ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

概要

聖悠紀原作のSF漫画。永遠の命を持つ超能力者ロック宇宙を股にかけて活躍する物語である。

初出は1967年の作画グループ肉筆回覧同人誌に掲載されたもの。

商業誌掲載は1977年から始まり様々な雑誌を跨いで発表されたが、末期は作者のパーキンソン病のためたびたび休載し、2022年に作者が死去の為、絶筆となった。末期に連載されていたエピソードのひとつ「憧憬」は最終話のプロットと部分的なネームが残されており、それを元にアシスタントの佐々倉咲良が原稿を完成させた最終話が2023年に発表され完結したが、もうひとつのエピソード「カオスブリンガー」は未完のままとなっている。

1つの作品シリーズとして描き続けられた期間は同人誌時代から55年で、「碧南一家」(加藤まさみ村瀬範行)に次ぐ。

通常、ノミネート完結作品である事が前提である星雲賞で、50周年トリビュート企画(2017年)が自由部門にノミネートされた。

主人公のロックは不老不死であるため、宇宙の歴史のどの時代でも物語の舞台になりうる。エピソード1つが単行本数巻で完結する程度の長さで、それぞれの繋がりは薄く、どれからでも読めるようになっている。

ジャンルとしてはスペースオペラが意識され、人類が宇宙進出をするよりも前の時代を舞台にしたエピソードは作られていない。

単行本の巻末にはそれまでの超人ロックのエピソードが宇宙の歴史上でどのあたりになるかについて時間軸ごとに並べた宇宙年表が付属されることもある。

単行本は複数の出版社から発売され、権利関係はややこしい。絶版で今では読めなくなってしまったエピソードもあるため、全話読むのは至難の業である。アニメ化された際のオマケとして描かれた短編群は、その最たるものであろう。

単行本化により連載時との些末な変更が多い。

  • 「新世界戦隊」は同じ題名でストーリーが異なるものが存在する。本編世界内の歴史で大きな事件が起きたエピソードであり、これを読んでいないとそれより後の時代を舞台にしたエピソード全般で多少だが理解不能な部分がでてしまう。にもかかわらず、どちらも現在は(2014/3/17時点)絶版・入手困難であり、なぜか単行本が他社から再版されることもない。(2つの作品の内1つはアマゾンのKindleストアで購入できる電子書籍に収録された)
  • 同人誌時代の諸作品は近年リメイクされ、設定・ストーリー・登場人物などが変更された。(当然ながら一部のファンからは「変更前の方が良かった」という意見も・・・)これらの作品もKindleで購入できるようになった。
  • 長期間にわたって作られたシリーズのため、中には作風が異なる物がある。
  • 「探偵編」と呼ばれるシリーズ諸作品は、今後、他のストーリーと整合性を保つ事が難しくなる可能性が出てきた為、宇宙年表の記載からは外された。「パラレルワールドという設定に変更された」と、早合点するファンもいるが、作者はそのような事は一言も言及していない。

登場人物

ロック

永遠の命を持つエスパー。不可能を可能にする強大な力を持っているため、絶えずその力を利用しようとする者との戦いを強いられている。性格は物静かで理知的。

相手の技や能力を自らの物とする「ラーニング」能力を持っている。

しかし実際のところどんな超能力を持っているかやスペックなどは詳細な設定はされていない。これは「超能力でできること」を明記してしまうと「できないこと」も同時に可視化されてしまうため、作者としてはそれを避けているのである。

ロックの強さはエピソードによってまちまちで、場合によってはあっさり他者の力の影響下に置かれる事もある。ロックは肉体の老化が超能力でも誤魔化しきれないようになった時、自分自身の時間を逆行させることで人生をリセットする(=赤ん坊に戻ってもう一度成長する)ことを繰り返している。なのでスペックがエピソード単位でコロコロ変わるのもある意味では当然である。

余談

超能力者像

1970年代から1990年代前半にかけて日本の創作物における超能力者像のテンプレートを確定した作品で、主人公・ロックはESP超感覚的知覚)とサイコキネシス物理的超能力)の区別がなく万能な超能力の持ち主である。この超能力者像を引き継いだ著名作品としては『エスパー魔美』などが挙げられる。

2000年代に入ると、より掘り下げた設定の超能力者が登場し始める。例として『ゼロの使い魔』、『とある魔術の禁書目録』シリーズ、など。ロックのような万能キャラも登場しているが、『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズの長門有希、『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』のロゥリィ・マーキュリーなど、主人公に寄り添いつつ導く存在が多くなっている。

掲載誌の休刊

「作品が掲載された雑誌は、ことごとく休刊する」「いや、出版社ごとつぶれる」というジンクスがあると言われる。

『超人ロック』は一般層への知名度や人気のある作品ではなく、マニア向け作品である。根強いファンがついており、ロックを掲載する雑誌は「手堅い固定ファン」を目当てにしているためメジャーな雑誌でない事が多く、長期シリーズの宿命ともいえる。ただし、末期は月刊ヤングキングアワーズ(少年画報社)と月刊コミックフラッパー(KADOKAWA・メディアファクトリー)という、出版社が異なる2誌での同時連載が10年以上続いており、いずれも連載が終了した2023年12月現在も刊行されている。

関連タグ

SF 漫画 聖悠紀 超能力

コメント

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • ごめんね

    double meaning②

    佳境がかけないまま時間が経ちそうなので続きをアップします。めっちゃみじかいです。小出しになりすみません。 ③で終わる予定です。
  • リ・メイク(暫)

    第3波動についての考察と、超人ロック作品のリメイクに対する解釈を絡めた私なりの「解」です。暫定版
  • 朝まだきに歌う詩

    腐。ロニ師・オリジンと。ちょっとイチャりますよ…
  • routine

    routine①

    ロックさんは不変で普遍。 かきたい気持ちは変わらないのに、エンジンがかからない… めっちゃプロローグ部分だけですけど、アップした以上かきあげる。自分への戒め?です。
  • カイロス

    完全オリジナルです。51周年『ロックの日』記念
    17,059文字pixiv小説作品
  • access

    単に遠くを見つめるロックさんが書きたかっただけです(*^^*) でそのロックを、見つめる少女の構図です。 分厚い書物は、歴史書だったり、作物の研究書だったり。 うっかりメガネをかけたまま寝てしまって、起きて慌てるロックさんください。 ヒロインは名前がありません。なので自分用には、自分の名前を足しました(≧∇≦) タイトルは通じると言う意味を込めました。
  • 時間

    pass by 2

    ロックの長い命の中で、たった1日関わっただけの人もロックの中に思い出として残ればいいなと思います。 キャプションになんて書くかいつも迷います。ネタバレしてもいけないし。
  • 超人ロック 風の惑星

    風の惑星4 伝説の人

    超人ロック 風の惑星4 伝説の人 第四話です。よろしければお読みください。 注)pixivとハーメルン、及びブログにて同一作品を公開、または公開を予定しています。
  • 子猫ロックの災難な1日

    チビ猫ロックの災難な1日

    ネコになったロック描きたかった!しかもマチコ姉さんのせいにしちゃった。ごめんねマチコさん😂
  • 超人ロック

    恋焦

    超人ロック二次、クーガー1人語りのクガロク。 診断メーカーからのお題でTwitterに書いたものを少しだけ修正してますが、2ツイ、140字×2の形以内でおさめています(改行分は含まず)。 タイトルは造語です。 【お題はこちら】  ↓ 『にににさんには「ずっと子供でいたかった」で始まり、「今なら告げられる」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば2ツイート以内でお願いします。』
  • the two of

    汗をかく

    The two ofの番外編です。 原作とは、口調などのキャラ設定に多大な変更をしていますので、閲覧注意です。
  • 超人ロック

    再邂

    超人ロック二次、ロックとヤマト。 「零涙」と連動していますが単品でもお読みいただけます。引き続き、やまとさんに許可をいただいての公開です。
  • 新たに

    welcome and farewell

    良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。 相棒は誰と決めていません。ペットだったり、ミルバだったりクーガーだったり、もしくは自分自身かもです。 一個前の作品《NEVER》内容を少し絡めています。 今年はこれで最後のアップになるかと思います。と言いながらジャスティのお話の後編をアップしているかもしれません(^_^;)
  • この両手いっぱいに愛を

    この両手いっぱいに愛を④

    プリムラの話が出たあとの時代のお話ですが、ある人物に登場してもらいました。ごりょうしください。 やっと完結しました。もちろん文字の量、シリーズの量ではなく、書き散らしが多いので、完結するまでの期間が長くなりました。 プリムラの時の子育てのお話とか知りたいです。
  • pray

    廃墟の写真を見ていたら、佇むロックの構図が浮かびました。 prayには願わくばと言う意味があります。 惑星の歴史を見れるのはロックならではと思いました。 ロックのシュウシュウでは病気は治せなかったと思うんだけど、間違いならすみません。 編集が出来なくなったので、削除して再投稿です。
  • 時間

    pass by 1

    今までと趣きを変えました。 続くけれど、オチません。
  • 追悼

    聖悠紀さんの追悼にと、随分前にちまちま書いていたやつ。今更だけど供養も兼ねて。 残念ながらあんまり認知度高く無いみたいだけど、私はこの作品が大好きで、何が好きって、ロックの人臭さが大好きで。 新しい話が読めないのはとっても寂しくて、でもロックは生きてるんだよなぁって、なんかそんな気持ちが爆発してるだけ。ストーリー性とか一切ない。ただただ私にとっての超人ロックを書いただけ。 少しでもロックの認知度高まれー!そして同士よ増えろー!という勢いだけのもの。以下蛇足。 冒頭のガンジーは、ロックの生き方みたいだなあって思ってたから載っけました。彼は死に嫌われているけど、刹那を大切に生きているように思えるので。 彼は星の人。というのは完璧ただの自己解釈。 でも、命としてはもうそれくらい人間離れしているよなぁと。 人間離れしてるけど、超人だって言われ続けてるけど、どこまでも人間なロックが切なくて苦しくて可愛くてかっこよくて大好き。 実は話の全部をちゃんと理解して読めてるところは少ないんだけど(人命や時系列覚えたり辿ったりするの超苦手)、彼の人間臭い葛藤とか孤独とか幸せとか苦悩とか、そういうのが良くわかるのが好き。 そういう意味ではとってもライトに読める&人臭いロックがいるリュウ・ハントさんのシリーズが一番好きだけど、本編の強烈な葛藤やふとした時の幸せに浸る姿も美味しい。 人間臭いって何度言うんだって思うけど、本当に彼は作中でずっとずっと、誰よりも人間臭いんだよ。 清廉潔白ではなくて、でも正義感や共感力があって、だけど臆病でたたら踏みがちで、それでも全力で「今」を生き続けてる、そんな感じの人。 誰よりも人臭いのに、時にとんでもなく「人」から外れてたり。 永い永い生涯の中で、そこそこ恋愛してるのに結婚だけは一回しかしてなかったり。 それでもそれらさえ過去になったら自分の中で昇華して飲み下して「今」を生き続けたり。でも絶対忘れなかったり。 不器用に生きてる姿の愛しいことといったら! もがいてみたり辞めてみたり、一人になったり仲間を欲しがったり、永く生きてる分だけ臆病なとことか、だけどたまに昔取った杵柄でえげつない事さらりとこなしたり、知れば知るほど人間味があって。 人類史と同じレベルのご長寿さんで、その分沢山のこと経験してるだろうに、お料理で塩と砂糖間違えちゃって悶絶したり、畑仕事とかしてても天気予報外れてひーひー言ってたり、軍のくそ不味いコーヒーに慣れちゃって味音痴気味だったり、うっかり銀行口座を100年単位で放置して失効してたり、立ち居振る舞いがミョーに幼かったり、かと思えばめっちゃ老成してるところがでてきちゃったり、めちゃくちゃ不器用に生きてる。そこが愛い。そのくせ本気を出せば大概のことはできるんだぜ? ほんと愛い。
  • 超人ロック

    ぬくもり

    超人ロック二次、ロックとミラ。 設定とかに深い突っ込みは入れないでくださいませ…。
  • ミゲル・アレンバーグ氏の思い出

    文章力すいません。ないです。 ふっと思いついた短編です。 風の抱擁未読の方にはわからないかも^^; ロックとミラを知る第三者、 ミゲル・アレンバーグさんのお話です。 ※PCで読みやすいように改行したらエライことになってしまいました。許してください~>< スマホ最悪だわ;;;。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

超人ロック
12
編集履歴
超人ロック
12
編集履歴