ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

新沢基栄の編集履歴

2016-05-31 16:50:25 バージョン

新沢基栄

しんざわもとえい

「新沢基栄」とは、「3年奇面組」「ハイスクール!奇面組」などの『奇面組シリーズ』の原作者として有名な漫画家である。

概要

新沢基栄とは、週刊少年ジャンプにて『3年奇面組』『ハイスクール!奇面組』『ボクはしたたか君』を連載した漫画家である。


1958年6月10日生まれ。

新潟県柏崎市大字野田出身。

実家は醤油屋。

新潟県立柏崎工業高等学校卒。


代表作は『「奇面組」シリーズ』。


アシスタントからの漫画家デビュー者は『燃える!お兄さん』の佐藤正


高校時代から腰痛に悩まされており、「奇面組」の終了もその悪化に伴うものだった。

2001年には月刊少年ガンガンで『フラッシュ!奇面組』を連載開始したものの、健康状態の悪化で2005年に連載が途切れている。

解説

新沢基栄」は、週刊少年ジャンプにて『3年奇面組』『ハイスクール!奇面組』『ボクはしたたか君』を連載した漫画家であり、


奇面組』シリーズが、

  • デビュー作
  • 初連載作品
  • 代表作品
  • 最長期連載作品
  • 唯一のテレビアニメ化作品

という、ほぼ“奇面組の原作者”が代名詞化している漫画家である。

来歴

商業デビューまで

氏はプロとしては異例づくしの漫画家である。

この当時、商業漫画家と言えば、


手塚治虫藤子不二雄

松本零士新谷かおるゆうきまさみ

高橋留美子椎名高志


のように、

前駆者のアシスタント弟子として下積みを得て、プロデビューするのが通例だった。


ところが、新沢氏はプロデビューまでまったく本格的な漫画経験がない

自費出版(同人)活動も一切していない。

そもそも志望も漫画ではなく、美術専攻だった。


ただ、漫画を描くことが趣味であったらしく、いくつかの未発表作品がある。

したがって氏の漫画技法は完全独学である。


漫画に関しても、未発表作品のほとんどは少女漫画調の「恋愛コメディ」「青春コメディ」であり、デビューするとしたらこちらを志していたようである。


しかしあるとき、キャラクターラフスケッチをしている最中にあるキャラクターが描きあがった。


これが後の一堂零だった


この過程については「3年奇面組第6巻のオマケページ「ウラ話コーナー 奇面組のルーツを探る!思い出の1ページ集」を参照のこと。

(外部リンクは「マンガ図書館Z」より。以下同じ。)


これによりギャグマンガ『3年奇面組参上』を執筆、集英社の「少年ジャンプ H・S賞」に応募。

惜しくも入選は逃したが、審査員であり、後に初代担当となる渡辺氏の目にとまり、

作り込みをして、連載作品となることが決定した。


これが『3年奇面組』である。


デビュー直後

さて『3年奇面組』初代担当となった渡辺氏だが、実は自身も元はギャグマンガ家だった。


前述の通りマンガ家としてはフロックの新沢氏に、連載開始に当たっていくつかアドバイスをした。

もっとも連載が始まってしまうと、自身がマンガ家として苦労した経験があるせいか、

新沢氏のネーム(下書き)はほぼ素通りだったという。


マンガ家経験はいきなりのプロデビューだったという新沢氏は、『3年奇面組』連載前半期、

驚くべきことに、作画用の作業机すら持っていなかった

ごく初期はなんと万年床の布団にうつ伏せになって一切の作業をやっていた

後にコタツを作業机がわりにするようになった。


間もなく、作業場として1Kの住居が手狭になったことによる引越しと、

アシスタント(詳細は後述)を雇うことになった関係から、作業机を導入する。

それでも、冬季などはコタツで作業、そのまま就寝という執筆・生活態度を送っていた。

これが後に致命的な自体に繋がる。


アシスタント

自らはアシスタント・師事経験のない新沢氏だったが、

公にされているだけで『奇面組』連載中に2人のアシスタントを雇っている。


1人目は松本氏だが、新沢氏自身が考えないアシである

(「人間は考える葦である」に引っ掛けたもの)

と、コミックスページに書くほどいい加減な人物だったようで、

作画に関する作業には携わらせず、ゴムかけ、ベタ、ホワイト、スクリーントーン

といった作業を担当させていた。

もっとも本人にとってもこれは副業だったらしい。

(松本くんについては「3年第3巻オマケページ「ウラ話コーナー アシスタントの松本くん」を参照。


もう1人が、後に漫画家デビューし、『燃える!お兄さん』で著名となる、

佐藤正


自身が師事したことのない新沢氏は佐藤氏という弟子をとった形になる。

ハイスクール!奇面組』には、佐藤氏がキャラクターデザインを手がけたキャラが散見される。

主に女の子キャラであり、ゲストヒロインである御屋敷麻知痩猪エルザがも佐藤原案である。

特に、御屋敷麻知佐藤正に作画も任せている


奇面組』テレビアニメ化に際して

奇面組』のテレビアニメ化に際しては、いくつかのエピソードがある。


中でも製作会社を驚かせたのは、登場人物の表情衆、言動パターン、など、

新沢氏自身が事細かな資料にまとめて製作会社に提出したこと。


本来は製作会社の作画担当、演出担当の仕事であり、

原作者自らが資料化することは異例中の異例だった。

これらの資料の一部は、「ハイスクール!奇面組」 旧ジャンプコミックス 第12巻のおまけページで確認する事ができる。


この一件に関しては、Twitter上で話題となり、Togetterにてまとめられた記事が存在するので参照のこと。

「ハイスクール!奇面組」アニメと原作者 - Togetter


しかし、これは結果としてアニメ『奇面組』の高いクオリティに繋がり、

当時、人気があった裏番組である『クイズダービー』に対する善戦に繋がることになる。


もうひとつは、新沢氏自身は当初、声優によるOP・EDを希望していた。

ところが、実際にうしろゆびさされ組によるOPを見て一気にファンになってしまい、当時絶頂だったおニャン子クラブの熱狂的ファンになってしまった。


持病

ハイスクール!奇面組』連載後半に差し掛かった頃、持病であった腰痛が急激に悪化する。


さまざまな治療法を試みるものの回復の兆しはなく、

奇面組』は連載続行が困難になった。


結局『奇面組』は少しの間の期間の休載を挟んだ後、連載を終了することになった。

しかしジャンプ漫画でありがちな“投げっぱなし最終回”ではなく、

きちんとその結末を描ききっての完結となった。


原作最終回に関して

ジャンプにおける『奇面組』原作最終回だが、大まかにわけて2つの解釈が可能な結末になっていた。

これはジャンプ掲載当時、ファンの間で大きな議論を呼び、批判的な意見も相次いだ。

しかし、新沢氏にとっては一方の解釈(夢オチ)は本意とするところではなかった。


一般単行本(ジャンプ・コミックス)版最終巻では、新沢氏が執筆可能な健康状態ではなかったため、

雑誌掲載時ほぼそのままの形で収録された。


しかし、納得のいかない新沢氏の意向により、

愛蔵版(ジャンプ・コミックス・セレクション)刊行時に異例の加筆がなされた。


奇面組』後

奇面組』連載終了後、しばらくの間、腰の療養に専念していた新沢氏だったが、

一定の回復を待って『ボクはしたたか君!』の連載を開始する。


しかし、この連載中に再び腰痛が悪化。

さらにその影響により、『したたか君』の内容の質も低下した。


ここでもやむを得ず休載。


しかし腰の状態は『奇面組』当時より深刻であり、無念の打ち切りが決定した。

それも“打ち切り最終回”を書くこともできず、

お詫びページのみ書いての正真正銘の“リタイア”だった。


その後、腰の状態の良い時期を見計らってジャンプ誌上に読みきり漫画を掲載していたが、

この当時急に批判が強まったジャンプの専属契約制度の材料にされてしまい、

同様に体調不良から休載が相次いだ冨樫義博と共に、

集英社につぶされたマンガ家にされてしまう

ところが、編集部に強い不信感を持っていた富樫氏と異なり、

新沢氏はマンガ家活動もジャンプでの活動も辞めるつもりはなかった。


このことは、後にリバイバル作品として制作された『帰ってきた ハイスクール!奇面組:帰ってきた奇面組

ムックおよび単行本上で、作者インタビューとして勝手に消えたマンガ家にされたとコメントおよび「奇面組」キャラの代弁が記述されている。


ちなみに、現在では悪評高いこのジャンプの専属契約制度だが、元々は漫画家(特に新人)を支援するための方策だった。

詳細はジャンプの項目に譲るが、その面を(当時はそうと認識せず)表に出していたのも新沢氏である。


『フラッシュ!奇面組』

帰ってきたハイスクール!奇面組』の後、『少年ガンガン』からの誘いがあり、エニックス出版の『少年ガンガン』に移籍して『フラッシュ!奇面組』としての連載復活になった。


往年のファンからは期待が高まったが、

ここでもまた腰痛の悪化に見舞われることになる。

結果、『フラッシュ!~』も休載が相次ぎ、単行本3巻分を執筆したところで事実上の打ち切りとなった。


その後

その後、2009年に『大人の科学マガジン』「大人のひみつシリーズ モテる・モテないのひみつ」(原作:こざきゆう)にて作画を手掛けた。


現在は、毎年故郷の柏崎市でお盆に開かれる「柏崎ふるさとまつり」にて、直筆イラストの絵あんどんを出品している様子がネット上で確認されている。


作品

奇面組シリーズ』

「3年奇面組参上」

『奇面組シリーズ』のプロトタイプ的読み切り作品。

奇面組河川唯色男組、そして西南会造の前身キャラが登場。

3年奇面組第1巻に収録。

「こんにちは」


「続!3年奇面組参上」

その続編。

宇留千絵番組が登場。

同じく『3年奇面組第1巻に収録。


3年奇面組

デビュー作。

奇面組の一応中学校時代を描いた。

深夜の落書き

めがねぇぇええ・・・!


ハイスクール!奇面組

3年奇面組』の続編。

奇面組の一応高校時代を描いた。

本作品が連載中にテレビアニメ化されている。

奇面組センシティブな作品

奇面組ログ(ほぼ零唯)奇面組


『帰ってきたハイスクール!奇面組』

 :帰ってきた奇面組

奇面組シリーズ」のリバイバル作品。

はじめての…出会い幼き日の2人


フラッシュ!奇面組

帰ってきた奇面組』を受けて制作された「奇面組シリーズ」のリメイク作品。

奇面組 河川 唯ちゃん帰ってきた唯ちゃん


連載作品

ボクはしたたか君

したたか君を主役とした小学生ドタバタギャグ。

ボクはしたたか君


「ハッピーにおまかせ!」

新沢版「ドラえもん」的な作品。


短編読み切り

大半がコミックス『新沢基栄短編集 古代さん家の恐竜くん』に収録されている。

作品発表順に記載する。


3年奇面組場外編「ひまわり・ちゅ~りっぷ 」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

ひまわり・ちゅーりっぷ兄弟」が主役の「場外編」。

プロレスネタ中心なのでこのようなタイトルになっている

3年奇面組第5巻にも収録されている。


「教師のらいせんす」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

「一日一善(ひとひかずよし):一日一善(奇面組)」が初めて登場した作品であり、主役でもある作品。

新沢基栄版「金八先生」。


「Mr.愛NG」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

新沢基栄作品としては「真っ当なラブコメ物語」。


「怪傑豪くんマン」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

冷越豪が元キャラであるヒーロー(?!)「豪くんマン」が主役の、『奇面組シリーズ』のある意味スピンオフ作品。


「Kの日記帳」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

奇面組シリーズ』のアンチテーゼとも言うべき、新沢基栄作品としては異色な作品。

なお、表紙絵は、新沢基栄が『奇面組』で扱うのを取りやめた、という逸話がある「女子生徒が校舎から飛び降りる絵を描く誰かの手」というものになっている。


「DATTE!潮鐘」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

男子バレーボール部ギャグコメディ。


「おやおや親父」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

いろんな「親父たち」のすったもんだギャグコメディ。


「古代さん家の恐竜くん」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

個性もバラバラ、家族仲もバラバラな、古代さん家に「愛玩ペット用恐竜」がやってきて…?!


「パートナー真児くん」

『古代さん家の恐竜くん』収録。

変てこな幼なじみ真児くんと、1人の女の子のラブコメディ(?!)


「必殺!学園救助隊キャラクター」

学園の平和を守るため、救助隊は今日も行く。

(ギャグです)


「ミラクル探偵天野J(ジャック)」

筆者は未読のため、どなたか情報を下さい。


その他

「大人のひみつシリーズ モテる、モテないのひみつ」


外部リンク

新沢基栄 - Wikipedia

マンガ図書館Z:新沢基栄作品掲載ページ

大人のひみつシリーズ特別インタビュー第2回『からだのひみつ』新沢基栄インタビュー記事 | 大人の科学.net

関連タグ

奇面組


漫画家 新潟県


3年奇面組 ハイスクール!奇面組

アニメ奇面組

帰ってきた奇面組 フラッシュ!奇面組


週刊少年ジャンプ

月刊少年ガンガン

マンガ図書館Z


腰痛

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました