概要
ポケットモンスターシリーズに登場する道具の一つで、ゲーム中に登場するポケモンの情報を記録するための端末。
ゲームの序盤でポケモンを研究している博士やその関係者から託され、その完成を依頼されることで、主人公の冒険は本格的に幕を開ける。
シナリオ中ではこのポケモン図鑑を完成させることが主人公の大きな目的の一つとされているため、ポケモン図鑑はモンスターボールやキズぐすりといったどうぐとは違うアイテムとして扱われ、独立したカテゴリーの一つにもなっている。
なお、ミュウをはじめとした幻のポケモンは図鑑の完成には必要なく、シリーズによってはそれ以外のポケモンも完成の対象外となっている。
機能
- 図鑑を開くと、みつけた(種類の)数とつかまえた(種類の)数が表示される。
- 野生のポケモンやゲーム中のNPCが繰り出してくるポケモンが初見だった場合、図鑑にそのポケモンのページが自動的に作成され、姿と名前、鳴き声、生息地が記録される。
- 各種モンスターボールで野生のポケモンを捕獲すると、上記の内容に加えてそのポケモンの高さと重さ、簡単な説明文が追加され、そのページは完成となる。進化や他人との交換、NPCから譲られるなどして手に入れたポケモンも同様に扱われる。
シリーズが進むに伴い、ポケモン図鑑にも検索機能や姿の違い(オスとメス、フォルムチェンジ、色違い、メガシンカなど)、大きさの比較などなど様々な新機能が加えられているが、上述した機能はシリーズを通して一貫している。
ポケモン図鑑の形状は電子手帳型や携帯ゲーム機型などシリーズによって様々で、サン・ムーンではポケモンがポケモン図鑑になっている。
地方図鑑と全国図鑑
ポケモン図鑑には、そのシリーズの舞台となる地方を対象とした地方図鑑と、それまでの全シリーズに登場した全てのポケモンを網羅するための全国図鑑が存在し、ストーリーの後半や一度EDを迎えた後で地方図鑑から全国図鑑へのアップデートが行われる。
地方図鑑が複数存在するケースもあり、XYの舞台となるカロス地方では図鑑がセントラルカロス、コーストカロス、マウンテンカロスの3つに分かれており、サン・ムーンの舞台となるアローラ地方ではそれぞれの島に対応した図鑑が存在する。
ポケモンに振られている番号は地方図鑑ごとに異なっており、例えばカントー図鑑のNo.001はフシギダネだが、アローラ図鑑のNo.001はモクローである。
一方、全国図鑑では赤・緑(001~151)→金・銀(152~251)→ルビー・サファイア(252~386)→ダイヤモンド・パール(387~493)→BW(494~649)→XY(650~721)→サン・ムーン(722~802)で追加された順に番号が振られている。
完成の特典
シリーズによって異なるが、地方図鑑を完成、或いはその地方に生息する全てのポケモンを発見するとまるいおまもりが、全国図鑑を完成させるとひかりおまもりがご褒美としてもらえる。
まるいおまもりは育て屋でポケモンのタマゴが見つかりやすくなり、ひかりおまもりは色違いのポケモンに出会いやすくなる。
また、ゲーム中のどこかにいるゲームフリークのスタッフに完成した図鑑を見せると、そのスタッフが主人公を表彰してくれる。
なお、サン・ムーンには全国図鑑が存在しないため、おまもりの入手方法も異なっている。
第7世代の全国図鑑は、(現時点では)ポケモンバンクで見ることが出来る。
アニメでのポケモン図鑑
アニポケにおけるポケモン図鑑は、主人公が空白を埋めていくゲーム版とは違ってサトシたちが手にした時点で大半のポケモンのデータが入力されており、図鑑を起動させてポケモンに向けると音声でそのポケモンの解説をしてくれるなど、文字通りの“ポケモン図鑑”としてトレーナーをサポートするためのアイテムとなっている。
伝説のポケモンや幻のポケモンについてはデータが入力されていないか、ごく僅かなデータしか入っていないことが多い。
また、所有者によってボディの色が異なる場合がある。
余談
図鑑の説明文に書かれている内容はビルでもぶっ壊すだのタンカーでも沈没させるだの近代兵器の攻撃でも平気だのとんでもない内容であることが多い。本当だったらクサイハナは出した瞬間敵も味方も失神し、カイリキーに殴られればジムの壁にめり込み、バンギラスが暴れた後には町が無くなっている。ポケモンの企画がウルトラセブンのカプセル怪獣のオマージュという事もあって、怪獣じみた解説になるのは当然の成り行き…なのだろうか?中には伝承や噂の類を紹介している物もある為、信憑性が疑わしい時があるのはご愛嬌。
また、近年の作品にはより現実の生物じみた解説というかブラックすぎる解説がなされる事もあり、賛否両論の的になることがある。ポケモン図鑑はあくまでポケモンの一側面を切り取った物である以上、解説がそのポケモンの全てという訳ではないという事には留意したい。(図鑑では凶暴なポケモンとされるポケモンでさえ、トレーナーの指示をきちんと聞く。)
一部ではそうした図鑑説明は概ねその地方の文化やシリーズのテーマに合った内容になるがゆえではないか?という考察がある。(例えば第7世代であれば「生態系」に重きを置く、第5世代であれば「人とそのポケモンの関係」に重きを置くなど。それでもやりすぎ感が否めない解説があるのも事実だが…。)
また、ゲーム内の図鑑以外にも、小学館のコロタン文庫などから発売されているアニポケ寄りの内容になった書籍版のポケモン図鑑も存在しており、そちらではゲーム内では明かされなかった設定を公開する事もしばしば。
シリーズが進むにつれてポケモンの数が増えているため全種類集めるのは一苦労なのだが、pixivには全種描いてやろうじゃないかという猛者がいるので、そちらも併せてみていただきたい。
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一部の図鑑で犠牲になっている。