概要
cv：真柴摩利
本名は風間トオル（同名の俳優が元ネタである）。ひまわり組のしんのすけの友達であり、かすかべ防衛隊メンバーで自称隊長。7月19日生まれ・身長108.7センチメートル・体重20.7キログラム・血液型はO型。どうも感じやすい感覚の持ち主の様で、特に耳は弱点。よくしんのすけに耳に息を吹きかけられては脱力する（映画『電撃!ブタのヒヅメ大作戦』では、敵幹部のバレルから「最近のガキは進んでいる」と感想を述べられている）。
性格
私立小学校のお受験を控えており、英語塾を初め様々な習い事に通っているなど、幼稚園児にしてエリート志向であり、周囲の期待に応えるため歳不相応に真面目で礼儀正しく、担任のよしなが先生やしんのすけの母であるみさえたちにも敬語を使うほどで、それ故に自負心が強く、度々自分の博識ぶりをひけらかしたり、仕切り屋な一面から時に他のメンバーを鼻につかせるのが玉に瑕であり、時折地理専門の漫画図鑑では饒舌な一面も見せてはウザがれている場面もある。
その反面年相応の一面を見せたがらないため、追い詰められるとマサオ並かそれ以上にヘタレな一面を見せている。その一例としてマサオが虫が平気であるのに対して虫嫌いまではないが虫を触れられないなど多少なりとも苦手で、彼の飼っているオオクワガタを怖がり逃がしてしまい、マサオから絶交されそうになった。
また、幼稚園にしんのすけの隣人のアメリカ人であるロベルトがやってきた際には、言葉が通じずに困惑する教職員たちやネネから英語が話せるという事で半ば無理矢理通訳を頼まれるも、結局ロベルトの話す言葉を一言も理解できず、逃げてしまった。その事から知識は豊富な反面、実践に弱いというエリート特有の欠点も抱えている事が窺える。
特に初期から中期にかけてはその傾向が顕著で、給食をこぼしてしまったり、後述のアニオタ趣味が露呈しただけで、後々の自身の進学や結婚にも影響する事を恐れるなど、最早被害妄想といえる程だった為、マサオくんと並んで作中では常識人だが初期の設定を含めると彼と比べればボケキャラの側面もある。
初期の頃は、家が裕福なこともあってスネ夫（放送時間帯やマザコンである点でも近い）のような自慢したがりな面やしんのすけに対する意地悪な発言が目立つウザキャラだったが、いつしかそういう負の面は薄れ、スネ夫よりは出木杉くんのような真面目な優等生キャラになった。
しかし、映画夕陽のカスカベボーイズでは、周囲の期待から優等生らしく振る舞うことへの葛藤も覗かせていた。エリートとして貫いてきた自分と年相応の正直な気持ちの中で板挟みになっているともいえる。本質的には甘えたがりな性格であり、父親が家にいない環境もあってか少々母親に依存するマザコンなところもあり、しんのすけから「カザマザコンくん」と弄られたり、ネネから「ブザマトオル」と軽蔑される事もある。
『襲来!!宇宙人シリリ』では本物の宇宙人（シリリ）に遭遇しても宇宙人はいないと自分に言い聞かせるなど、オカルトや迷信などの非科学的現象を頑なに信じたがらない現実主義（リアリスト）な一面が強い。内心は怯えつつも強がりのため、ホラー回では主な被害者になったり、『踊れ!アミーゴ!』で母親に化けた敵に不安に襲われるも依存から虚しく捕まってしまう等、ホラー絡みのエピソードはいくつも語り草となっている。ただ、テレビ版での魔法使いしんちゃんでは魔法世界から当初は信じなかったしんのすけの魔法を目にしてすんなりと受け入れていた。
やたらと女性にデレデレするおバカなしんのすけを諫めることが多い印象だが、本人も惚れっぽい一面を隠しており、一喜一憂したり振り向かせるために奮闘したりと純情な態度を取るが、報われるかどうかは時による。ちなみに彼もスケベな面を隠しているが、しんのすけに乗せられてその性癖を暴露して、周囲にドン引かれる事もしばしば。
責任感・正義感が強いが、短気且つ融通が効かなかったり、本番に弱い性分故にペースを乱されやすく、空回りしてしまうことも多い結果、かすかべ防衛隊のメンバーからは口だけ達者と思われる事も珍しくなく、普段は特別頼りにされているわけではない。とはいえその幼稚園児離れした知識の高さは本物であり、実際にその機転がしんのすけのフォローによって正しく活かされた際には仲間の危機を救ったこともあるため、実力は確かである。ちなみに小学生のしんのすけたちを描いた「エンピツしんちゃん」では、受験に成功して防衛隊で唯一私立のエリート校に通っているが、相変わらずしんのすけには振り回されているようである。
趣味・嗜好
体裁を気にしがちのため、大人ぶった振る舞いをしてアクション仮面・カンタムロボといったアニメ・特撮作品を「お子様向けなんて見ない」と言いつつ実際はばっちり観ているばかりか、ふしぎ魔女っ子マリーちゃん・もえPといった女児向け特撮・アニメに至っては熱狂的ともいえる程のファンで、その入れ込み具合は自室に関連グッズを大量にコレクションしている事はおろか、コスプレまでしてしまう程（ちなみにマリーちゃんに熱中していた頃は「僕はコスプレまでするつもりはない！」と否定していたが、もえPに入れ込むようになってからはそれさえも一線を画す事に…そして新クレヨンしんちゃんではマリーちゃんのコスプレにも手を出し、危うく道を踏み外しかけていた）。要するにオタクである。
流石にコスプレ（女装）趣味については自分で自分の事が心配になり母親に相談しようとしたが、彼女も似たような趣味（自ら男装して、役にのめり込む程のタカラヂカファン）であることを知り、愕然としながら納得していた。
そんなオタクっぷりは周囲に隠しているつもりだが結局バレてしまっている（本人は未だに隠し通せていると思い込んでいる）。2018年のアニメでは「どんな情報でも仕入れるのがエリート」と、自分から半ば認めてしまったことも。以前は母親にも趣味を隠していたが、隠していたフィギュアをめぐった親子喧嘩をし母親公認になった経緯もある。
ちなみに、食べ物の好き嫌いはないようだが、タマネギとブロッコリーはマヨネーズをつけていないと食べられない。
人間関係
しんのすけがふざけてトオルちゃん呼びになる時もあるが、かすかべ防衛隊の中では公式でも何故か彼だけ苗字で呼ばれている（ただボーちゃんの方がよっぽど謎だけど）。父親はオーストラリアのパースへ単身赴任しており、旅行で会いに行った際に構ってほしいと思いつつもなかなか言い出すことができずにいた。旅行先で鉢合わせした野原一家と相席を受け入れ、会社の用意した豪邸に招待するなど寛大な性格の父親である。同じ声優のシロとはしんのすけに振り回されている繋がりで意気投合しており、人目に付かないところで「わたあめみたい」とモフモフ攻撃をしていた（ボーちゃんに目撃されていた）。
また妹のいる生活に憧れを抱いているようで、母親に赤ちゃんをねだったり、しんのすけの妹であるひまわりとも仲が良く、将来結婚する想像もしていた。その性格上かすかべ防衛隊（特にしんのすけ）のツッコミ役で、ノリツッコミが上手い。しかし素の自分を出すとボケに回ってしんのすけ達から突っ込まれたり、逆にしんのすけを振り回したりすることもある。ちなみに園長先生を「組長先生」と呼んだり、リアルおままごとを発案したのもまた彼である。
しんのすけとの関係
正反対な性格にあるしんのすけに対しては若干ツンデレ気味に振る舞い、特に初期は一方的に対抗意識を向けたり、衝突する事も多い。一方ではしんのすけから「お互いのホクロの数まで知り尽くした関係」（実際はしんのすけはホクロの数を知らない）と称される通り、防衛隊メンバーの中でも何かと接点が多く、特に同世代の人間の中では一番交友関係が深い。
時にはしんのすけと関わったせいで、外面上の付き合いになりやすい塾のクラスメイトのエリート仲間から疎外されたり、女友達に絶交されるなど酷い目に遭う事も少なくなく、その為トオルもしんのすけと友達付き合いする事を辞めようかと考えた事も幾度と無くあるものの、その反面1度海外に引っ越す話が出た際にしんのすけから餞別の歌を歌ってもらい感涙したり、互いの家に泊まるなど仲良くしている描写も多く、トオルもしんのすけの事を「心がエリート」と評するなど親友として認め、信頼している節も見せる。
また、前述したように想定外の事態に著しく弱いトオルの欠点をしんのすけの順応性・行動力で補填する事で良い方向に進む事が多い為、その点を見ると2人はとても相性の良いパートナーと言える。声優インタビューによれば、普段の刺々しい態度は自然体で周囲に溶け込んでいるしんのすけに対してのコンプレックスも含まれているとのこと。逆に言えば愛情の裏返しでもあり、彼が壁無しに接せられる数少ない相手ともいえる。
関連イラスト
関連タグ
クレヨンしんちゃん 野原しんのすけ 桜田ネネ 佐藤マサオ ボーちゃん かすかべ防衛隊
腐向け→しん風
関連キャラ
桐矢京介（気取り屋な反面、実はマザコンという点が共通している。また、初期の風間くんみたく鼻につく様な嫌味な物言いも似ている）
才虎芽斗吏、明智透真（ウザキャラで前者は頭がキレる金持ち、後者はエリートで饒舌なところも共通しており、嫌味ったらしい性格は初期における風間くんに近い）
森山卓（非凡な才能を持ったエリートでありながら、プライドが非常に高いマザコンという点と、型破りな主人公にライバル意識を燃やすも、手を組めば抜群の連携力を発揮する点が共通している。ちなみに彼も母親（と叔母）から「ちゃん」付けで呼ばれている）
