正式名称は「AKABOSHI-異聞水滸伝-」。
概要
週刊少年ジャンプに2009年25号から49号まで連載されていた『水滸伝』を元にした漫画作品。作者は天野洋一。全3巻。
九百年前の中国・宋の時代、腐敗した朝廷による圧政と貧困で民衆が苦しむ中、朝廷を打倒すべく正義を掲げる義賊集団『替天行道』のメンバーの一人・戴宗を主人公とした物語。
『水滸伝』に元にしてるが、ジャンプ作品らしい奇抜な設定を盛り込んでいるものの、あらすじなどはかなり改変している(本来の時系列と大きく異なるなど)部分が多く、天野自身は「色々とカオスな自分的『水滸伝』として読んで欲しい」とコメントしている。
登場人物
主要人物
戴宗/"流星"
主人公。『替天行道』の一員の少年。
非常に面倒くさがりで口が悪い。誰に対しても傲慢な態度を取っているが、子猫のような虎「師匠」にだけは頭が上がらない。
破損している宝剣「伏魔之剣(ふくまのつるぎ)」を武器にする。
戴宗と出会った少女。
村を山賊や国から守るために、「替天行道」を名乗っていた。ひょんなことから戴宗と出会い、共に旅をすることになる。パンダが好き。
林冲/"豹子頭"
八十万禁軍武術師範補佐。王進とは義理の親子関係。
美形の青年で、王進を深く崇拝し、敵対者には容赦しない。戴宗とは犬猿の仲。動物好き。
扈三娘/"一丈青"
戴宗達が道中で出会った少女。
可憐な見た目に反し、素手で生えている木を抜き取るほどの怪力娘。
替天行道
宋江/"及時雨"
替天行道の頭領。
魯智深/"花和尚"
替天行道の幹部。作中では「花和尚」と呼ばれている。
公孫勝/"入雲龍"
替天行道の一員。道術「白の言霊」を扱う道士。
劉唐/"赤髪鬼"
替天行道の一員。赤毛の不良のような外見で、口は悪いが根はかなり良い人。
蒋敬/"神算子"
替天行道の一員。算盤を持ち、余計な出費を出す戴宗に頭を悩ましている。
張青/"番人"
替天行道の一員。図体はでかいわりに顔が細い巨漢。孫二娘を「お嬢」と呼び、よく告白している。
孫二娘/"母夜叉"
替天行道の一員。グラマラスな妖艶の美女。
王定六/"稲妻"
替天行道の一員。活発な性格の少年。戴宗に懐いており、共に行動している翠蓮に敵愾心を抱いている。
時遷/"鼓上蚤"
替天行道の一員。カエルの被り物をしている。間者として行動している。声は意外と渋い。
梁山泊
王倫/"白衣秀士"
梁山泊の頭領。道士で禁術の使い手。
杜遷/"着天金剛"
梁山泊の第2頭領。明るくさっぱりした性格の巨漢。実はカナヅチ。
宋万/"雲裏金剛"
梁山泊の第3頭領。寡黙な性格の巨漢。
朱貴/"旱地忽律"
梁山泊の第4頭領。優男風の青年。梁山泊の麓で酒店を営む、入山審査のような役割を請け負っている。
北斗七星
晁蓋/"托塔天王"
東渓村保正。豪快で気まぐれな性格だが、民を苦しめる宋を倒すという野望を持つ。
北斗七星が家に降る夢を見て、自身含む7人からなる『北斗七星』を結成して生辰鋼を強奪する計画を立てる。
呉用/"知多星"
『北斗七星』の一員。晁蓋の親友。
よく周囲に振り回されている。
阮小二/"凶星"
阮小五/"短命二郎"
阮小七/"活閻羅"
『北斗七星』の一員。漁師の三兄弟。
長男の小二は、一番小柄でクールなサーファー。
次男の小五は、実は戴宗と幼馴染。
三男の小七は、一番の長身。普段は気弱だが、怒らせると一番怖いらしい(三兄弟とも、苦手なものに「キレた阮小七」を挙げている)。
白勝/"白日鼠"
『北斗七星』の一員。鼠っぽい雰囲気の男だが、乳製品が苦手。
安道全/"神医"
晁蓋の侍医。非常に小柄。バカに効く薬を開発中。
『北斗七星』に誘われるが断る。
薛永/"病大虫"
安道全の助手。全身包帯のやせ細った男。
禁軍
八十万禁軍武術師範。額に大きな傷がある。中華で最強の男と呼ばれる。林冲の義父。
関勝/"大刀"
八十万禁軍将軍。三国時代の豪傑・関羽嫡流の子孫を自称する武人。
朝廷
殿帥府太尉。
巨人のような巨躯に対し、無邪気な子供のような口調で喋る不気味な怪人。
実は、戴宗とは深い因縁がある。