これが真実だったらよかった。
概要
アイテム番号:SCP-1799-JP
オブジェクトクラス:safe
SCP-085とは、怪奇創作サイトscp_foundationに登場する異常存在の1つである。メタタイトルは少し長く、
「この動画はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。」
である。
SCP-1779-JPとは、不定期に財団機密サーバー内にアップロードされる「NGシーン集」と題された起源不明の映像記録である。
この映像は30秒~1分程度の動画群によって構成される。
この動画群は連続性を持っていなく、いずれも「はい、カット」という不明な人物(SCP-1779-JP-1に指定)による音声あるいは複数の人物による笑い声によって区切られている。
SCP-1779-JPを構成する動画はいずれも財団が保有する映像記録に類似した状態から開始されるが、大半の描写は実際にデータベース上に存在する(した)ファイルの情報とは特に機密情報に関する点で異なるか、あるいはSCPなどが完全に別のオブジェクトの性質を描写している。
難しい人は、SCPの中に人が入っていたりする、と考えてもらうと十分である。
動画はいずれも映像内で行われている行為の失敗によって中断される。
映像内では失敗による物的被害が発生する事例は確認されているが、いずれも本来の状況における失敗から想定される被害状況に比較して軽微なもの。
SCP-1779-JP内で「失敗」により人的被害が発生した事例は確認されていない。
SCP-1779-JP内には多くの財団職員が登場しているが、いずれの職員もSCP-1779-JP撮影への関与を否定しているという。
SCP-1779-JPは発生初期段階では財団機密のランダムな位置にアップロードされていた。
これに対し財団はSCP-1779-JP専用のフォルダ「NGシーン集」を作成。それ以降は当フォルダ内にアップロードされるようになった。
...要約すると以下の通り。
SCP-1779-JPの世界では、SCPの世界に登場するオブジェクトや人物、団体が登場する動画はフィクションであり、SCP-1779-JPは「その”撮影”のNGシーンをまとめた動画集」である。
SCP-1779-JP媒体はすべてそのフォルダに保存され、セキュリティクリアランス1以上の職員は自由にアクセスし閲覧することができる。
変化
ある日それは起きた。
2020/08/29に無題の動画が"NGシーン集"フォルダ内にアップロードされた。この動画は財団が保有するいずれの映像記録とも類似していない唯一の事例である。内容は以下の通りである。
<映像開始>
動き | 幕を下ろした舞台が映し出される。5秒後にブザー音と共に幕が上がる。 |
---|---|
動き | 舞台上には大勢の人物が笑顔で並び、拍手している。その中にはサーキック・カルトや壊れた神の教会を始めとする多くの要注意団体の構成員と見られる存在が含まれているが、いずれも敵対している様子は見られない。 |
動き | ”管理者”とみられる人物が舞台の右袖から現れ、中央に立って一礼する。”管理者”は一度右袖へ戻り、仮面をつけた人物(声紋よりSCP-1779-JP-1と推定されている)を連れて舞台へと戻る。SCP-1779-JP-1は舞台中央に立ち、一礼する。 |
SCP-1779-JP-1 | みなさま初めまして。声では出演していましたが、お目にかかるのは初めてですね。私がSCP-1779-JPの撮影者です。今回はこうしてご挨拶のために舞台へと出てきた次第です。 |
SCP-1779-JP-1 | さて、我々の撮影は無事クランクアップと相成りました。皆様にお礼とお別れを申し上げる時間です。楽しんでいただいて、こういう舞台裏があってもいいよなと思っていただけたのであれば幸いです。改めて、ご視聴ありがとうございました。我々があれを撮ることはもうないでしょうが、もしもう少しその先を見たいというのであれば。 |
SCP-1779-JP-1 | 是非、その時は皆様で挑戦してみてください。夢を見るのは誰にでも可能です。 |
SCP-1779-JP-1 | 私も、それを楽しみにしています。それでは、ご機嫌よう。 |
行動 | SCP-1779-JP-1は一礼し、続けて舞台上の人物らも同様に一礼する。再びブザーが鳴り、幕が降ろされる。 |
<映像終了>
付記: SCP-1779-JP-1の身元を特定する試みには現在成功していない。またこの映像記録はSCP-1779-JPへの要注意団体の関与を示唆しているが、関与した可能性のある組織があまりにも多数であることからその絞り込みには成功していない。
その後
2020/08/29以降、一時的にSCP-1779-JPの発生は停止したが、その後”NGシーン集”と題された複数の動画(SCP-1779-JP-B)がフォルダ内に投稿された。撮影様式や技術の違いから、これらはSCP-1779-JP-1とは異なる複数の起源をもつものと考えられる。また、SCP-1779-JP-Bの一部は財団職員が自主的に撮影したものである事が判明している。財団職員によるSCP-1779-JP-Bの自主撮影は特に禁止されていない...が、「[[[投稿に用いられたSCiPNETアカウントおよび撮影者は即座に特定可能であることに留意してください]]]」と本家Wikiに書かれている。
ちなみに、SCP-1779-JP-Bについては映像記録SCP-1779-JP-Bから参照することが可能である。
関連タグ
CC BY-SA3.0に基づく表示
SCP-1779-JP この動画はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
by Dr_Kinotty
http://ja.scp-wiki.net/scp-1779-jp
このSCPの報告書には、泣けるSCPが複数登場している。
これらのSCPの本家記事か当百科事典を見て、「これがフィクションだったら良かったのに」などと思った人は少なからずいるはずである。
このSCPを見て、「これが現実だったらいいな」と思っているそこの君。
みんな、これを見ろ。真実はこれさ。
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