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ウクライナの編集履歴

2022-04-28 16:52:11 バージョン

ウクライナ

うくらいな

東欧に位置する共和制国家。

現在、ロシアによる全面侵攻を受けている国家です。2022年02月11日より日本国外務省はレベル4退避勧告を発出しています。


概要

黒海に面した東欧の一国で、ほぼ全土を平原と台地が占める欧州の穀倉地帯である。

首都キーウ(ロシア語名キエフ)。

国歌は”Ще не вмерла Україна”である。


人口はおよそ4,500万人。

そのうち8割をウクライナ人が占め、ロシア人が2割ほど住んでいる。


古くからの大国であるものの、中世から常に周辺国の脅威に晒され、混沌とした政治状況が続いたという歴史がある。1991年にソ連の衛星国から離脱するも、以降もロシアの影響を強く受けている。


ウクライナ語を公用語としている。ウクライナ憲法においてはロシア語を含めた非公用語の使用を保護することが定められているが、2014年のロシアによるクリミア侵攻以降、ウクライナ民族主義が急進化し事実上の違憲状態が続いている。


歴史

古代においてはスキタイ人の故地(ヘロドトス『歴史』)としてしられ、南部やクリミア半島などにギリシャ人の植民都市が存在した。

かつてキエフ大公国が存在し、ルーシの中心であった。しかし、12世紀以降急速に諸公国に分裂し、さらにもともと遊牧民がいきかう土地の一つであることも相まって、大半の地域がモンゴル帝国の分国、キプチャク・ハン国の支配を受ける。それ以降は、北西部をリトアニアポーランド連合が支配下に置き、さらに16世紀以降は北東部からロシア帝国も進出、徐々に黒海までを制圧し、さらに18世紀のポーランド分割以降は後のほぼ全土を支配した。

その後、炭鉱を有するドネツ地方を中心に工業が発展し、ロシアにとってのヨーロッパ側不凍港たるオデッサやヤルタを有するなど、ロシアにとっての重要地域とみなされていく。

ロシア帝国滅亡後に独立したが、ロシア新政権の赤軍の侵略を受け、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国としてソ連に統合された。

1991年のソ連崩壊後、ウクライナは民主主義国家として独立した。


2004年に大統領選挙の混乱から「オレンジ革命」が起こった。2006年にユーリヤ・ティモシェンコが初の女性首相として就任。

2013年EU編入を巡って親露派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領率いる政権と米国が支援する親欧米派が対立し国を二分する騒乱に発展。2014年に大統領がロシアに亡命して政権は親欧米派に代わるが、この機に乗じてロシアがクリミア半島クリミア自治区に軍事介入し、「クリミア共和国」として分離独立させてロシアに帰属。この対応をめぐって欧米諸国も巻き込んだ騒動となっている。


さらに東部地域でロシア編入を掲げて親露派が一方的に独立宣言し、暫定政権の大統領選挙を阻もうと混乱が広がり、国家分裂の危機に瀕している。

原因としては色々あるが、ロシアが元々低価格で販売していたガス代金の滞納を始めていた件が2004年からずっと続いており、これが最終的に18億ドル以上にもなっていた。加えてロシアに対して30億ドルの負債があり、西側陣営への投資がほとんど失敗に終わっていた。ウクライナも東西の周辺国に迷惑をかけながら、泥縄の様な政治を長年続けており、ロシアはそのウクライナの不始末を口実としたのである。

2014年の大統領選挙にてペトロ・ポロシェンコが勝利し、脱ロシア政策をとった。しかし、汚職は減らない上分離独立を宣言したドンバス地方のドネツク人民共和国ルガンスク人民共和国との内戦も泥沼化したため、支持率は低下。2019年の大統領選挙においては、ユダヤ系ウクライナ人のお笑い芸人だったヴォロディミール・ゼレンスキーが、圧倒的多数で当時の大統領のポロシェンコを破り、第6代大統領に就任している。


ロシアとの関係

ウクライナとロシアは、ベラルーシとともに東スラブ系国家であり兄弟といっても差し支えの無い同質性を有してきた。現在でもウクライナは、国民の大半が習熟度に個人差はあるが公用語であるウクライナ語の他ロシア語を話し相手や状況に合わせて使い分けることができるバイリンガルとされる(中にはゼレンスキーのように政界入りして大急ぎでウクライナ語の特訓を受けるような人物もいるが)。

このような民族的つながりはあるもののロシアは帝政期よりウクライナは自国を下に位置づけられてウクライナ語の抑制政策を続けられてきた。


ソ連時代にはホロドモールと呼ばれる人為的な大飢饉を引き起こして多くのウクライナ人を死に至らしめた。これは政治主権がロシア側に集約するシステムの元ウクライナ全土から穀物を集め、飢餓輸出(自らが食べる分の穀物すら輸入に回す行為)で外貨を稼ぎ、大規模工場などの建設に割り当てる事で国力増強を謀った。働いた成果を賃金としてもらう前に持ち去られ、なんの報酬も得られないまま次の労働に駆り出される日々にウクライナ全土が苦しめられた。それ以前から東ヨーロッパ全域で旱魃や不作で大規模な飢餓が発生したところに無茶のある農業改革、革命による帝政ロシア側との戦い、主権回復を掲げて各地の民族運動から発した内戦も重なり、これによりかねてより食糧難に陥っていたウクライナは約400万人が死亡した。


これは一国の主権が蹂躙され、他国の思惑によって数え切れない人々が意図的に飢え死にさせられた行為であるとして、現代のウクライナではホロドモールをジェノサイドだと主張し、アメリカやポーランド、バチカン市国などもこれに同調している。国連やEU、ユネスコなどは一段階引いて「人道に対する罪」としており、当国ロシアもこれを認めているが「ウクライナに限った話ではない」として「ロシアやカザフ、他地域多民族に渡り苛まれた」と条件付きのコメントを残している。


一般的に西スラブ人国家との関係が深い西部ではウクライナ語が主に話され、東方典礼カトリック教会とウクライナ正教会を信仰する人々が多く、東部ではロシア語がメイン、宗教はウクライナ正教会が主流と説明される。地域によって親EU・親米派と親露派がはっきり分かれる特徴があり、両者は対立と妥協を繰り返してきた。

しかし、クリミア侵攻以降クリミア全域とドンバス地方という親露派が多かった地域をロシアが勢力下においたことで、その均衡は崩壊した。ロシア語がかつてない強度で公共の場から排除されるようになり、東部でもソ連時代を経験していない若年層を中心にロシアへの反感とEUへの接近を望む風潮が顕著となった。


2022年ウクライナ危機

2021年後半より、ロシアがウクライナとの国境に15万人もの軍を展開。ウクライナもほぼ全軍を国境地帯に張り付け、民間人も銃撃やサバイバル訓練を受ける有志が続出するなど一触即発の状態が続いている。

ロシア軍の動員は全地上部隊の約半数、自衛隊の常備構成員の総数に匹敵するというソ連崩壊以降最大規模のものとなっていることから、世界の株式市場にも影響を与え、東証やダウは軒並み下落。


これを受け日本外務省は在ウクライナ日本人及びウクライナに渡航予定の日本人に早急な帰国と渡航中止を勧告している。アメリカ大使館も、国民に48時間以内の退去を勧告し西部の都市リヴィウに移転して業務を継続する予定。


2022年2月21日、東部の親露派が実効支配するドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国の独立をロシアが承認。治安維持のためロシア軍派遣が決定された。これによりロシアと欧米との溝は決定的に深まった。


2022年2月24日、ロシアのプーチン大統領は独立承認をした両共和国の保護を理由に軍事侵攻を表明。恐れられていたウクライナ侵攻が発生する。


  • 【ウクライナ国歌:『ウクライナは滅びず(Ще не вмерла України)』】

※日本語訳歌詞 / Japanese Translation Lyrics

1.

ウクライナは未だ滅びず

その栄光も 自由も

同胞よ 運命は

我らに再び微笑むだろう

我らの敵は

太陽の下の露の如く消え

我らは国を治めよう

我らの地で


魂と身体を捧げよう

我らの自由のために

そして示そう

我らがコサックの子孫であることを!


2.

同胞よ 戦場であろうとも

我らは立とう サン川からドン川まで

我らは認めぬ

他者による支配を

黒海は微笑み

父なるドニプロ川は歓喜に満ちる

ウクライナでの

幸運の再来に


魂と身体を捧げよう

我らの自由のために

そして示そう

我らがコサックの子孫であることを!


3.

我らの忍耐と

誠実なる努力は報われ

自由の歌は

ウクライナの地に響き渡る

その歌はカルパチア山脈に反響し

草原にも鳴り響く

ウクライナの名声と栄光は

すべての国に知られるのだ


魂と身体を捧げよう

我らの自由のために

そして示そう

我らがコサックの子孫であることを!


経済

最大の産業は卸売などだが「ヨーロッパのパン籠」と呼ばれる豊かな土壌を活かした農業が有名で、全労働人口の2割がこれに従事する。8割以上の大学進学率を誇るなど優秀な労働力はそろっているのだが、オリガルヒと呼ばれる政府と癒着した新興財閥の影響で政治・経済面の停滞が著しく産業が育たないため、ヨーロッパでも最貧国に位置する。前述のティモシェンコとポロシェンコはそれぞれガス輸入業と製菓業で成功を収めたオリガルヒであり、ヤヌコヴィッチはオリガルヒではないがドンバス地方における最大の産業である石炭業界の後押しを受けていた人物である。

こうした事情から高等教育を受けた人材が働ける場所が限られるため欧米やロシアに移住して働く若者も多い。


一般的にソ連時代の産業振興で工業化が進んだドンバス地方の富を、それ以外の地域が吸い上げていくことに対する不満がドンバス地方の分離独立の一因になった、ともされるが老朽化したドンバスの石炭産業は政府の補助金で延命されていたのが現実であり、紛争の影響もありドンバス市民の年金や生活インフラを支えているのはロシアという状態になっている。世論調査では、ドネツク市民の6割以上がウクライナへの復帰を望んでいると回答している。


ただし宇宙産業においては、アメリカ合衆国エアロジェット・ロケットダイン社製再使用型液体燃料ロケットエンジン『RS-25』と同等水準かつ互換性を有し代替エンジンとして使用可能な再使用型液体燃料ロケットエンジン『RD-120』製造メーカー『ユージュマシュ』(Yuzhmash)を擁し、また同社はアメリカ合衆国のノースロップ・グラマン・イノベーション・システムズ社により開発・打ち上げられている中型ロケット『アンタレス』の実質的主要開発メーカーでもある。


【YUZHMASH's corporate film】

※詳細はYuzhmash 公式サイト『Production Association Yuzhny Mashinbuilding Plant – Space proven quality』(外部リンク)の公式英語情報を参照の事。


さらに航空産業においても、ウクライナの軍需企業『ウクロボロンプロム』傘下の航空機メーカー「ANTK アントーノウ」(旧称:アントノフ設計局)および同国内の航空機用ターボファンエンジン製造メーカー『イーフチェンコ』(Ivchenko)その他が開発を主導した低価格ステルス無人多用途単発ジェット攻撃機『ACE ONE』に結実された各種要素技術など注目に値する人材や技術が揃っている。


【低価格ステルス無人多用途単発ジェット攻撃機『ACE ONE』搭載エンジン:ウクライナ製アフターバーナー付ターボファンジェットエンジン『Ivchenko-AI-222-25F』】

※詳細はIvchenko-Progress SE 公式サイト『Turbofan Engines』(外部リンク)の公式英語情報を参照の事。

【『ACE ONE』:AI powered combat drones】

※詳細はACE ONE 公式サイト『AI powered combat drones』(外部リンク)の公式英語情報を参照の事。


スポーツ

一番盛んなのはサッカーで、2012年にはポーランドと欧州ナショナルチームの国際大会「UEFA Euro」を共同開催したこともある。

クラブチームでは「ディナモ・キエフ」、選手個人ではアンドリー・シェフチェンコが有名。


また、格闘技大国でもあり、何人もの世界王者を輩出している。

日本では東京オリンピック(2020年)で柔道女子銅メダルに輝いたダリア・ビロディド選手が美人で強いと話題となったことがある。

ちなみに、ウクライナ侵攻時のキーフ(キエフ)市長であったビタリ・クリチコ氏もボクシングWBC世界ヘビー級王者だった。


国名表記について

日本語表記は「ウクライナ」とされるのが一般的だが、本来は「ウクライーナ」とするのが正しい読み方とウクライナ大使館側が述べており、そのように変更する事を日本側に求めたが、結果通らず今に至る。

しかし大使館のHPでは未だに「ウクライーナ」の表記が使われている。


関連キャラクター

AxisPowersヘタリア』に登場するキャラクターについてはこちら→とばっちり子


ナターシャ(ズヴィズダー)

トカマク・ロブスキー(聖戦士ダンバイン)

千代田桃(まちカドまぞく)

ユーリ(仮面ライダーセイバー)※公式のプロフィールによればキエフ大公国の生まれ

マキリ・ゾォルケン(Fate/Staynight)

エレナ・ブラヴァツキー(Fate/Grandorder)

マリア・カデンツァヴナ・イヴセレナ・カデンツァヴナ・イヴ(戦姫絶唱シンフォギア)



関連項目

 ヨーロッパ 東欧

ソ連 ロシア ベラルーシ クリミア/クリミア半島/クリミア共和国

ウクライナ人 ペトロ・ポロシェンコ チョルノービリチェルノブイリヴォロディミール・ゼレンスキー


第14SS武装擲弾兵師団ガリーツェン:WW2時、ガリツィア地方の義勇兵で構成された武装親衛隊

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