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F/A

えふえー

『F/A』とは、ナムコが1992年に販売した業務用シューティングゲーム。
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概要編集

『F/A』はナムコ(現:バンダイナムコアミューズメント)が1992年10月に販売した業務用縦スクロール型シューティングゲーム

F/Aとは実際の軍用機での意味と同じくFighter戦闘機)/Attacker攻撃機)のことで、海外版のタイトルはまんま『Fighter & Attacker』である。


パワーアップ?、ボム? そんなものはない。己の腕前のみが頼りのストイックで硬派なゲームである。ちなみに同年に発売された他のシューティングゲームは『ソニックウィングス』、『R-TYPE LEO』、『達人王』、『ヴイ・ファイヴ』であり、言い換えれば時代錯誤なゲームとも言える。


派手さが無い分、ゲーム内容に特筆すべき点はない。あるとすれば、自機が16種類もある中から選べる点(プレイ内容がガラリと一変する程の極端な差は無い)、加えてBGMに細江慎治相原隆行が作曲したハードコアテクノ(俗称:ジュリアナ系。ただし、細江氏たちはデステクノだと言っている)が用いられている点くらいである。


なお、これまで家庭用ゲーム機への移植は無かった。移植するにしても、本作に登場する自機がすべて実在のものであるため、現在では使用にあたっての権利料が莫大な金額になり兼ねないのも理由と考えられてはいた。


……そんな中、2024年5月15日にアーケードアーカイブス(アケアカ)がこの日で10周年を迎えるという記念すべき日のタイトルとして本作が配信された(元々は4月に4週連続でナムコ作品を配信するという企画、『ナムコ月間』の延長戦という名目でもあったがタイトルを視聴者に当ててもらうという理由で伏せられていた。)


上述の理由もあって家庭用機種に移植もされていなかったのだが、ここにきてまさかのAC版稼働から32年越しのサプライズが起こることに。ただし上述の関係ゆえか、概ね海外版を同時収録するアケアカには珍しく、本作は海外版が収録されていない。


ゲームシステム編集

操作方式は8方向レバー+2ボタン。同社の『ゼビウス』、『ドラゴンスピリット』と同じく高低差の概念があり、空中の敵には対空攻撃ボタン、地上の敵には対地攻撃ボタンで攻撃する。


対空攻撃は6ウェイ、5ウェイブ、ストレート、セミオート、オート、フルオートの全6種類があり、それぞれ攻撃範囲と連射性が異なる。


対地攻撃は対象物をロックオンして遠距離の敵にも攻撃可能なミサイル、着弾地点に広範囲に爆発するが射程距離は短い爆弾、弾道上の敵に断続的にダメージを与えるが威力が低いガトリング砲の3種類がある。なお、ミサイルはロックオン後に発射しても、発射直後に自機を動かしたりスクロールにより攻撃対象からロックが外れるとミサイルの追尾は機能しなくなる。


ゲーム開始時に選択可能な全16種類の自機は前述の対空攻撃と対地攻撃、そして3段階の移動スピードが機体ごとに異なっている。


なお、本作では残機制では無くライフ制を採用(画面下に「ARMOR」と表記)しており、初期状態では3ゲージ分だが、スコアが12万点・36万点(デフォルト設定時)に達するとARMORが1ゲージ分回復し、この時点でARMORが満タンだと更に1ゲージ分増加する(最大5ゲージ)。


概要でも述べた通りパワーアップアイテムの類は出現しないが、ステージの特定の箇所を対地攻撃で攻撃すると捕虜が出現。自機で接触すると回収し、ステージクリア後に回収した捕虜の数に応じてボーナス点が加算される。ただし、ステージクリアまでにコンティニューするとそれまでに回収した捕虜の数は全てクリアされ、ボーナス点も無効となってしまう。


その他編集

『アーケードアーカイバー #477』に出演した企画の木元昌洋氏曰く、

企画当初はパワーアップ要素があり、且つ空中も地上もワンボタンでバリバリ撃てるハデなシューティングを考えていたそうだが、それを担当役員(当時ナムコのアーケード部門の開発を統括していた澤野和則氏)へ見せたところ、「なんで敵地でパワーアップできるんだ?」「どうして戦闘機も戦車も同時に撃てるんだ?」と言われたため変更したという。

結果、地味なゲームになったので自機の種類を増やすことで派手さを出したとのことで、自機の種類による攻撃方法の違いを設けたのは「自機選択画面でカーソルを下にやるほど攻撃範囲が広がる機体を設定する」ことで自分が当初描いていたパワーアップをそういう形で表したと述べている。また、コンティニューすると「いきなり画面全体をナパームで絨毯爆撃する演出」が見られるが、これも当初の企画書にあった「ボムの要素として入れたかったこと」の名残である。


BGMがデステクノになったことに関しても、細江慎治氏によるとまだ開発中の新基板であったNA-1ゆえの不具合から生じた諸々の制限が要因にあるようで、本ゲーム開発の少し前に細江氏がハマっていたデステクノが、フレーズが延々と繰り返されるという特徴ゆえにこの制限をカバーでき、またBGM的には殺戮に似合うということで選んだという。


ちなみに当時ビクターから発売されたサントラ(『Namco Game Sound Express VOL.7 F/A 』)はそもそもAC版の稼働と同時にリリースすることでスケジュールが組まれていたが、直前になってゲームの稼働の方が延期してしまい、結果として先にサントラが発売されてしまうという珍事となった。


ただ、現代から見てゲームミュージックにおいて重要な分岐点であったとはよく言われるが

当の細江氏は「やはり今まで(自分が手掛けた曲)とは全く違ってたから当時は「気が狂ったか」とか「めがてん終わった」なんて批判も多かった」と述べている。



関連動画編集

プレイ動画編集


BGM集編集

収録元は『Namco Game Sound Express VOL.7』


関連タグ編集

ナムコ シューティングゲーム アーケードゲーム レトロゲーム

戦闘機 攻撃機


超時空要塞マクロス:アケアカ収録の壁が版権だったという意味で一緒。こちらも版権の壁を破っての収録となったが、値段は1500円(同じアケアカ収録のマジンガーZと同じ)。

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