およめさんじゅうにさい
概要
たにたけし氏がPixivおよびニコニコ静画で連載しているオリジナルWeb漫画。前半は4コマ主体で、後半に進むにつれ小編の割合が増えていく構成になっている。
魔王を倒し世界に光と平和をもたらした最強物件勇者(16)がひきこもり魔法使い(32)の部屋に押し入り結婚を迫るハートフル4コマ(作者談)。
ジャンルはラブコメ+ハイファンタジー。ラブコメとしてはギャグ色が強い一方ハイファンタジーとしての世界観も盛られている。
2020年9月8日よりジャンプルーキーでも連載し、開始から2週間ほどで2020年9月期の月間ルーキー賞ランキング5位となり編集部選考賞のブロンズルーキー賞にも選ばれた。
全38話にて本編は完結、その後は不定期に外伝的な話を描いていくとの事。
ストーリー
32歳独身の魔法使い、リィン・アルベール。5年前、わずか11歳にして魔王を討伐した聖剣の勇者クレスのパーティメンバーとして救世に貢献した優秀な魔女だが、その後は故郷の人里離れた小屋で一人気楽な隠遁生活を送っていた。
そこにある日突然クレスが訪ねてくる。5年振りの再会に驚くリィンに対しクレスが告げた用件、それは「結婚できるようになったから迎えに来た」というものだった。
かつて魔王との決戦のさなかクレスが発した結婚の約束を、リィンは子供の勢い任せの言葉と思って同意した。しかしクレス本人は本気であり、結婚が許される16歳に成長するまでの間に結婚の準備を進め、満を持して会いに来たのだった。
リィンは事情を詳しく知らされないまま、クレスとともに挨拶回りの旅行に出ることとなる。しかし16歳と32歳の歳の差カップル、事情を知らぬ人間が見れば男に飢えたアラサーが年端もいかぬ少年によからぬ行為を仕掛けて手籠めにしたと疑われかねない状況である。果たしてリィンとクレスは無事結婚できるのか・・・?
主な登場人物
※軽度のネタバレを含みます
- リィン・アルベール(32)
魔法国家ベルトランド出身の魔法使い。かつて国定魔女として聖剣探索の任に選ばれ、独自に編み出した魔術でパーティを支えた実績を持つ。
そんなれっきとした才媛なのだが、魔王討伐の過程で心労を抱えすぎた結果ひきこもりと化してしまい、森の奥深くにある小屋で悠々自適な隠遁生活を送っていた。
本編中では「みそじまんじゅう」「ダンゴムシ」等と自虐したり、行く先々でショタコン疑惑をかけられ(またはかけられるだろうと思い)悶絶するなど愉快な面が目立つ。が、締めるときはちゃんと締める。婚約指輪を見てニヤニヤするなど乙女らしい一面も。
本来は真面目で根性のある他人思いの女性。飾り気がないのは元からの性分な模様。また家族とあまり仲が良くないらしく、大きな功績を残したにもかかわらず良い印象を持たれていない。
童顔だがかなりの巨乳・巨尻であり、男性モブやキャラ紹介でも「エロい」と評される。ただし長年のひきこもり生活が祟ってウェストも大きくなっている(作中の絵を見る限りではさして太ってはいないが)。
ちなみにクレスの母クレアと同い年。
- クレス・ド・ルーアン(16)
弱冠9歳にして聖剣に選ばれ、11歳にして魔王を討伐した勇者。魔王討伐では少年ながら確かな実力を備えるパーティーの要であった。わずかながら神秘も扱える。
勇者となったその時からリィンを慕っており、上記の通り決戦の最中でリィンに「戻ったら結婚しよう」とプロポーズ、その際リィンが返した約束を果たさせるためにリィンを迎えに来たところで物語が始まる。
勇者らしく(?)生真面目でしっかり者だが、真面目すぎてときどき天然が入る。また5年前は少年ゆえリィンに甘えたり、言葉の裏を読めずに誤解を招いたこともある。
かねてから憧れていたリィンとの結婚を誇らしく思っているようで、(本人の意思をよそに)堂々と夫婦アピールをする。あくまでもリィンに一途であり、おねショタと思われても全く気にしない様子である。
リィンのことは「リーン」と呼ぶ。当時は細かな発音の違いを理解できなかったためにこう呼んでいただけだが、成長した後もこの呼び方を続けている。
なお王家とは縁のない庶民の生まれだが、勇者としての功績からルーアン王国の庇護を受け「ルーアン」姓を授かっている。
- アンジェリカ・テレーズ・フォン・ルーアン(22)
ルーアン王国の第3王女兼騎士。
パーティーメンバーとしては、鍛え上げた肉体と国宝ケルビムの盾で味方への攻撃を一手に受け止めるメイン盾として活躍した。
静かにしていれば一国のかわいらしいお姫様なのだが、脳筋かつセクハラ魔という残念な美人。身分を隠して行動する際は巨大な角のついた兜を被り両手に盾を持つという独特なスタイルから、『雄牛の淑女(グレイトホーン)』なる二つ名がつけられている。
なお脳筋についてはルーアン王国が美徳として掲げているため国民からは慕われており、それどころか国内では『賢姫』として通っている。他の王族がさらに脳筋で彼女が一番マトモという状況なので、間違ってはいないのだが。
しかしセクハラが発覚した際には侍従をして「論外」と言われてしまった。
- ウェザリア(27)
神国ミラソール教国の聖女にして信仰の一部であり、教皇以上の序列を持っていたすごい人。魔王討伐の際は神秘の力「光の翼」を用いて攻撃役と回復役を兼任した。
正義感が強く、当時まだ幼いクレスを勇者に仕立て上げることを「過酷」として断固反対するなど熱い一面も持つ。良くも悪くも我が強い性格。
討伐後の彼女についての情報は国家機密となっており、彼女自身も立場上の問題で行動を大きく制限されている。
- アスクレピオ
ミラソール教国の大司教。後にウェザリアと交代するまでのあいだ国の代表として魔王討伐のパーティーに同行した。
深い知識と落ち着いた物腰、司教としての神秘を兼ね備える人物。登場回数は少ないものの物語に無視できない影響を与えている。
- ミリア
クレスの屋敷で働くメイド。
リィンを痩せさせるべく常に目を光らせており、場合によっては虫取り網で捕獲するなどの強硬手段も厭わない。
- マリアンヌ・ティーラ・アーデルハイト・ルーアン
ルーアン王国第4王女でアンジェリカの妹。
一族の例に漏れず脳筋で、姿を見ただけで会ってもいないクレスを「彼氏」と言い張るなど思い込みが激しい。
クレスの婚約者を「自分からクレスを奪った女」として敵視していて殺害も辞さない考えの様子。しかしリィンがそれだとは気付いておらず、彼女にたびたび助けてもらっていることもあり友好的に接している。
- 鳩人
人間サイズの鳩っぽい何か。本編では単なる心象風景としての登場のみで、リィンの動揺を表すかのように脳内で見覚えのある攻撃を叩き込んでくる。
だったのだが、本編終了後の外伝にて作中世界に実在していることが判明。本編登場時と同じ強さを持っており危険だが、豆を与えるとそっちに夢中になり隙ができる。
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