※遙かなる時空の中での登場人物は武蔵坊弁慶(遙かなる時空の中で3)を参照。
概要
平安時代末期の僧侶(僧兵)。熊野三山別当の息子で、比叡山で暴れた末に追い出されたといわれる。
都で武者達から刀を奪い取っていたが、1000人目となった牛若丸(のちの源義経)と五条大橋or清水寺で戦って敗れ家来となったという。
その後は義経と共に奥州藤原氏の元に身を寄せるが、源頼朝挙兵に伴い源平合戦に参加。義経が後白河法皇の策に嵌り頼朝から追われた際も付き従った忠臣であった。
そして平泉の長・藤原泰衡が裏切って義経を殺そうとした際には迫る奥州軍を相手に孤軍奮闘し、大量の矢が刺さって立ったまま死んだという。
実在を疑う説も多いが、『吾妻鏡』にも弁慶の名があり、モデルがいたという説もある。
後世になり、「義経記」などの記述を元に作られた能や歌舞伎で庶民に人気を博し浸透していった。
特に出身地とされる和歌山県田辺市では人気がとりわけ高く、毎年「弁慶祭り」が行われるなどしている。
また、ゲッターロボシリーズの登場人物である巴武蔵と車弁慶のモチーフともなり、作者の一人永井豪も武蔵坊弁慶の生涯を漫画化した。
弁慶から派生した言葉
弁慶の七つ道具
『義経記』では、弁慶が武器として持ち歩いていたものとして薙刀、熊手、大槌、鋸、さすまた、突棒、袖絡を挙げており、これが後に「七つ道具」の語源となった。刀が無いのは持ってて当然だからだろう。
内弁慶、外地蔵
身内の間では弁慶のように威張り散らしているのに、外に出るとお地蔵様のようにおとなしくなることのたとえ。
弁慶の泣き所
向う脛の事。鍛えようがないのでこう称される。
転じて「強者のただ一つの弱点」の例として挙げられ、西洋では「アキレス腱」と呼ばれる。
ぎなた読み
○「弁慶が なぎなたを持って さしころして」
×「弁慶がな ぎなたを持ってさ しころして」
というように、間違ったところで切って読むことのたとえ。
関連タグ
武蔵坊弁慶(Fate):実は弁慶本人ではない。詳しくは該当記事を参照。
ベンケイ魂:特撮作品『仮面ライダーゴースト』で武蔵坊弁慶の魂が憑依したゴーストの形態の一つ。
ベンケイ(妖怪ウォッチ):薙刀を持ち、浮遊しながら闘うほんのりサイバーっぽい雰囲気の妖怪。派生キャラにからくりベンケイが登場している。
武蔵坊弁慶(ラヴヘブン):乙女パズルゲーム『ラヴヘブン』の攻略キャラクター。異世界を救うため、主人公によって召喚された。