基礎データ
進化
モノズ → ジヘッド(レベル50) → サザンドラ(レベル64)
概要
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(第5世代)に初登場したポケモン。
シリーズ初となる、あくとドラゴンの複合タイプの持ち主。
小型の竜脚下目型(若しくはアルパカ等の大型の偶蹄目)のような姿をしており、体色は青く、首から上はボサボサの黒い体毛で覆われ、顔もほとんど隠れている。
可愛らしい外見に反して、分類通り粗暴な性格で、目が退化して見えない為、何にでも体当たりしたり噛み付いたりして周りを探る習性がある。その為体中生傷が絶えないらしい(ちなみに、噛み付くことで周りを探るというのは、現実世界でもサメなどに観られる習性であり、決して現実離れしたものではない)。
そのまま食べられるものは何でも食べてしまい、美味しかったものは匂いをちゃんと憶えるという。
こうした点から、可愛い外見だからとうかつに近寄ることは危険であり、まず噛みつかれて痛い思いをする事になるだろう。
名前の由来は、恐らく「モノ(モノ<mono>:ギリシア語接頭辞で"1"を意味する)+ズ(頭)」と思われる。
他の所謂600族と比べると進化Lvが段違いに高く、次のジヘッドへの進化にはLv50も必要という鬼畜仕様となっている。
他のポケモンでいえば同じ経験値タイプに属するコモルーがボーマンダに進化するのがちょうどLv.50なので、156250(50の3乗のさらに1.25倍)もの経験値を必要とする。
野生で高レベルの個体を手に入れられればよいが、そうでない場合(タマゴから育てるなど)はかなりの苦行である(『剣盾』ではマックスレイドバトルを周回すればけいけんアメが比較的手軽に手に入るので、レベル上げがかなり楽になった)。
さらに最終形態・サザンドラになるにはLv64とさらに苦行を積むこととなる。
後述する理由も含めて、シリーズ最大の「大器晩成型」のポケモンであるとの呼び声も高い。
ゲーム上の特徴
初登場のイッシュ地方ではチャンピオンロードの洞窟内に生息する。
カロス地方では進化形のみ生息し、ホウエン地方やアローラ地方では特殊な条件下でのみ野生で出現する。ガラル地方ではワイルドエリアの最深部にある逆鱗の湖のほとりに生息しているが、天候が砂嵐にならないと出現しないため、特定の巣穴でマックスレイドバトルが発生するのを待つのもありだろう。
名前 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
モノズ | 52 | 65 | 50 | 45 | 50 | 38 | 300 |
ジヘッド | 72 | 85 | 70 | 65 | 70 | 58 | 420 |
サザンドラ | 92 | 105 | 90 | 125 | 90 | 98 | 600 |
ステータス的には、「こうげき」以外が低めである。
その上特性が「はりきり」の為、頼りの物理技を安定して出すことが難しくなっている。
そのような理由から非常に育て辛い部類に入る。
技自体は優秀で、高レベルになれば自力で「かみくだく」や「ドラゴンダイブ」など一通りの物理技を覚えてくれる。がいかんせん相手に当たらない。
なお、手がないため系列全体で「ドラゴンクロー」は覚えない。
一番の難点はモノズやジヘッドは"物理アタッカー適性"であるにもかかわらず、最終形態であるサザンドラは"特殊アタッカー適性"になってしまう点である。
旅パでもない限り最終形態を考えて育てるので、始めから特殊攻撃技の習得を考慮に入れる必要がある。
そのためこうげきが下がりやすい性格で育てることになるが、そうなると「技が当たらない、当たっても倒せない、レベルが上がらない」の三重苦になりがち。
特にこだわりがなければ1度戦闘に顔出しだけして経験値をもらう方法が手っ取り早いだろう。第6世代からは経験値が分散しなくなったので楽になった。
なお、BWで登場した当初、「あくのはどう」は前作からわざマシンで覚えた アーボック、ギャラドスなどを利用する必要があり、「だいちのちから」を習得するには前作から教え技で 「だいちのちから」を覚えたガブリアスを利用する必要がある。よってこの2つの同時遺伝が不可能だった。
現在では教え技の普及や「あくのはどう」が技マシンになっていることもあり、同時習得ができるようになった。
ちなみに現在でも系列全体で「あくのはどう」を自力習得できない。サザンドラ唯一のタイプ一致特殊技なのに。
使用トレーナー
漫画版
- ジャロ配下のプラズマ団員(ポケスペ)
- ペタシ(ポケスペ)
番外作品
ポケモンGO
2019年9月17日に晴れて実装された。
他の600族同様、やはりというべきか野生出現は稀で、大体ダンバルやフカマル程度の激レアポケモンになっている。
当初はタマゴも10kmのものからしか産まれず(2020年11月からは、GOロケット団リーダーを倒したときの報酬で貰える12kmタマゴから手に入るよう調整が入り、これに伴い、通常の10kmタマゴではなくウィークリーリワードの報酬で貰える10kmタマゴからでしか孵化しなくなった)、最終形態までに計125個のアメを要求してくる。
根気よく集めるのが吉と言える。
しかし、その後ある程度時期が経つと、入手のための救済措置とも呼べるものがいくつか設けられるようになった。
2020年8月1日~8月7日のイベント「ドラゴンウィーク」で色違いが実装され、イベント期間は7㎞タマゴからも孵化するようになっていた。
イベントの予告ではフカマル共々「運が良ければ孵化するかもしれない」…と言われていたが、フカマルに比べてモノズが孵化する確率自体想像以上に低く、100個孵化させても出逢えないという事例もザラ。タマゴから色違いが出たという報告は世界的にもかなり少なかった。
更に、フカマルにはあった野生での出現率上昇もレイドもモノズには無く、8月5日(水曜日、イベント5日目)には「モノズの確率がサイレント修正されて上がった」という海外の解析情報・噂が囁かれた(これが発端となって、一部のファンの間でタマゴの孵化率をガチャの確率のようにプレイヤーに開示するよう求める署名運動が起こるなどちょっとした騒動にまで発展してしまった ※)…とはいえそれでも結局モノズが低確率なことに変わりはなかったため、やはりユーザーからの怒りの声は絶えなかった。
とはいえ、野生で色違いを出した猛者、GOバトルリーグの報酬から色違いが出たという報告例もあるし、フカマル同様色違いが既に実装されたからといってコミュニティ・デイが開催されないと決まった訳でもない(2020年以降は、コミュニティ・デイ以前に色違いが実装されていたポケモンが対象になるケースも増えているため)。
そして、2021年7月に開催されたGOフェスト2021では、遂にモノズが★★のレイドボスに抜擢された。これ以外にも、同ランクのレイドボスには特別仕様のガラルジグザグマとガラルポニータがいたものの、レイドの出現率はそこまで理不尽な確率ではなく(これまで散々出し惜しみしてきたことに加え、前年度のフカマルが出現率を絞りすぎて大顰蹙を買ってしまったこともあり、そういったことへの反省もあったものと思われる)、多くの人が恩恵に与れたことだろう。
2日目は伝説ポケモンのレイドがメインとなったため若干出現率は下がったが、それでもジムの数の多い都市部ではそれなりの頻度でレイドが出現することがあり、普段は中々お目にかかれない超レアポケモンであることもあって、伝説ポケモンたちに劣らない人気ぶりを示した。
他にも、リサーチのリワードになったり(内容は「レイドバトルを3回クリアする」というもの)、おこうを炊くと一定確率で出現したり(2日目は野生でも出現)とあの手この手で入手手段が設けられたため、ごく短い期間ではあったものの個体厳選や飴集めは格段に捗ったものと思われる。
そして、2022年6月25日に遂に待望のモノズのコミュニティ・デイが開催された。
従来通り、当日は各種ボーナスに加え、イベント終了後にもアディショナル・レイドという特別なレイドイベントが開催されたことから、イベントに参加した人は、今後のモノズ系統の育成環境が大きく易化することになったことだろう(アディショナルレイドの詳細は、コミュニティ・デイの記事を参照)。もちろん色違い個体の出現率も引き上げられたため、これまで色違いを手に入れられずにいたプレイヤーへの救済にもなった。
ただ、普段は中々お目にかかれないレアポケモンのコミュデイであったことや、限定技がきわめて強力であったこと等もあり、大勢のプレイヤーが殺到、一部地域でサーバーがダウンしてまともにプレイできないという事態にもなってしまった。またかよ。
開発側もさすがにこのままではまずいと判断したのか、翌月16日に補填としてモノズのコミュニティ・デイを再度開催することを発表した(詳細は後日発表されるとのこと)。コミュデイが再開催されるのは、2018年のダンバルの時以来となる。裏を返せば、それだけファンからの注目の度合いの高いイベントだったということでもあるわけだが。
※ 2021年以降は、タマゴの下にどのようなポケモンが孵化しやすいかが大まかにではあるが表示される欄ができる等、こうした騒動を招いてしまったことに対する反省と思われる仕様が設けられている。
余談
目隠れ系陰キャ風容姿のためか、twitter等SNSではしばしばミュージシャンの米津玄師に似ていると言われ、モノズ玄師と呼ばれることもある。
モノズ玄師なのに最終進化形がサザンとはこれいかに。
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