概要
「Mr.Do!」はユニバーサルが販売した1画面固定の業務用アクションゲーム。第四弾まで開発・販売されているシリーズ作品で、主人公は全てピエロの「Mr.Do」であるが、ゲームシステムはそれぞれ全く異なる。
Mr.Do!(初代)
1982年販売。4方向レバーにパワーボール発射ボタンを用いる。敵を全滅させるか、若しくはサクランボを全て取るか、若しくは滅多に出ないがダイヤモンドを取ればラウンドクリア。
ナムコのディグダグの亜流ゲームであるが(実際、ユニバーサル社長から開発者へ参考にするよう打診されている)、ディグダグの岩は落下の高さに関係なく破砕するのに対し、Mr.Do!でそれに該当するリンゴは、低い高さからでは壊れず、且つ横から押すことも可能である。
またディグダグがポンプで敵を破裂させるのに対し、Mr.Do!は穴の中を反射して飛び回るパワーボール(一度放ったら戻ってくるまで放てない)で敵を倒せる。更に、「お菓子ターゲット」というアイテムを取ると「E」「X」「T」「R」「A」の文字の敵が出現し、その5種類を倒すと1UPする。
これらシステムの御蔭でディグダグとは異にする印象のゲームとなり、日本では駄菓子屋などに多く設置され若年層を中心に人気を博し、北米でも3万台を出荷するヒット作となっている。
タイトーがライセンス販売したバージョンが存在し、北米で出回っているアップライト筐体変換キットはタイトー製である。また「Mr.Du!」「Mr. Lo!」といった非許諾コピー品も存在する。
また1996年、ビスコがNEOGEO用として「NEO Mr.Do!」というリメイク版を販売している。
移植
海外ではAtari 2600(及びコレコビジョン)、アップルⅡ、コモドール64、ゲームボーイに移植されている。日本でも1982年にトミーよりぴゅう太用に、1984年に日本コロムビアよりMSX用に、1995年にイマジニアよりスーパーファミコン用に、1996年にマインドウェアよりPC-9801用に移植され、2010年にハムスターからWii用バーチャルコンソールアーケードとして配信されている。また1994年にはマイコンソフトから、X68000用「ビデオゲームアンソロジー」シリーズとして続編の「Mr.Do! vs ユニコーン」も収録したものが発売されている。
2024年12月発売のタイトー「イーグレットツーミニ」の「アーケードメモリーズvol.3」へ収録が決定。タイトー許諾版、且つ初期の255機増殖バグあり版の移植で、またゲーム中に使用されていた某アニメのBGMも再現されているらしい。
各機種比較動画
Mr.Do! vs ユニコーン
1983年販売。4方向レバーにハンマーボタンを用いる。北米でのタイトルは「Mr.Do's Castle 」。
城のような場所で、床ブロックをハンマーで叩いて階下のユニコーンの頭上に落とす、若しくはブロック共々ユニコーンをハンマーで下の階へ落として倒し、全滅させればラウンドクリア。
移植
海外ではAtari 2600(及びコレコビジョン)、Atari 5200、コモドール64に移植されている。日本でも1984年にソニーから「Mr.Do! vs UNICORNS」としてMSX用が、1994年にはマイコンソフトから、X68000用「ビデオゲームアンソロジー」シリーズとして前作の「Mr.Do!」も収録したものが発売されている。
各機種比較動画
Mr.Do!'s ワイルドライド
1984年販売。4方向レバーに、移動速度を上げるスピードアップボタンを用いる。
ジェットコースターのコース上を渡り、コースターを途中の梯子で回避しながらゴールに辿り着けばクリア。
開発当初のタイトルは「Go! Go! Coaster」で、主人公は普通の男の子であり、操作系もレバー1本のみであった。
移植
海外ではコモドール64、ZXスペクトラムに移植され、日本では1985年に日本コロムビアからMSX用に移植されている。
プレイ動画
スーパーピエロ
1987年販売。元々1984年に海外用タイトル「Do! Run Run」として販売されていたものをグラフィックなどを変更して販売したもの。
4方向レバーに、パワーボール発射ボタンを用いる。初代をドットイートゲームに置き換えたような内容で、敵を全滅させるか全てのドットを取ればラウンドクリア。また、一見クイックスのような要素(リブルラブルに近いか)もあるが、EXTRAキャラを出したりするための要素でクリア自体には関係しない。
移植
海外では1990年にAmiga、AtariSTに移植され、日本では1987年にニデコムからMSX用に移植されている。
プレイ動画(Do! Run Run)
Mr.Do! (パチスロ機)
1998年に同名の機種が4号機としてユニバーサル販売(現・ユニバーサルエンターテインメント)からリリース。BGMもゲームに使われたもののアレンジである他、役柄も小ネタが盛り込まれている。
その後は続編として『デュエルドラゴン』(4号機)、『デュエルドラゴンキングダム』(5号機)、『デュエルドラゴンプラス』(5号機)が販売された他、『リバティベルV』(5号機)でもゲスト出演している。