CV・スーツアクター:高橋利道
概要
ワーラー帝国の幹部。バイオ軍団を率いる科学者で、侵略した星の住民に非道な人体実験を施したり、戦闘生物を作り出してスピルバンに差し向けたりしている。守護神ワーラーと女王パンドラへの忠誠心は極めて高い。デスゼロウ将軍とは違い自ら前線に赴くことはあまりないが、戦闘時には剣と蔦状のムチを用いて攻撃する。ただし本来戦士でないため、剣の腕は非常に拙い。
実はその正体は、スピルバンの故郷クリン星がワーラー帝国に襲われた際、生き別れになったスピルバンの父・ベン。ベンとしての記憶は僅かながら残っているものの、洗脳により息子に対する愛情は消え失せている。その洗脳によって自分はドクター・バイオの姿となり、娘のヘレンもヘルバイラに改造したが、洗脳完了直前に傍らに居たヘレンの姿だけが記憶に焼き付けられたためにヘレンだけを溺愛し、そのためならば他の幹部や女王パンドラに対しても反抗の意思を見せることもあり、 時には作戦の阻害になってでもヘレンの意思を優先させるような、帝国にとっては背信行為をおこなっていた。
第21話で自らバイオロイドに変貌してスピルバンに戦いを挑み、腹部の目から放つ分身と胸部の触手、ゲル状化能力や手からの光弾、巨大な花に変化して花粉を浴びせる攻撃を仕掛けるも、ワーラーの仕掛けたトラップによってヘルバイラ共々爆炎に消える。
だが、脳と眼球と脊髄のみの姿となって辛うじて生き延びていた。この状態でも目から他者を転送する光線や当たった物を消滅させる光線を出す能力を持っている。また、エネルギーを高めることで一時的にバイオロイドの姿になることもできる。
第30話以降は生命維持装置に保管・幽閉されるも女王パンドラの恩赦によって復活。彼女を助けるためにコントロールボックスに触れ、ワーラー光線を浴びた事で元のベンの姿に戻り、洗脳も解かれた。
ベン
ドクターバイオの素体であるクリン星人の科学者で、スピルバンとヘレンの父親。
クリン星ではバイオ工学の宇宙的権威で、クリン星暦1万2,000年にはバイオテクノロジーの研究で表彰されている。
その頭脳を欲したワーラー帝国にヘレン共々さらわれ、ドクターバイオへと洗脳・改造されてしまう。物語終盤で元の姿に戻るも、息子たちを助けるためにウイルス菌を手にし、突然襲い掛かってきたハムスターのポスをウィルス菌の入った容器に入れて消滅させた後、パンドラ生命機械人の前に現れ、その触手にウイルス菌を注射するが、怒ったパンドラ生命機械人の攻撃を受けて消滅していった…
その後、未来の地球=クリン星に飛ばされたスピルバンたちが見たものは、妻のアンナとダイアナの母マリンと一緒にピクニックを楽しんでいるベンの姿だった。
ワーラー奇城の崩壊が引き起こした歴史改変がもたらした奇跡だったのだろうか…
余談
・ドクターバイオを演じた高橋利道は『宇宙刑事ギャバン』からほぼ毎年メタルヒーローシリーズにゲスト俳優として参加していたシリーズ常連俳優で、同シリーズで初めてレギュラーキャラとして演じたのが本キャラクターである。
高橋は過去に『アクマイザー3』で主役の一人ザビタンのスーツアクターを経験していたが、吹き替えも同時に演じてのレギュラー出演はドクターバイオが初めてであり、この経験は高橋が後に演じる事になるキャラにも活かされている。
また、スピルバンではデスゼロウ将軍の吹き替えを担当し同作で高橋と共演した飯塚昭三とは、この後の『仮面ライダーBLACK』及び『仮面ライダーBLACKRX』でも敵幹部役としてスピルバンから数えて約三年間共演した。
・ドクターバイオの正体であるベンを演じた水木一郎はスピルバンの主題歌を担当した歌手である。
関連タグ
ギガロ…スピルバン終了から8年後に製作された作品『重甲ビーファイター』の敵幹部。ドクターバイオと同様に高橋がCVとスーツアクターを担当。こちらは人間態も高橋自身が演じた。