東方九頭龍事変 第弐章「東方矛盾葎 ~ Miscellaneous Oxymoron.」に登場する1面のボスキャラ。
潜在能力的には4~6面ボス級以上で、単独で「異変(バイオハザード)」を起こせる。
東方矛盾葎において、彼女が象徴する形容矛盾は「生ける屍」。
設定の多くがゾンビ等のブードゥー教ネタや、哲学としての「死」に関連するネタで構成されている。
彼女は東方矛盾葎の時に人里や社会的な妖怪に魔薬を与え、終末論を囁き、人々から活力を奪って回っていた。
本人には悪意は無く、幻想郷崩壊を前に、人々を安楽死させるつもりで活動していた。
事実、彼女の影響下にあった地域はパニックが起こらなかった。
もとは幻想郷において、頑丈さ以外突出した物が無い異境の屍巫女であった。
龍脈が暴走した時、膨大な霊力を得て、此度の騒動を起すことになる。
結局霊夢達にボコられ、得た力を奪われるだけどね。
霊媒体質な上、強力な魔道書の所持者ということもあり、悪霊繋がりで次回作の大悪霊(ラスボス)とも関わってくる。
名前
****尸忌 尸(よりまし かばね)
尸忌 尸 (よりまし かばね / Yorimashi Kabane)
名前の由来
- 尸忌(よりまし) ← 尸童(よりまし)+ 忌々(いまいま)しい
ヨリマシ 【憑坐 / 尸童】
〔寄り坐(ま)し、の意〕ものつき。神霊が依り憑く人間。
特に、祈祷師が神霊を乗り移らせたり、託宣を述べさせたりするために伴う童子や婦女や人形。
*****忌*****
古来より日本では、『死』を怖れ、身近に無い方がいい事柄とし、「ケガレ(気枯れ)」と考えて遠ざけて(忌んで)きた。
忌中は、自分が「忌むべき状態にある」という事を言う。この期間は、世間対しても諸事慎むそうだ。
この期間が過ぎると忌明けとなる。
- 尸(かばね) ← 屍(しかばね)
尸の字はヒトが横たわっているようすに象り、死体を意味する。
字義は①しかばね。人間の死体。ぴんと硬直して伸びた人体。〈同義語〉屍。
②かたしろ。古代の祭りで、神霊の寄る所と考えられた祭主。
▽孫などの子どもをこれに当て、その前に供物を供えて祭った。後に肖像や人形でこれにかえるようになった。
③死体のように硬直して横たわる。 ④死人のように動かない。
「尸尸 (かたしろ かばね)」という名前でも良かったかも。
当初は「尸互尸 (したがい かばね)」という名の予定だったが、字の形が「PSP」に似ていたので却下した。
二つ名
「墓場の男爵夫人」
- 「墓場の男爵夫人」(バロン・シミテール::Baroness Cimetiere)
尸忌尸はハイチのブードゥー教の死神であるゲーデと神婚した巫女である。
ゲーデには数々の異名があり、「墓場男爵(バロン・シミテール)」もその一つである。
よって彼の妻たる尸忌尸は、「墓場の男爵夫人(バロネス・シミテール)」と呼べる。
別に「屍花嫁」とか「死神神婚屍死花花花嫁(しにがみ しんこん しかばね しかばな はなよめ:コープス・ブライド)」でも良かったけど、神婚であっても新婚ではないので花嫁は却下。
「生ける屍」
- 「生ける屍」(リビング・デッド:(Living Dead))
ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロの作品においてのゾンビの呼び名。
ファンタジーよりも、ウィルス等によって発生するSF的ゾンビに使われる傾向の言葉だそうだ。
尸忌尸はゾンビと言うより、より上位の不死者(アンデッド)であるリッチの方が近い。
「永久に枯れぬ解語の花」
- 「永久に枯れぬ解語の花」(アンデッド・ダムゼル:Undead Damsel)
「永久(とわ)に枯れぬ」…尸忌尸は「不死者(アンデッド:Undead)」である。
「解語(かいご)の花」・・・美人のこと。言語を理解する花の意で、唐の玄宗が楊貴妃をさして言ったという故事が元。
「ダムゼル(Damsel)」とは古い言葉で「(高貴な生まれの)少女」の意。
全体の意味としては、「美人薄命」に対しての形容矛盾として名付けられた。
能力
「生ける屍を作り操る程度の能力」
近くにある死体をゾンビに変えて操ることができる。また既に屍になっている者も支配できる。
目標が生者の場合、気力を奪って「廃人(生ける屍)」に変えて操ることができる。
支配数・影響範囲・持続時間は共に優秀で、都市一つを丸々長期間影響下に置ける。
火焔猫燐の持つ「死体を持ち去る程度の能力」の影響は、多少なり受けるらしい。
種族
屍人(ゾンビ)
ブードゥー教発で有名なアンデッド。元はコンゴで信仰されている創造母神「ンザンビ(Nzambi)」。
母乳が出るとしたら、多分ヨーグルトになっている。
彼女の場合、そこいらの外法による「死に損ない(アンデッド)」ではなく、
神の寵愛によって「死を免除された者」である。
魔女(ボコール)
ブードゥー教の女性黒魔術師のこと。
ボコールはブードゥー教の司祭「オウンガン(女性だとマンボ)」が兼ねることが多い。
呪いやゾンビの再生・使役を仕事とし,ブードゥー教のコミュニティに害なすものを処罰する。
弱点
アンデッドだから**火**に弱い。ただし、ダメージを与え易くなるだけで滅ぼすことはできない。
尸忌尸の不死性は肉体だけでなく、魂にも及ぶため、破邪や昇天系の術でも彼女を消すことはできない。
彼女の滅びは彼女の夫である死神「ゲーデ」「土曜男爵(バロン・サムディ)」によって掌握されている。
そのため、彼女の夫が許可しない限り、彼女は死ぬ(成仏する)ことができず、心身は何度でも復元される。
職業
永く生きて(?)るので色んな仕事をしている。
- 「屍霊魔術師」(ネクロマンサー)
ネクロマンシー (死者や霊を介して行われる術)行う術者。
死体繋がり。尸忌尸はブードゥー教の巫女でもあり、ゾンビの扱いにも長けているため。
しかも彼女の場合、死神「ゲーデ(バロン・サムディ)」と神婚した程の巫女である。
近年のフィクションでは、ネクロマンシーは「死霊魔術」、ネクロマンサーは死霊魔術師とも訳され、
死体からゾンビやスケルトンを作り出す魔法使いであるとされる。
これはブードゥー教などの死霊崇拝がモチーフになっていると考えられる。
ファンタジー小説などに多く登場するが、生命と死を弄ぶ悪役として登場するのが一般的である。
ゾンビを使役するだけでなく、自らの死後もアンデッドとして復活するものと描かれることがしばしばある。
- 「ブードゥー黒魔術の女性神官」(ボコール)
ブードゥー教の女性黒魔術師のことを「ボコール(Bokor)」と言う。 喧嘩屋とか殴られ屋ではない。
ヴードゥー教の司祭は「オウンガン(Houngan)」と呼ばれ、女性の場合は「マンボ(Mambo)」と呼ばれる。
聖職者だが、呪術師が一般にそうであるように、黒魔術師を兼ねることが多い。
呪いやゾンビの再生・使役を仕事とし,ブードゥー教のコミュニティに害なすものを処罰する。
ブードゥー教は、「宗教」と規定されることも多いが、教義や教典がなく、また宗教法人として認可された教団も皆無で、
布教活動もしないため、民間信仰といった方が現状に即しているといえる。
その儀式は太鼓を使ったダンスや歌、動物の生贄(いけにえ)、神が乗り移る「神懸かり」などからなる。
サンテリアやカンドンブレ、アフリカの民間信仰なども含めたブードゥーならびに類似信仰の信者は、
全世界で五千万人にも上るという。これはチベット仏教の三千万人を遙かにしのぐ数字である。
しかし、キリスト教に植民地時代からブードゥー教は「奴隷の邪教」として徹底弾圧され続けた歴史がある。
- 魔薬の製造販売業者
彼女の「生ける屍を作り操る程度の能力」は「生ける屍」…廃人を生み出すこともできる。
この能力を応用して、独自の魔薬を作り、人や妖怪を相手に商売をしていることもある。
因みに本人に悪意はなく、「幸せな気分になれる魔法の白い粉」を善意で配ってる積りである。
お金を取るのは、作る手間とかを考慮してのもの。
噂では、八意永琳と因幡てゐが裏で協力しているトカいないトカ。
彼女自身、生前、巫女の儀式でトランス状態に必要な麻薬を使い続けて廃人になったことがある。
- 攫(さら)い屋
尸忌尸が象徴する「トントン・マクート」や「ブギーマン」は子供を攫う妖怪なため。
親の言うことを良く聞かない子供を攫って叱るお仕事を買って出ている。
子供は好きだけど人肉を食べるわけでは無い。
が、スキンシップのあまり「ロメロスペシャル(吊天井固め)」をかましてしまうことがある。
何故にロメロスペシャルかというと、
ゾンビ映画の監督「ジョージ・A・**ロメロ**」がプロレス技の「**ロメロ**スペシャル」に係るためである。要するに駄洒落。
尸忌尸のもつ「生ける屍を作り操る程度の能力」を自身の強化に使って放つ必殺投げでもいいかも。
麻袋や帽子や操っているゾンビに追加攻撃をさせるのも良し。
容貌
山高帽
ブードゥー教の死神であるゲーデの格好を模したもの。手品のように色んな物が出る。ビームだって出る。
黒のヴェール
女性の喪服の一部。死霊の癖に魔除の道具を着けるとか矛盾しているが、東方矛盾葎のテーマが「矛盾」なので何も問題は無い。
色素の無い髪と肌・赤眼・目の下の隈
ゾンビなので不健康そうな感じに、アルビノ+麻薬中毒者ばりの隈+包帯で不健康率UPである。
燕尾服
男爵夫人の癖にハシタナイ格好してもチャ~ラ~♪ ヘッチャラ~♪ なのさ、スパーキン!
ヤンデレの成せる業なのですね、脳味噌腐ってやがる(ゾンビだし)。
包帯
ミイラの格好を模したもの、ある程度伸縮させれる。妖怪なのではいてないし、つけてない。
包帯の下の肌には、呪術的な不可視の刺青(いれずみ)が施されている。本気を出すと見えるようになるらしい。
この刺青こそ、クトゥルフ神話の大魔道書「死霊秘法(ネクロノミコン)」…の写本の一つである。
麻袋
「ブギーマン」や「トントン・マクート」を表すアイテム。いろいろ出し入れできる。子供を攫う時も、この中に入れて運ぶ。
性格
一人称「私」。二人称「あなた」
根は面倒見のいい大人しい性格の善人。ただし思い込みが激しい。
ゾンビだけに腐女子であり、子供を攫う妖怪でもあるため、幼児嗜好でショタコンである。
彼の寵愛は即、彼女の存在維持に影響を与えるため、ヤンデレになりつつある。
尸忌尸本人は夫との間に子供が欲しがってるが、ゲーデはそのつもりはないようだ。
なので、荒れていた頃の彼女は、攫った子供を物理的に自分の胎内に収めようとしたこともある。
イメージとしては弱音ハクを色々と人間的にダメにしたような性格である。
幻想郷に来る前は相当酷い人生だったらしい。麻薬で廃人になったこともある。
ゲーデに幻想郷に連れて来られてからトラウマを克服したが、心の何処かが壊れたままである。
相手によく尽くすが、甘やかせ過ぎて相手を腐らせるタイプ。
対人態度
友好的。 ただし善意の結果が必ずしも人間に益をもたらすとは限らない。
子供には特に優しいが、時折危ない目付きになったりする。
スペルカード
主に、生ける屍…廃人やゾンビ、ブードゥー教、「死」に関連するネタで構成されている。
魔薬「幸せになれる薬」
そのまんま麻薬を連想させる白い粉をばら撒く ( Easy / Normal )弾幕。たまに粉塵爆発が起こる。
魔薬(まやく)は麻薬に係る。尸忌尸が象徴する「生ける屍(リビング・デッド)」は麻薬の廃人も表す。
ブードゥー教と縁ある妖怪「トントン・マクート(麻袋おじさん)」の「麻」にも係っている。
屍薬「ゾンビパウダー」
魔薬「幸せになれる薬」の ( Hard / Lunatic )版弾幕。
画面外にいった特定の流れ弾がゾンビフェアリーになって戻って来る。
ゾンビパウダーとはブードゥー教のゾンビを作るときに使用される道具である。
主成分はフグの毒の成分であるテトロドトキシンであり、この毒素を傷口より浸透させる事により仮死状態を作り出す。
毒素の希釈が丁度よければ、薬と施術により蘇生することが出来る。
死者を蘇らせるというよりは幻覚剤の一種を用いて、生きた人間の記憶や意志を奪って使役する術という説もある。
他にも麻酔の一種を用いて、仮死状態にさせて死亡したかのように見せかけ、更に麻酔が覚めた人をまるで生き返ってきたかのように見せるという説もある。
屍符「リビングデッド」
大量の死霊(自機を追跡する雑魚)を呼び出す ( Easy / Normal )弾幕。
死霊は撃ってりゃ勝手に撃墜できるので、取り囲まれないよう、逃げ道にさえ気をつければ良い。
元ネタは『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(原題:Night of the Living Dead)。
1968年、イメージ・10・プロが製作したホラー映画である。
ジョン・A・ラッソの原作を、CM出身のジョージ・A・ロメロが監督した歴史的作品である。
本作品では怪物のことを「リビング・デッド(Living Dead、生ける屍)」としている。
屍符「死霊葬世鬼」
屍符「ナイトオブザリビングデッド」の( Hard / Lunatic )版。四方八方から大量の死霊が群がってくる。
元ネタは「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記」というトム・サヴィーニの手によるリメイク映画。
内容はオリジナル版をほぼ踏襲しているが、オリジナルではほとんど怯えているだけだったヒロインが
強い女性として時代に合わせた描かれ方をしておりラストも生き延びている。
「死霊葬世鬼」の「葬」はそのまま葬式を意味し、「鬼」は災厄を運ぶ悪霊や「黄泉返った者」を意味する。
拐符「トントンマクート」
引力を放つ麻袋で、自機を吸い込もうとする( Easy / Normal )弾幕。
「トントン・マクート(Tonton Macoute、麻袋おじさん)」とはハイチの民間伝承上の「子供の誘拐魔」の名。
クリスマスには、よい子の家にはサンタクロース(トントン・ノエル、「クリスマスおじさん」)が来るとされるが、
悪い子の家には「ナップザックおじさん」「南京袋(麻袋)おじさん」が来て子供をさらうとされる。
これがトントン・マクート(トントン=父さん・おじさん、マクート=麻袋)である。
米国などでいう「ブギーマン」と同義である。
拐符「酷禍血闇戯幽袋」
拐符「トントンマクート」の( Hard / Lunatic )版。読みは「こっかちあんぎゆうたい」。
「トントン・マクート」の名は、ハイチのフランソワ・デュヴァリエ政権下の1958年に作られた秘密警察を母体とした準軍組織の名前でもある。
組織の正式名称は「国家治安義勇隊(こっかちあんぎゆうたい:Milice des Volontaires de la Sécurité Nationale, MVSN)」 。
主にブードゥー教の祭司者や秘密結社のメンバーなどで構成された組織である。
隊員たちは黒いサングラスを着け、大抵は火器を所持していたが、遺体の見た目の凄惨さから、山刀(マシェーテ)や刀を使うことを好み、時にブードゥー教の悪魔や神などに扮して山刀を振い、見せしめのために被害者の遺体を広場に晒すなどして反体制派を弾圧した。
その振る舞いは、日本でいえば暴力団にも似ており、国民を恐怖に陥れた。
拷問も敵に対する警告として日常的に行われたそうだ。
小作農から土地を奪うなどしたため都市の貧困層を増大させる要因となったらしい。
屍刑「ライヒスアハト」
アイテムが消える結界を張る( Easy / Normal )弾幕。また自機の残機表示にもモザイクがかかる。
「帝国アハト刑(ドイツ語: Reichsacht)」のこと。
神聖ローマ帝国内で行われた法益剥奪刑。神聖ローマ帝国皇帝や帝国議会などがこれを決定した。
この刑に処せられた者は、帝国内における全ての法的権利や財産を剥奪される。
刑を受けた者は基本的に「死人」とみなされ、誰との交流もできず、援助もされない。
神聖ローマ帝国内の領主はたびたびこの刑を受けた。
対象となった領主の領邦は周囲の領邦から征服されることになったそうだ。
屍刑「ダムナティオメモリアエ」
屍刑「ライヒスアハト」の( Hard / Lunatic )版弾幕。
「ダムナティオ・メモリアエ(ラテン語:Damnatio Memoriae)」のこと。
古代ローマで元老院がその支配体制へ反逆した人物に対して課した罰を指す。
なお、刑罰の対象は古代ローマ人全般に及び、少なくとも2名の皇帝がこの刑を受けたことが判っている。
なお、日本語では「記憶の破壊」または「(死後の)名声の破壊」、「記録抹殺刑」等と訳される。
受けた人物は、一切の存在が無かったとして、自らが遺したあらゆる痕跡を抹消された。
社会的な体面や名誉を重んじた古代ローマ人にとって、ダムナティオ・メモリアエは最も厳しい罰則と見做された。
ラストスペル
戦闘中のボスのスペルカードを全てノーボム・ノーミスで凌ぐと発動するスペルカード。
屍紋「死者の掟の表象」
尸忌尸の周りに魔方陣と共に不可視の弾(たまにチラッと見える)を放つ( Easy / Normal )弾幕。
「死者の掟の表象」とは魔道書「死霊秘法(ネクロノミコン)」のこと。
「ネクロノミコン」の表題はギリシャ語への翻訳の際に与えられたもので、
ギリシャ語のΝεκρός(Nekros 死体) - νόμος(nomos 掟) - εικών(eikon 表象) の合成語であり、
「死者の掟の表象あるいは絵」の意とされる。
執筆者の「アブドゥル・アルハズラット」は執筆後、ダマスカスの路上で白昼、目に見えない怪物に生きたまま、
貪り食われたと言われる。
この見えない怪物が、不可視の弾幕に係っている。
魔紋「死霊秘法:刺青版」
屍紋「死者の掟の表象」 の( Hard / Lunatic )版。文字でできたエイリアンっぽい何かが襲ってくる。
尸忌尸の体には、普段見えないが「死霊秘法(ネクロノミコン:Necronomicon)」が刺青(タトゥー)として記されている。
現実に存在する『ネクロノミコン』のタイトルを持つ有名な書籍として、
スイスのシュールレアリズム画家H.R.ギーガーが1977年に出版した作品集があり、
収録作の一つ「ネクロノームIV」に描かれた異形の怪物が後の『エイリアン』のベースになっている。
没スペルカード
屍袋「ブギーマンのクリスマス」
「屍袋(したい)」は「死体」に係る。麻袋から不気味な触腕を放ち、相手を引きずりこむ技。
ハイチでは、ブギーマンは巨大で、よい子の所へくるクリスマスおじさん(Tonton Noel)の相方。
よくない子供を拉致し袋詰めにすることで名が高い。
当地のクレオル語での名はトントン・マクート(Tonton Macoute、麻袋おじさん)。
尸閃「バロンサムディ」
帽子のドクロマークの目の所からビームをぶっ放す技。
尸閃(しせん) ← 視線 に係る。
夫のゲーデも山高帽を被り「土曜男爵(バロン・サムディ:Baron Samedi)」と呼ばれている。
尸閃「バロンクロア」
帽子のドクロマークから反射する極太ビームをぶっ放す技。
夫のゲーデも山高帽を被り「十字架男爵(バロン・クロア:Baron of the Cross,Baron La Croix))」と呼ばれている。
策尸「ゲーデの入れ知恵」
夫のゲーデは生と死の間の仲介者とも言わる。
また、生きてきた全ての人間について知っているため、彼は非常に賢明であるそうだ。
屍符「ドーンオブザデッド」
ゾンビが上から高速で降ってくる。途中で空中分解してバラバラになるので非常にバッチイ。
元ネタは『ドーン・オブ・ザ・デッド(原題:Dawn of the Dead)』。2004年にアメリカ合衆国で製作されたホラー映画。
1978年に製作されたアメリカ映画『ゾンビ』(原題は同じ"Dawn of the Dead")のリメイク作品。
やたらと元気よく走るゾンビ達が特徴。
屍符「ランドオブザデッド」
地面に潜伏させておいたゾンビを一斉に開放する技。
元ネタはホラー映画「ランド・オブ・ザデッド」(Land of the Dead)
『ゾンビ』などのヒット作で世界中にファンを持つジョージ・A・ロメロ監督が、約20年振りにメガホンを取ったゾンビ映画。
残虐性の裏にあるテーマは、過去の作品で同監督が提唱してきた「世界事情(戦争・紛争など)の他方向からのアプローチ」であり、一握りの強者が多数の弱者を力で押さえ込もうとする覇権主義の姿を色濃く取り入れている。
死覚「メメントモリ」
頭上から極太ビームが降ってくる。ガンダムOOの衛星軌道上からの砲撃に準えている。
「メメント・モリ(Memento mori)」は、ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意の警句である。
日本語では「死を想え」「死を忘れるな」などと訳されることが普通。
芸術作品のモチーフとして広く使われ、「自分が死すべきものである」ことを人々に思い起こさせるために使われた。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/96/Holbein-death.png
死鏡「オーリズヴァニティ」
正しくは「全ては虚飾(オール・イズ・ヴァニティ:ALL is VANITY)」
ヴァニティ(VANITY)は「虚飾・虚栄心」という意味と「女性の化粧台の鏡」という意味もある。
同名の絵画は、鏡台の前に座った女性の図だが、ぼんやりと見ると全体がドクロに見えるデザインになっている。
Vanitas vanitatum omnia vanitas.
なんという空しさ、なんという空しさ、すべては空しい。
テーマ曲
胸詰童子は穢悪 ~ Detestable Lamentation.
読みは「むなづわらしは けがわらし ~ ディテステイブル・ラメンテイション」
曲名の大まかな意味は「ミイラ取りでミイラになった悲しき黄泉返り」。
どんな曲かは決まっていない。そもそも作者に音楽能力は無い。
- 胸詰童子(むなづわらし)
胸づはらし(むなづわらし) 〔「むなつまらし」の転か〕悲しみや不安で胸がつまるようだ。
「顔をつれづれながむれば、梅川いとど*****胸づはらし*****く /浄瑠璃・冥途の飛脚(下)」
童子(わらし)
子供。または鬼を表す「童子(どうじ)」。
鬼は昔の日本の朝廷に歯向かった逆賊であり、「童子:取るに足りない青二才」として貶められた。
また、鬼は「帰」、「帰り来るもの」(死者)という意味もある。
これらは尸忌尸がゾンビなのと、ブードゥー教がキリスト教に弾圧されたことに係る。
- 穢悪 (けがわらし)
日本においては「死」や鬼は穢れであり、これを払うための儀式が古来より伝わってきた。
その中の一つが「追儺(ついな)」という節分の元になった儀式である。
この儀式には「方相氏(ほうそうし)」と呼ばれる鬼を払うための鬼の役目を負った役人が関わっている。
この「方相氏」は平安時代初期における触穢信仰の高まりによって、穢悪 (けがわらし)き存在とされた。
鬼を追う側から逆に鬼として追われるようになる。→ 「ミイラ取りがミイラになる」
何気に源頼政と深い関係があるため、鵺(封獣ぬえ)とも無関係ではない。
- 「Detestable Lamentation」
直訳すれば「忌むべき哀歌」の意。
Detestable(ディテスティブル)
[形]憎悪すべき, ひどくいやな, いまわしい.
Lamentation(ラメンテイション)
[名]((形式)) [U]悲しむこと, 嘆き, 愁嘆;[C]悲嘆の声, 涙声;哀悼の詩歌, 哀歌
登場
東方矛盾葎の一面「黒衣と白い魔薬 (白日夢の暗黒街)」に登場。
黒衣(くろきぬ)は喪服を、白日夢は魔薬の幻覚を表す。
内包霊格
ブードゥー教 / ゾンビ / 死神 /「ゲーデ」/「土曜男爵(バロン・サムディ)」/ リッチ / グール / ミイラ / ネクロマンサー
- 子供を攫う妖怪
関連人物
よって、幻想郷の閻魔である四季映姫と、死神の小野塚小町、幽霊を統べる西行寺幽々子の三者の権限は尸忌尸には通じない。
また、尸忌尸は迷いによる亡者でもないため、魂魄妖夢の剣によって成仏することもない。
ただし、東方矛盾葎では暴走した結界や龍脈がゲーデの影響力に干渉しているため、
尸忌尸自身も心身共に不安定になっている。彼女が存在を維持できるのは龍脈から得た膨大な霊力のおかげ。
また、尸忌尸に対して、洩矢諏訪子は使い道の有る霊媒のつもりで、八意永琳と因幡てゐは薬物方面で協力していた。
関連タグ
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