もしかして:夢川ゆい(本項目が名前の元ネタとなっているアイドルタイムプリパラの登場人物)
ゆめかわいいとは
『夢みたいに可愛い』の略称で、
メルヘンで幻想的かつかわいく、女の子の夢を具現化させたようなデザインのこと。
名付け親は原宿系モデルのAMOだと言われており、2000年代に流行った原宿系のガーリーファッション「フェアリー系」(ディズニー等の海外アニメに代表されるような“妖精”のイメージを彷彿とさせる色使い、ふわふわとしていて透け感のある素材使いが特徴のファッション)が単語の由来で、単語が誕生してからはファッション以外にも使われている。
一般的に、青やグレーの主線、甘美で切なげなパステルカラー、抽象的でゆらめいている空間、少女が好きそうな「かわいい」モチーフが使われることが多く、このサイトでは「キティちゃんよりもキキララに近い世界観」(※)「淡い寒色が混ざっている」などと説明されている。
※キティちゃんは「昭和の頃はビビットカラーで、赤が強調されている」「見た目は猫だが設定上は人間の女の子」「地に足が付いている」「双子の妹のミミィちゃんやボーイフレンドのダニエルが脇役に留められている」などの特色を持ち、キキララは「昭和の頃からパステルカラーで儚げな絵柄だった」「男女二人組が主人公」「地に足が付いていない」「異世界が舞台」「青白さ、ふわふわ感、光と闇のコントラストが強調されている」等の特色を持つ。
女児向けアニメ、(その名が示す通り)夢の国のようなアイコンが使われることが多く、女性向けのグッズ(寝間着、寝具、ぬいぐるみ、日用品、化粧品、ランジェリーなど)、乙女ゲーム、夢小説のサイト、占いのサイト、CMなどでもよく使われている。「ゆめかわいい」という単語が誕生する前から散見されたデザインが元で、2013年頃から「ゆめかわいい」の単語、概念、定義“的なもの”がネットで広まった模様。
ブームの最中は、服屋、手芸屋、お菓子屋、雑貨屋などに上記のデザインを使った「ゆめかわいい」専用コーナーが作られていた。「まほうのルミティア」「ユニコーンティアーズ」のように、ネットのゆめかわブームを参考にして生まれたと公式が公言している商品もある。
余談
定義が確実に存在する「ゴスロリ」などとは異なり、「ゆめかわいい」は専門用語のようで、確かな意味や定義が曖昧ないわゆる「バズワード」の類であり、描く人はあくまでも各々にその語感から思い浮んだイメージをイラストにするだけであって、実は「これが“ゆめかわいい”です」という明確なデザインは存在しない(「夢」は個人の主観・性格や時代に左右されるものである為)。
淡い寒色等は自然と生まれた共通点であると言われる。
少女漫画特有の手描きトーン表現、アイコン表現(モノクロ表現だが、「ゆめかわいい」と同じく女の子の夢を具現化させたような表現で描かれている)が時代によって異なり、昔定番だった描き方が後に表現の一部になったことからも分かるように「女の子の夢は必ずこの描き方」という定義は作れそうで作れず、「ゆめかわいい」という単語自体も個性を限定してしまう為、類義語に言い変えられているケースもある。
「ゆめかわいい」という単語が生まれた平成末には、景気の良かった1980年代風のモチーフの商品(現女の子には斬新に見え、元女の子が童心に帰れる商品)が中心に発売されていたが、もちろんこれ以外のモチーフもありである。
現実を意識していても、華やかなテクスチャや色が薄い画材を使っていなくても、「ロリィタ」以外のモチーフを使っていても、上手いのか下手なのかよく分からない絵でも、ゆめかわ的に見える絵柄もあると言われる(「精神世界」を具現化した絵である為、重要なのはデザインよりも絵の意図だと言われる)。
派生ジャンル
「ゆめかわいい」に狂気や悪夢などの要素を忍ばせた「病みかわいい」という派生ジャンルも存在している。ゆめかわいいに色使いなどが似ているものの、ゆめかわいいとは別個のジャンルとして扱われている。
関連タグ
かわいい ファンタジー / ファンタスティック ファンシー メルヘン
夢 夢の世界 精神世界 心象風景 比喩表現 / メタファー 記憶 / メモリー デジャヴ
ゆめかわいいモチーフ
魔女 / 魔法少女 虹 空 / 宇宙 雲 雨 / 雫 靄 空中/水中/鏡中
月 星 羽 風船(気球、シャボン玉、飛行船) 半透明(カーテン、ヴェール、フリル)
※他にも様々なモチーフが散見されている。
関連イラスト