CV・スーツアクター・人間態:高橋利道
概要
本作の敵組織・ジャマールの3幹部の一人で、合成獣軍団の軍団長を務める。後述の経緯から首領ガオームへの忠誠心は極めて厚く、やや短気ながらも仲間想いな一面を見せることもある。
手にした遺伝子採集銃「ギガローダー」は武器としてのみならず、生体改造にも活用される。またこれ以外にも緑色のマントを自在に操る他、クジラの口のような形状をした頭部からは光弾やガスなどを放つことも可能で、物語中盤での強化改造を経てギガスレッドと呼ばれる捕縛技も会得している。
人間の姿に化けることもでき、第14話では骨董品屋の店主、第34話ではペット(異世界生物のモジャ)売りの男として、自ら作戦遂行に当たっている。いずれの場合も前述の通り、CV・スーツアクター担当の高橋自身が素面で演じており、後者では素顔のままのアクションも披露している。
元々はガロア次元に住まう脆弱な生物で、「狩り」の標的として追われ瀕死の重傷を負いながらも、その際に抱いた強い憎悪に目をつけたガオームに拾われ、ジャマールの一員となった。
後に本来の魚の骨のような弱々しい姿から、ガオームの為に強くなろうと様々な生き物の遺伝子を自らに融合し続け、現在の姿に至っている。
結末
物語終盤、自身の身体にさらなる強化改造を施し「ファイナルギガロ」へと変化。白と赤を基調とした、甲殻類を思わせるより屈強な姿へと変貌を遂げた。
この強化は、ガオームが最終作戦のため作り出した究極の次元の裂け目・ジャマールホールを完成させるべく行ったもので、そのためのエネルギー確保のためガオームの命を受けシュヴァルツと共に出撃。拓也不在のビーファイターと交戦に及ぶと、ジースタッグとレッドルの昆虫パワーをも奪取して変身不能とし、一度は窮地に追い込んだ。
その後のビーファイターとの再戦では、完全復活したブルービートと相まみえ、その中でも徹底したガオームへの忠誠心を示した上で、スーパーファイナルブローの直撃を受けてなお立ち上がる執念深さも見せつけた。しかし忠誠の対象たるガオームからはここで見切りをつけられたのか、残りの生命エネルギーをジャマールホール完成のために全て吸い尽くされてしまい、元の脆弱な姿へと戻った後に骨となって消滅するという、報われない最期を迎えてしまった。
その哀れな死に様は、これを目の当たりにしたジェラの、ジャマールからの離反という事態を招くきっかけともなった。
番組としての最終回である第53話(特別編後編)では、ジャグールにより呼び出された悪の魂のひとつとして登場。ガオームやブラックビートなど、他の悪の魂がジャグールに吸収される中で彼のみが、レッドルの乱入で儀式が中断されたこともあってか取り込まれずにおり、これが結果的にビーファイターたちの逆転の糸口を掴むきっかけとなった。
備考
演者の高橋は、メタルヒーローシリーズにはその立ち上げ当初よりスーツアクターやゲストキャラを中心にほぼ毎年(※)出演し、シリーズ最多出演者としても知られるが、そのメタルヒーローシリーズにおいて最後に演じたキャラが、このギガロであった。
高橋は翌年のビーファイターカブトには参加せず、同年放送の『超光戦士シャンゼリオン』に闇神官モードスとして出演。同作でのオールアップ後にスーツアクターを引退している。
(※ 超人機メタルダーと世界忍者戦ジライヤの2作品を除く。これは『仮面ライダーBLACK』並びに『仮面ライダーBLACK RX』にレギュラー出演していた時期と被っていたことに起因するものである)
関連タグ
首領ガオーム シュヴァルツ(重甲ビーファイター) ジェラ ジャグール
ジニス ヨドン皇帝:いずれも元々は弱小生命体で、肉体改造によって強い力を手に入れたという共通項を持つ東映特撮の悪役達。一方で、立場的にはいずれもガオームに近いという相違点も存在する
クロッペン:『未来ロボダルタニアス』の登場人物の一人。ギガロと同じく「首領とは似た者同士」な悪の幹部である。
ドクターバイオ、バラオム:ギガロより前に高橋が同様にCVとスーツアクターを兼任した東映特撮の敵幹部。
闇神官モードス:ギガロの後に高橋がCVとスーツアクターを兼任した東映特撮の敵幹部。こちらもギガロと同様に高橋自らが人間態として顔出し出演。