、因果律をゆがめて父親の葛見に幸運を授けたため、その代償に、娘であるやよいには命が危ぶまれるほどの不運が付きまとうこととなり、白山坊はその責任を強く感じ、時には人の姿を取って彼女を守ってきた。

幼かった日のやよいが溺死しかけたときに彼女を救い、憧れの存在となっていた男性の正体は白山坊だった。白山坊は、受け入れてくれるのならば、やよいを一生涯を通して愛し、守り抜くと誓う。
涙するやよい。その涙を見て、泣くほど嫌ならば話はなかったことにという白山坊。しかしやよいの答えは、「違います。うれしいのです、ずうっと想い続けていた方のところに嫁げるのですから」というものだった。

狐の嫁とり


婚姻の日、白山坊は鬼太郎に世話になったと礼をいい、有事の際には配下とともに力を貸すと告げる。
白無垢に身を包み、父親や鬼太郎たちの祝福の中、白山坊の元へと嫁いでいくやよい。
花嫁行列を見送りながらねこ娘は「でも人間と妖怪が結ばれて幸せになれるのかな」と心配するが、目玉おやじは「昔から人と狐が結ばれる話は多いのじゃ、子をなす例もあまたある、あの二人ならきっと幸せになるじゃろうて」と太鼓判を押した。



  • やよいのフルネームは葛見やよい。彼女の名字にあるは、安倍晴明の母親と言われている白狐葛の葉」を連想させる。また”やよい”という名は3月を意味する「弥生」に通じる。弥生は田植えを始める時期であり、狐はねずみの害から田を守る神(稲荷)であるため、稲荷神社の近辺には必ずといって良いほど「弥生」とつく地名が存在する。

視聴者からの評価

  • やよいに自分を守る理由を聞かれた時の、「自分の嫁を守るのは妖怪だろうと人間だろうと当たり前のことだろう」という返答
  • どれだけ傷つこうが自分の身を挺してやよいを守ろうとする意思の強さ
  • 鬼太郎への恩義から助けが欲しければいつでも呼んでほしいという義理堅さ
  • 最後までやよいを気遣い、もしも彼女が結婚を断るならその意思を尊重して結婚を諦めようとする、誠実さと優しさ

から、視聴者からは『男の中の男』『イケメン』と絶賛されている。


新妖怪千物語(漫画:ほしの竜一) の白山坊

事業に失敗して一家心中しようとしていた橋本夫妻に、富を与える見返りに娘が16歳になったら嫁に差し出すよう取引を持ち掛け、躊躇していた夫妻に催眠術をかけて無理やり契約を交わした。
その後は、事業に成功して金持ちになった橋本家の庭に建てられた稲荷神社に住み着いて、娘が16歳になるのを待ち構えていた。

その真の目的は、人間の若い花嫁を喰らうことで大妖怪に進化して妖狐界の頂点に君臨する事だった。
狐火を自在に操る能力があり、嫁取りを妨害した鬼太郎と猫娘を必殺技の妖狐紅蓮火走りで火の海に閉じ込める。鬼太郎と猫娘を庇って出てきた娘を喰らおうとするが、娘が母の形見で身に着けていた猫目石のペンダントが魔除けになって近づけなかった。

娘に催眠術をかけてペンダントを外させようとするが、鬼太郎の放ったリモコン下駄がペンダントにあたって白山坊の口の中に飛び込びそのまま呑み込んでしまい、白山坊は猫目石に封印されてしまった。
事件後、橋本正吉は白山坊の妖力で作った会社を手放して一からやり直すつもりだったが、目玉おやじは「白山坊との約束はきっかけにすぎず、事業が成功したのは正吉自身の頑張りと、それを支えた妻の力添えのおかげだ」と言って思い留まらせた。


余談 ★グロに付き【閲覧注意】







関連イラスト

  • 原作版白山坊
白山坊


お前の望みを叶えてやろう。ただし、お前の娘が16になったら貰いに来るぞ。

  • 第5期版白山坊

化け狐


むはははは…、ウケてるウケてる!!さぁて、ミーも頑張らなくっちゃ!!


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