鉄道の列車の中で最も目にする機会の多い列車。名前の通り旅客を乗せるための列車であり、貨物線や専用線除くほとんどすべての路線で運行されている。
通勤列車
郊外の住宅地と都市を結び、通勤客をメインに輸送する列車。車内は乗客の流動性と詰め込みを考えてロングシートが主体となる。一般に乗車時間が短いことが多いのでトイレはない。
乗客の流動が朝は都市行、夕方から夜は郊外行と極端に偏るのが大きな特色。
都市部の路線は乗車率が非常に高く、路線によっては200%近くに達することも珍しくない。
基本的に加減速性能に優れる電車が使われるのが大半だが、茨城県を走る関東鉄道は諸般の事情により電化できないため通勤列車も気動車が使われている。
地域輸送列車
地域内での輸送を担う列車。乗車時間が通勤列車に比べて長いが乗客の動きが激しいのでロングシートとクロスシートを混ぜて配置するセミクロスシートが多い。
西日本では新快速を中心に特別料金不要の転換クロスシートがあるが、東日本では大半の列車で転換クロスシート・デュアルシート以上のグレードでは特別料金が必要となるなど東西格差が著しい。
都市間輸送列車
離れた都市と都市を結ぶ列車。地域輸送列車に比べて乗車時間は格段に長くなるので車内はクロスシートが主体となる。
現代では、都市間輸送までしてしまう新快速は別として基本的に回転リクライニングシートの有料特急となる。
現在は新幹線ネットワークや航空路線の拡充、高速バスの発達により都市間輸送を担う在来線優等列車は減少している。
高速列車
時速200km/h以上で運行する列車。離れた都市間の所要時間短縮に強みを持つ。どうしても都市部から離れた場所に空港を設置せざるを得ず、しかも保安検査が長い飛行機と違い、都市部へダイレクトに乗り入れられるのも強み。
観光列車
都市と観光地を結ぶ列車や列車に乗ることそのものが観光の一つになっている列車。最近流行りのクルーズトレインも観光列車のひとつ。
貸切列車
大人数で車両を貸し切って運行する列車。「団体列車」とも表記する。ジョイフルトレインは貸切列車として使われるのを目的に誕生した。
貸切列車運行に対するハードルは高く、少なくとも100人単位の利用がないとまず貸切は無理だと言われている。