冬の日ざしをうける 公園を横切って
毎日の生活が始まる
時がとまったままの 僕のこころを
二階建てのバスが追い越してゆく
クレジット
概要
TVアニメ『シティーハンター2』の後期EDテーマ曲。
前作『シティーハンター』のEDテーマ曲だった『Get Wild』に引き続きTM NETWORKが担当している。
1988年12月9日に発売された名盤『CAROL ~A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991~』のラストを飾るナンバーだが、元々がタイアップ用に作られた曲ではなくアルバム完成後に『シティーハンター2』のEDテーマ曲として選ばれたという経緯がある。
そのためTVアニメのEDテーマ曲として使用するには尺が合わず、「止めて、引く」の時点でイントロが終わりAメロの途中まで歌唱に入ってからEDの映像に切り替わる処置が採られた。
TVアニメのEDテーマ曲となった事で、翌年の1989年3月21日発売のシングル『JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利) -REMIX VERSION-』のC/W曲としてシングルカットされた。
知名度があまりにも高すぎる『Get Wild』の影に隠れがちだが、こちらもTM NETWORKのファンはもちろん、シティーハンターのファンからも根強く愛されている名曲であり高い人気を誇る。
2020年に発売したTM NETWORKデビュー35周年を記念したベストアルバム『Gift from Fanks T / M』制作の際に開催したファン投票では、何と同曲は『Get Wild』を抑えて第1位の座に輝いた。
制作背景
作曲は小室哲哉氏と木根尚登氏の合作であり、初期のTM NETWORKではアルバム1作中に必ず何曲か見られたパターンではあるが、作詞はお馴染みの小室みつ子氏ではなく小室哲哉氏が担当しており、TM NETWORKとしてはやや変則的な組み合わせである(初期の名曲『ELECTRIC PROPHET (電気じかけの予言者)』と同じ組み合わせ)。
木根氏曰く「小室が作った原形はA B A’という構成でした。ただしA’はAを転調しただけだったので、少し味気ないのでどうにかならないだろうかと相談され、僕との共作になりました。」との事。
小室哲哉氏による歌詞は『CAROL』のレコーディングが行われた、かのビートルズが使用した事で有名なスタジオがあるイギリスのロンドンを舞台にして書かれている。
アニメーションでの演出
TVアニメ『シティーハンター2』の後期ED用に制作されたムービーは普通のアニメーション映像ではなく、1988年当時の新宿の実写映像をバックに冴羽獠と槇村香のセル画アニメーションが挿入されるという珍しいパターンの物である。
新宿の背景の多くは西新宿の新宿住友ビルと京王プラザホテル周辺を撮ったもので占められている他、新宿中央公園や新宿御苑も登場している。
これらビルは現東京都庁に面した場所に位置しているが、アニメの放送当時はまだ都庁が完成していなかった(竣工は2年後の1990年)。
それ故、現在はEDムービーと同じ場所を当時のままの構図で撮ろうとすると、当時の景色の多くが都庁のビルと歩行デッキに遮られる形になってしまうために再現が困難になっており、曲のサブタイトル通り「失われた風景」となってしまっている。
ちなみにメイン画像の白いビルを鏡写しにしているビルはモリンダビルディング(旧・第一不動産ビル)で、映されている白いビルの方はKDDIビル(旧名・国際通信センタービル)である。
2019年のアニメ映画『劇場版シティーハンター 新宿PRIVATE EYES』では、『STILL LOVE HER』のInstrumental(歌無し)バージョンが劇中の印象的なシーンで使用され、更にEDでは『Get Wild』の2コーラス目後の間奏とクロスフェードする形で同曲の通常バージョン(歌有り)に切り替わり、しかも映像は「TVアニメ版のEDムービー」を彷彿とさせる「2019年の新宿の実写映像+新規アニメーション」という粋なサプライズ演出で、劇場に足を運んだ多くのファンを感動の渦に包んだ。
関連タグ
CAROL ~A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991~
ぎなた読み…2番目のBメロからサビに入る直前…。