「強い強い、あなた好(シュ)キぃぃぃぃ!!」
「だってぇ。好キになっちゃったんだモン。殺さないとおさまんないよ。」
CV:伊藤美来
概要
『風都探偵』第28話「pは悪魔だ1/彷徨う右腕」(怪人態としては第15話「最悪のm7/ゲームオーバー」)より登場。
長い髪の毛で左目が隠れている、スカートの裾にピアノの鍵盤の様な模様があるゴスロリを身に纏う等の外見的特徴を備えた、不気味な雰囲気の女性で、新型ガイアドライバー『ガイアドライバーrex』が支給されている裏風都の幹部の1人であり、スクリーム・ドーパント の正体でもある。
基本的に才能あるドーパントには口を出さないスタンスの万灯雪侍でさえも、後述の奇癖に程々手を焼いているらしく、彼女を監視する為に同じ幹部の1人である千葉秀夫を宛がっている。
人物像
その雰囲気通り残虐かつ嗜虐的な人格で、自らが手に掛けた犠牲者の写真撮影を何よりも好む。また「好き」を「シュキ」と独特な発音をする癖がある。
自分が気に入った対象者を目の当たりにすると、興奮しながら「好キィィィィィィィィィィィィィィィンッ!!」と奇声を発する癖を持ち、好意を抱く=殺害対象を見付けると、周囲の制止を振り切ってでもコレクションに加えようと暴走する傾向が有る。
また、自身の思い通りにならないと、子供の様に周囲に当たり散らすシーンがあり、お目付け役の秀夫からも内心呆れられている。
もっとも、周囲に当たるのは裏風都の中限定であり、表の風都では大人しいゴスロリ娘を演じるのに成功している(照井も、彼女が自分から正体を明かすまでその正体に気づかなかった)。また、照井を前に大興奮しつつも「これ以上戦うと雪侍さんに言い訳立たないから帰る」と発言しあっさり帰還する、その直前に照井が次に言う台詞を当ててみせる等、冷静に物事を考えるのもできるらしい。
感情を制御し理性的な行動ができないのではなく、理性的に振る舞えるが、シュキ···否、趣味に生きている時はあえて思考を放棄しているのが正確かもしれない。
事実、彼女を雪侍に紹介したとある人物曰く、「特別な方向に才能が特化し過ぎていて、他の事が上手く出来ないタイプ」であり、彼は勉強ができない人物を、そこそこの成績に底上げする塾の塾長として有能でもある。その男の教えを受けているのなら、その特性を踏まえた上で、ある程度世渡りができる思考能力を持ち得たとしても不思議ではない。
Wである翔太郎とフィリップは「弱い」とは思っていない様子だが、照井と違って特に興味はなく毎回適当にあしらっている。
また「男同士でくっついてる半分こライダー(W)なんてキモチワルーーーイ!」と宣っている(翔太郎曰く、「こいつにだけは気持ち悪いなんて言われたくねー」)。
猟奇的な悲鳴
インスタ映えしそうな殺害写真を撮影・コレクションする猟奇的な趣味を持つ危険人物で、彼女のスマートフォンには自身の能力で殺害した、多数の被害者が撮り収められている(劇中でもわざわざ照井に見せ、自分のコレクションになるよう照井にお願いしていた。本人には「ふざけるな」と一蹴されたが)。
初めてアクセルと戦って以降は照井に執着し始め、自身のコレクションに加えるべく付け狙うようになる。
いわば井坂→イナゴの女→芦原賢→園咲冴子(Rナスカ)に続く照井のライバル枠である。
実は彼女がズタズタにしたい対象には共通点があり、何れの犠牲者もガイアメモリの使用者である。
コレクションに加える対象は強ければ強いほど燃えるらしく、曰く「ギラギラして強さのオーラが身体から抑えきれないようなヤツ」が特に好みらしい。そんな相手を「強さを更なる強さで踏み躙り、ズタズタにし、最期の瞬間まで自分の死を信じられないような絶望を顔に浮かべた細切れ」にした時に絶頂する。
余談
- 演じる伊藤女史は昨今『仮面ライダーリバイス』でラブコフを演じたり、本人役での出演などが記憶に新しい(奇しくも照井も亜樹子も、リバイスのスピンオフ作品にゲスト出演している)。
- リバイスを見ていた視聴者達はラブコフのイメージが強かったのもあり、ギャップに驚く声が多々上がっている他、「みっくの演技力がすごくて余計訳分からん奴感出てる」と演技力を評価する声も上がっている。
- アニメ版で素顔がハッキリ映されたのは11話のアイキャッチ。同話のおまけアニメにも登場し、サスペンダーをバチンバチン鳴らしながらロード・ドーパントを発火させまくる二階堂に目をハートして「しゅきぃ……」とつぶやいていた。確かに彼も「ガイアメモリを使うギラギラした強い男」の条件に該当しているけども……。
関連項目
ライアー・ドーパント:同じように悪趣味なコレクションを集めていたドーパント。自分自身がコレクションの最期を飾る点も共通している。
吉良吉影∶趣味で自分の好みに合う標的を自分の能力で殺し、身体の一部を持ち帰る殺人鬼。表向きは社会に溶け込めているのも共通しているが、彼の場合は能力を使うのは証拠隠滅であり、好戦的ではない(だが、胸中では「自分が負けるはずがない」と考えており、思い上がっている点でも共通している)。
トガヒミコ:ある意味同類。
デスガリアン、ウォースター:ゲーム感覚で虐殺を行うスーパー戦隊シリーズの敵組織。万が一同じ世界軸であったら、一葉はこちらにスカウトされていた可能性がある。
ボーゾック:上記の2つの組織と同じ、ゲーム感覚で虐殺を行うスーパー戦隊シリーズの他の敵組織。もっとも、こっちは主要幹部を含む構成員の大半がギャグ要員の集団であり、シリアスの度合いは月とスッポン程にかけ離れている。
この先「gが死へ招く」のネタバレ注意!!
超常犯罪捜査課の制圧も兼ねて「友達」となったディーバ・ドーパントと手を組み、とうとう行動を起こす。
スクリーム・ドーパントの能力に加え、ガイアドライバーrexのメモリの追加装填機能「レイズ」によって、遂に照井=仮面ライダーアクセルを瀕死に追い込むのに成功。
これ以上にない程の歓喜の悲鳴を上げた後、彼の身体を「最高のコレクション」にすべく死体蹴りの如き所業を行おうとするが、なんと照井はかつての宿敵により地獄から追い返されて(?)復活。あり得ない光景を目の当たりにし、流石の彼女も余裕を失い、混乱の絶叫を上げてしまう。
目の前の男が『自分を満足させる最高のコレクション』ではなく『自分のアイデンティティを危うくさせる敵』だと今更になって気付く一葉。
再び変身した風前の灯である彼を完全に抹殺せんと、アイスエイジメモリを追加装填し凍結からの接近戦を仕掛けるも、冷静さを欠いていたため呆気なく右手を捕まれた挙げ句、満身創痍の照井は「元より俺はろくに動けず武器もない」と割り切った上で「おまえの先制に対し、ひたすらエネルギーを溜め込んで爆発させる以外の選択肢はない!」と宣言、エネルギーをフルスロットルで加速させたアクセルのカウンターが顔面を中心に幾度もなく叩き込まれ、能力とは関係ない本当の悲鳴を響かせながら、上空へ打ち上げられる一葉。
照井「ズタボロの撮影会なら、自撮りでやれ」
そして、止めの一撃とばかりのアクセルグランツァーで更に蹴り上げられ、空高く吹き飛ばされて爆散した。
刹那、遊び感覚で狩りをしていた悪趣味な殺人鬼のスマホが誤作動で写したのは、心身ともにズタボロにされ、驚愕と混乱の悲鳴を上げた『自身(スクリーム・ドーパント)の顔面』だった。
そして、スマホに写った自らを見た一葉は『強さを更なる強さで踏み躙り、(中略)絶望を顔に浮かべた細切れ』に自らがされた事態にさえも絶頂しかけてしまった。
これによりスクリームメモリは砕け散り、裏風都へ帰るためのビゼルも破損。
満身創痍で裏路地に倒れる彼女はときめに見つかり、自分の最期を受け入れるが、何かを思ったときめにより秘密裏に保護されるに至った。