概要
ピクシブ百科事典はpixivのIDさえ持っていれば誰でも編集可能なwiki形式のサイトである。そして、pixivIDはメールアドレスさえあれば誰でも無料で簡単に入手可能である。ゆえにピクシブ百科事典にはたくさんの記事が存在しさまざまな質の記事、言い換えれば玉石混交となっている。
しかしその中には本当にこんな記事が必要なのかと疑いたくなる記事も山のようにある。例を挙げると誹謗中傷や宣伝のために作られた記事や、立て逃げされた記事である。
そのピクシブ百科事典の要らないと思われる記事中でも顕著とされる一例が「○○の一覧」であり、多くの人に必要とされない「一覧」をやたらと作りたがるユーザーのことを「一覧厨」と呼ぶことがある。
一覧を作る意義
ピクシブ百科事典のシステム上は親記事子記事の関係があり、本来は一覧は不要となるはずであるが、ピクシブ百科事典のこのシステムには「ひとつの記事はひとつの親記事しかもてない」、「子記事の表示は最大10個まで」というなどという仕様となっており、一般的に不具合と扱われている。
そのため、関連項目を記事内で纏める必要が存在しており、それらは一般的に記事の後半に参考項目としてリンクが貼られていることが多い。
また、記事の分量が多い場合、編集すら困難になる場合が存在する。
「○○の一覧」にすれば雑多な記述を分割できて、記事が見やすくなる!
一部の厨房はそんなことを考えているものの、一覧で検索してみれば、確かに有用な記事も多いが、果たしてこんな記事が必要なのか、存在して誰が得をするのかと思われるものや他の厨房に白紙化されたと思わされる記事も同程度に引っかかる。
さらに、ピクシブ百科事典の仕様では記事作成後の記事タイトルの変更ができない上、いったん作成された記事の削除も運営以外できず、めったなことでは運営は動かないため、一覧記事を作った人間の言語能力がおかしかった場合、おかしなタイトルの一覧記事を使い続けていくことになる。さらに、記事を分割することにより、わざわざユーザーにページ間の移動を強要することになりかねない。
おかしなタイトルの一例
この記事に上げられた項目に赤リンク(記事が存在しないことを表す)が含まれるが、これはピクシブ百科事典の仕様であり、記事自体は実在する。
- 「カゲロウプロジェクトの 関連楽曲一覧」というタイトルに謎のスペースが入った記事。他の項目で使うとリンクが赤文字になるうえ、pixivのタグとして利用できなくなる。
- 「ONEPIECE 評価・グループ・イベント・ネタ・カップリングタグ一覧」にいたっては一覧をまとめすぎて逆に雑多になっているという本末転倒ぶりである。「ONEPIECE関連タグ一覧」でいいと思うが。
- 「パチンコ化にされたアニメ一覧」にいたっては珍タイトルであるばかりか、取りこぼしを拾おうとしたのか「パチンコ化されたアニメものではない一覧」などというわけのわからない一覧が作られる始末である。
これらの「わけのわからない」一覧が作成される理由はさまざまである。
負担軽減
元の記事が長くなりすぎ、編集に支障が出かねないため、一部を「○○の一覧」にして分割する、あるいはその部分が頻繁に更新されるため読み込みを軽減させる場合。一番多い理由かと思われる。作品の「登場人物の一覧」は他のWikiサイト、たとえばWikipediaでもよく見られる。※
ところが「カゲロウプロジェクトの登場人物一覧」などは、画像をなくせば元の記事に収まった程度のものであり、各登場人物の説明や画像もそれぞれの記事に存在しているため、わざわざ一覧を作ってまで分割させる意味が分からないという声もある。
このような編集のため、「カゲプロにはどんな登場人物がいたっけ?」と思ったときに、わざわざ「カゲロウプロジェクト」から「カゲロウプロジェクトの登場人物一覧」に飛ばなければならないという不便が発生するようになった。
※ただ、人によって通信環境は様々であり、いくらギガビットクラスの通信速度の回線も増えたとはいえ、そこまで通信速度が速くない環境の人や端末等の性能でそれを十全に活かせていない人もまだまだいるため、どの程度で「ページが重すぎる」「記事が大きすぎる」と感じるかに差があることも事実でありその点には留意されたい。
親記事
ピクシブ百科事典に「親記事・子記事」という機能がつけられてから増えてきた理由であり、主にカップリング系の記事に多く見られる。親記事を二つ以上指定することができないためである。
また、子記事は通常3個、「もっと見る」をクリックしても10個以上表示されないという仕様が存在するため、子記事の数を減らすため→埋もれてしまっている子記事を表示させるためという名目で、一部項目の親記事を一覧記事に変更する場合もある。これゆえに本当にこんな記事が必要なのかと疑いたくなる一覧記事もその目的で活用されており産廃になることも無い場合がある。
独自研究
ピクシブ百科事典には「「母」一覧」や「架空の財閥・御曹司一覧」など、ほとんど暇つぶしのために作られた記事が存在する。本来このような項目は母や財閥の最後にリストアップすればいいだけのものである。
また一般的な一覧に関しては書き始めるとキリがないような範囲を扱っており、初版執筆者が飽きたら放置されている場合も少なくない。
この一覧という項目は基本的に文章を記述する必要がなく、事項をひたすら羅列するだけで顕示欲が満たされるため、厨房に人気があると思われる。実際には記述すべき事項を精査し、それを取捨選択するという下手をすると通常の記事よりも大変な手間となることがあるのだが。
例を挙げると「みんなのトラウマ」「吐き気を催す邪悪」「公式が病気」「検索してはいけない言葉」「カップやきそば現象」「英国面」「チートキャラ」「風評被害の一覧」(現在は更新停止中)「名言(フィクション)」関連になると、もはや誰得である。
「みんなのトラウマ」→「特撮におけるみんなのトラウマ一覧」→「スーパー戦隊におけるみんなのトラウマ一覧」や「チートキャラ」→「リアルチート」→」「リアルチート(日本)」や「名言(フィクション)」→「名言(アニメ)」→「名言(作品別)」といった具合に、事項が吟味されることもなく増え続けた結果、一覧記事まで際限なく増殖するという癌細胞のような事態に発展している場合もある。
また編集者が自分の趣味で独自の用語を作り出して悦に浸っている場合もある。こういった研究者ぶる態度はピクシブ百科事典でも利用規約に抵触する可能性が存在するが、ピクシブ百科事典の場合その程度では運営が仕事をしないためやりたい放題である(本当に運営が動くのは運営の不都合な真実が記述された場合や、規約違反の複数アカウントや、誹謗中傷や個人情報などの記述、大幅な編集合戦が発生した状況などをユーザーが報告した場合のみであると考えられる)。
関連項目
最近では一覧記事でなくとも、特定の記事においてその中にある“関連項目”の部分にそれとは直接な関係はなくとも何らかの類似性や近似性がありそうな単語を記載、あるいは別の記事を複数以上リンクさせているものも多々見受けられる。
しかし、記事によってはその単語および記事同士を繋げる根拠となる“関連性”がどこか曖昧ないし適当なものであったとしても、そんな単語をそこの関連項目欄に際限なく追記(例えば眼鏡キャラというだけで他の作品の眼鏡キャラを関連項目に入れるなど)していった結果、その部分が雑把な繋がりしか無い記述で埋め尽くされた擬似的な一覧記事と化しているケースも増えてきている。
「一覧」を作る前に
記事を作る、あるいは関連項目に加える前にまず「それが本当に第三者にとって必要かどうか」をしっかりと考えてから、記事を作ってもらいたい。記事の掲示板はそのために存在するものであると個人的には思っている。纏めたい項目が個人でしか利用しないのであればピクシブ百科事典ではなくpixivの小説投稿機能や外部のブログなどを使う手も存在する。
例を挙げると「登場人物の一覧」系の記事は、中にはその作品の記事に登場人物の項目を作れば済む事もあるし、「特撮に顔出しで出演した声優」のような「◯◯した✕✕の一覧」「◯◯で✕✕の一覧」系の記事は、記事を作らずに「何をしたか」「何があったか」それとなく含ませる程度で済むかもしれない。もうひとつ例を挙げると「みんなのトラウマ」系の記事を作る、あるいは分割するにしても、まず内容が本当に他者にとってトラウマとなるかどうかを他のユーザーと語り合い、トラウマであるか否かを吟味して欲しい。
また、膨大な項目が存在する記事に関しては「果たして作成以降も記事がアップデートされ、維持できるか」ということも考慮する必要がある。
とにかく大切なことは自分に必要でも、他人にはそうじゃないかもしれないという考えを常に頭に抱いて記事を編集することにあるのである。
白紙化する前に
これらのどうしようもないものは白紙化されるべきなのかもしれない。しかし、「纏められた記事がほかに存在せず、利用者も存在する」、「子記事として活用されている」、「アレなユーザーの隔離」など一応目的が存在している場合もあり、「タグとして利用されていない」、「不要な記事」、「荒らしにより作成された記事」などと荒らし認定して削除しっぱなしにすると削除厨の烙印を押され自治厨により運営に通報されてしまうことがある。
削除の方法としては、「親記事などを確認し、分割された項目が削除されている場合復活させる」「削除の理由を明らかにする」「作成したユーザーが活発ならばスタックフィードなどでコンタクトを取り、許諾をもらう」「編集者への誹謗中傷をせず、事実のみを記述する」ことを心がけるべきであろう。