アンク(仮面ライダーooo)
おーずのあんく
概要
演:三浦涼介
腕の操演:永徳
CV:吉野裕行(memory of heroez)
特撮ヒーロー番組『仮面ライダーOOO』に登場する怪人集団"グリード"の1人。
本作の主人公火野映司とは協力(というか互いに利用しあう)関係にあり、彼がオーズとして戦う際は戦況を見てコアメダルを投げ渡す役目を持つ。
グリードの中では最初に復活したが右腕しか実体化できず、他のグリードの封印も解いたが、自分のコアメダルが1枚しかなかった腹いせに、石板に封印されていたオーズドライバーと他のグリードのコアメダル数枚を奪取。
その復活した博物館で偶然警備員のバイトをしており、タカメダルを(バイト料と勘違いして)持ち帰ってしまっていた映司にドライバーの封印を解かせる。
映司をオーズとして利用し復活のためメダルを集めるようになり、瀕死の刑事・泉信吾の体を乗っ取ったことで人間態を獲得する。
この記事には『仮面ライダーOOO』のネタバレをある程度含みます。
設定
身長 | 45cm→214cm |
---|---|
体重 | 3kg→117kg |
肩書き | 鳥の王 |
イメージカラー | 赤 |
構成コアメダル | タカ・クジャク・コンドル |
属性 | 炎 |
名前の由来 | アンク(ヒンディー語で「目」、古代エジプト・コプト語では「命」) |
人物
狡猾で信用ならない性格。粗野で口が悪い面が目立ち、他のグリードメンバーにも良く思われていない。
本人曰く「takeは好きだがgiveは嫌いだ」とのこと。
当初は欲望に振り回される人間を嘲笑っていたが、人間の身体を介して味覚を初めとした五感を感じた事、映司や比奈を初めとした人間たちと関わった事で徐々に意識は変わっていき、やがて『グリードは単なるメダルの塊でしかない』と感じるようになる。
信吾の身体に憑依した後初めて口にした食べ物がアイスキャンディーであり、以降アイスを好むようになる。
信吾の記憶を利用してiPhone4を無断で借りており、作中では掲示板を駆使してカザリの動向を監視することもやってのけた。また、他グリードが所持しているコアメダルをipadで整理したりと現代ツールを使いこなす。
頭は確実に回るが、メダルへの欲が先行するため、鴻上光生の交渉術に引っ掛かったりと駆け引きでは後一歩及ばない。人間を利用してやるアンクの本心とは裏腹に、作中では人間達に振り回されたり結構ぞんざいに扱われたりもしている。
破天荒な行動とボケをかます映司には「エージィィィ!!!!!」と怒りのツッコミをよくかます。作中では度々「おい映司!」と発しているため、当の映司には空耳として「オエージ」なる愛称が視聴者から付けられてしまった。
怪人態
復活時は右手のみの実体化。
外見的特長は羽の生えた腕部や猛禽類を思わせる爪など。
かなり弱体化している為、揺さぶられただけでメダルを落としてしまったりぞんざいに扱われたりもする。
だが、そんな彼も第46話で全身が実体化する。
怪人体はアンク(ロスト)の怪人体に似た姿だが、アンク(ロスト)では不完全で紫色だった顔の右半分も、人間態時に見られる金髪状の装飾が発生し完全なものとなっている。
作中での主な行動
・上述の通り、封印を解いてオーズドライバーや他のグリードのコアメダル数枚を奪取。以後、火野映司オーズとして利用しメダルを集める。
・瀕死の泉信吾の体を乗っ取り、人間態を獲得。同時にどのグリードよりも早く現代社会の武器である「情報」を手に入れる術を獲得した。
・グリードとメダルの関係を棒アイスで例える(アイス自体もたいへんお気に入り)。
・泉信吾の記憶を探り、彼が妹に内緒で買ったiPhone4を無断借用。
・小学生にツチノコと間違われ木の棒でつつかれた上、石を投げられる。
・鳥類なのでよく高い所に昇ったりする(が、役者は高所恐怖症)。
・第15話にて映司がアイス代を請求されていたが、その額23,625円。一体どれだけアイスを食べているのか。
・特撮でよくある可愛くないマスコットとして番組を飾る。
・第35話で意図せず泉比奈に祝福の言葉をかける。戻りつつある信吾の意識がアンクの精神に働きかけているようだ。
・第36話で信吾の意識が戻ったため一旦離れて活動していたが、再び倒れた事で結局元通りに。
・第40話で軍鶏ヤミー撃破後気が緩んだ所をアンク(ロスト)に吸収されてしまう。但しタカコアメダル1枚を泉比奈に託し、完全復活は防いだ。
・第42話でアンク(ロスト)爆散後、残ったメダルから右腕生成、その後信吾憑依時の姿をとり(信吾に憑依した訳ではなく、肉体の変化による物)遂に復活を果たすが、コアメダル3枚が破壊されたため身体の維持がうまくいかず、再び信吾の身体を乗っ取る。
・第43話ではヤミーも生成できるようになり、本編内では自身初のヤミーであるハゲタカヤミーを生成する。ヤミーが斃された後、残ったセルメダルを使いウヴァを復活させる。
・第44話でグリード4人を引き連れ映司を襲うが、完全体に戻ったカザリの無差別攻撃を受けて他のグリード共々コアメダル数枚を奪われる。
・第45話で信吾の身体を使ってメダルの器になろうとするがコアメダルを求める他のグリードに反発され、それに逆切れして自分以外のコアメダルをばら撒き、どこかへ去る。
・第46話でクスクシエに行きアイスを横領後、比奈に「どっちかは戻ってくるかもな」と言って映司の元へ向かう。オーズドライバー無しの映司と闘うが、映司に礼を言われ攻撃を躊躇。そこへ来た真木により映司はグリード化し暴走、信吾の身体を使いアンクも遂に完全体に戻る。
・第47話で映司グリードを倒すが、攻撃を躊躇した事から真木に見限られ、タジャドルコンボ変身用のコアメダル3枚を残してコアメダル3枚を奪われ、自身の意識を宿すタカコアメダル1枚にヒビを入れられる。比奈に信吾の身体を返す事を告げ、最期の闘いに赴く。
・最終回で映司と共に真木と闘うも、再びグリード化しそうになった映司に、自分自身のコアメダル3枚全てを渡し、自身はセルメダルに戻ってしまう。それでもなお人間態の幻影の状態でオーズを援護し、真木を斃す事に成功する。しかし真木の死と同時に発生したブラックホールに(恐らく鴻上が持っていると思われる水棲系1枚・重量系1枚を除く)全てのコアメダルは吸収され、損傷したタカコアも2つに割れてしまう。その後地上に落下する映司の前に右腕のみの状態で現れ、満足した事を言って消滅した。
「ただのメダルの塊が、死ぬ所まで来た。こんな面白い…満足できる事があるか!」
だが、割れたタカコアは消滅する事なく残っていた。
以後は霊体となった腕が映司の近くで浮遊している。
・2011年冬映画「フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGAMAX」では、消滅したはずがなぜか復活。序盤仮面ライダーポセイドンからメダルを奪うため再び映司や比奈と共闘した。
ポセイドン撃破後、仮面ライダーアクアこと湊ミハルが40年後へのワームホールに向かい帰還した後、突如失踪。その後、同じワームホールへ向かうところを目撃されている。
アンクとの再会時、最終決戦で使ったメダルは割れたままだったため、今回復活したアンクは未来から来た存在であると映司からは推測されている。
このことをきっかけに、2人はアンクが復活する「いつかの明日」を約束した…。
余談
スタッフ内では脚本上区別をつけるため、右腕だけの場合は"腕アンク"、信吾憑依/人間態時にグリード態の右腕が現れている状態が"半アンク"、右腕が人間同様になっている場合が"アンク"と呼称されている。
演じる三浦氏は以前、仮面ライダーディケイドにてタイガーオルフェノクの人間態、百瀬を演じていた。
劇中では粗野で野暮な言動というイメージが強いが、本編を観察すると所謂「ヤクザ言葉」な言い回しは殆どない。
脚本の小林靖子女史は、800年前の存在のため現代風な言い回しをなるべく避けたこと、「基本的にちょっと古くさい言葉遣い」を意識していたことを公式読本で述べている。
シティウォーズ、ガンバライジングにてまさかの参戦決定。なお前者は初のデフォルトでの怪人プレイアブル参戦となり、三浦涼介さんの新録ボイスが収録された。オリジナル技として火炎弾を放つ「鳳凰火炎弾」、アンク版ライダーキック「ヴァーミリオンドロップ」が必殺技に設定されている。
関連タグ
オーメダル アイス iPhone4 アンクいじめ 人外相棒(仮面ライダーシリーズ)ツンデレ相棒
デザスト 空虚な人工生命体繋がり。終盤に明らかになった背景や変身するライダーが不死鳥モチーフである為、アンクをイメージした視聴者もいる。
(主人公の片割れである「彼」) ← アンク → ???(※リンク先ネタバレ) → コヨミ
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思いがけぬ再会(平成ジェネレーションズFINALネタバレ注意!)
「映司、相変わらずボロボロだな」
エグゼイドの世界の財団Xに所属する科学者・最上魁星のアジトに乗り込んだ永夢・龍我・映司を迎え撃つべく、財団Xによって複製された偽のコアメダルで最上が召喚したダミーアンクとして登場。
最初は最上に指示されるがまま映司に攻撃を仕掛けたが、映司が手に握っていたアンク本人の割れたタカメダルに反応したダミーアンクが苦しみ出し、高所から落下していくダミーアンクの手を映司が掴み取る。その瞬間、割れたタカメダルがダミーアンクの体内に乗り移り、本物のアンクとして復活を果たした。
復活後は映司に「ちゃんと今日の分のアイスを寄越せ」と偉そうに言い放つなど懐かしいやり取りをしつつ、映司にコアメダルを投げ渡してオーズに変身させ、他のダミーグリード達を撃破。
財団Xが量産したXガーディアン軍団との戦いでも映司にコアメダルを投げ渡してサポートする中、自身の意識が宿ったタカメダルを含めた鳥系コアメダル3枚をオーズに投げ渡し、彼をタジャドルコンボに変身させた(TV本編最終話と同じく、ベルトの音声はアンクの声で発された)。
事件解決後、映司から約束のアイスを渡されたアンクはアイスを味わい、アイスの冷たさと甘さを感じ取れたのか否か、どちらとも取れるような切なげな表情を浮かべながら、映司の目の前で消滅。
再び割れたタカメダルの状態へと還り、それを拾い上げた映司は「アンク、また会おう。俺とお前がいる明日に」と約束するのだった……。
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戦うドクターにより、火野映司の医学的な死亡の診断がされたのだった…
以下、平成ジェネレーションズFINAL以降(+小説版)のネタバレ注意!
「おい……、おい起きろ!」
「ケッ、カザリの奴にやられたか。簡単にくたばりやがって…」
『仮面ライダービルドスペシャルショー』にて復活を果たしたカザリによって仮死状態となってしまった映司。生と死の狭間を彷徨う映司の前にアンクが出現。2人はあまりにも早い再会を果たす。
映司は望まずに訪れた再会の方法を意外な発見としつつも、自らの死に甘んじないこと、アンクの復活には時間を要することを伝える。
「ハッ、別に急ぐ必要はねェ」
「こっちで会って話をしたい奴が居てなぁ…。800年ぶりだ。また何処をよたよた歩いてんだか…」
自身の復活を急ごうとする映司の言葉をやんわりと遠慮すると、死の淵にいる自身の復活の手段を思いついていない映司のタカメダルに密かに溜め込んでいた力を与え、向こう側の尽力を2人で待った。
「あん?まだなんかあんのか?」