概要
約40年前に存在したとされる『ロックス海賊団』の船長。
“海賊王”ゴール・D・ロジャーの最大の宿敵であり、彼が現れるまでは、全海賊達の覇権を握っていたとされる“世界最強”と称された伝説の大海賊。
ワンピース世界では珍しく、ただ『ロックス』のファミリーネームで呼ばれていた。
このロックスを討ち取ったのが、海軍中将モンキー・D・ガープの『英雄伝説』の始まりともされている。
約40年前、海賊島ハチノスにて１つの儲け話のために海賊たちを束ね、ロックス海賊団を結成する。
その後、『世界の王』になる野望の元、テロリストのように世界政府に牙を剥き、政府に揉み消されるほどの事件を数多く引き起こした(センゴク曰く、『世界の禁忌（タブー）に触れ過ぎた』とのこと)。
そして38年前、『ゴッドバレー』なる島で起きた「ゴッドバレー事件」にて、「天竜人とその奴隷たちを守る」ために、その場に居合わせ一時的に手を組んだロジャーとガープとの戦いの末に敗れ、ロックス海賊団は壊滅した。
その後、そのニュースは世界中に報道され、ゴッドバレーも跡形もなく消滅したという。
更に、起こした事件の殆どが政府によって徹底的に揉み消されており、かつ仲間殺しが絶えないほど船員同士の仲が非常に悪かったため、壊滅後も語り継ぐ者が殆どおらず、歴史の影に身を潜めたとされている（ただし、当時の海賊や海兵の耳には、その脅威だけが伝わっていた）。
現在は故人だが、ヒナ曰く「船長を失っても力は増している」とのこと。ガープからも「復活すれば脅威」とまで評され、ロックス海賊団への懸念は未だに続いている。
プロフィール
容姿
シルエットのみだが、逆立った髪と凶悪な笑みを浮かべた人相が特徴で、若き日の白ひげたちと比べて小柄な身長であった模様。また、コートのようなものを着用し、腰に剣を帯刀していた。
性格
『世界の王』になろうと事件を起こしていた事実から、非常に好戦的で凶暴であった模様。また、粗暴な海賊たちをまとめ上げていた為、高いカリスマ性や統率力を有していたと考えられる。
一方で当時の部下の1人は新しく入って来た見習いに対して、「ロクでもねェ男だ 信用はするな」と忠告している。
戦闘能力
詳しい戦闘描写はないが、センゴクに「ロジャーにとっても最初にして最強の敵だったかも知れんな…」と評価されるほどの実力者。
上記の評価や、後の世界最強クラスにまで上り詰める部下達を力で従えていた事実から、3種類全ての覇気を高水準に高めた上で戦闘に臨んでいた可能性が高い。
また、現世界最強に上り詰めたカイドウが、自身と戦える者達を思い浮かべた中に彼のシルエットがあった。
一方、一部の読者から「実は世間が評価するほどに、ロックス自身の戦闘能力は高くなかったのでは？」と推測する派閥が俄に現れてもいる。
そうした考えに至った読者の意見としては「最新の四皇の中に本人の戦闘能力は皆無にも等しいが、圧倒的なカリスマ性とブランド、名声と影響力だけで組織の強さを高めた海賊が存在するのは、実はロックスも同じタイプの人間だったからでは？」というものが挙げられる。
仮にそうであれば、若りし頃のビッグ・マムが若輩者だったカイドウに「ロクでもねェ男だ（以下略）」との忠告も、ある意味で納得できるものがある。
とはいえ、上記のようにカイドウが「自身と戦える者」（他に映っていたのはシャンクスやおでんといった個人としての戦闘力も充分に高い者達）の一人としてロックスを思い浮かべていた（≒過去に最低一度は戦った、あるいはロックスが戦闘するシーンを見た事が有る？）ので、ロックスの戦闘力も相応に高いと考えるのが自然かもしれないが……。
部下
後に『四皇』と呼ばれる“白ひげ”、“ビッグ・マム”、“百獣のカイドウ”（当時は見習い）を始め、“金獅子”、“銀斧”、“キャプテン・ジョン”、“王直”など、後に名を馳せる伝説の海賊たちが所属していた。
また、40年ほど前に海賊から足を洗ったシャクヤク、40年近く前に白ひげと同じ船に乗っていた（とされている）ミス・バッキン、ビック・マムの保護者たるシュトロイゼン、黒炭オロチをワノ国の将軍にまで導いた黒炭ひぐらしも、ロックスとの関係が示唆されている（特にひぐらしに関してはゴッドバレー事件を「あの事件」と認知していた事や、カイドウとの繋がりから何らかの関係者の可能性が極めて高いと考えられている）。
余談
- 黒ひげ海賊団の船が「サーベルオブジーベック号」である点や、黒ひげが現在ハチノスの元締めを担っている事実から、黒ひげはロックスの関係者である、もしくはロックスをリスペクトしていると思われる。
- 皮肉にも、宿敵ガープの息子であるモンキー・D・ドラゴンは、髪型とDの名、世界政府を狙うと立場が似ている。
- 『ジーベック（xebec）』とは現実世界において16～19世紀に使用された船の種類の名称である。
- ロックスは「『世界の王』の座を目指して暴れていた」ようだが、世界政府の頂点には天竜人やそのトップの五老星をも従える、正しく「世界の王」とも評せる存在が君臨している。この事は世界政府上層部のごく限られた人間しか知らない事実だが、ロックスはその存在を知った上で成り代わろうとしていたのだろうか……？。
- 赤髪海賊団の新入りにロック・スターなる人物がいるが、ロックスとの関係は不明である。
- ロックスの本名の頭文字は「RDX」となる。「RDX」とはC4爆弾の主成分に含まれる「トリメチレントリニトロアミン」を意味する単語となる。
- また、ロックスの英単語である「ROX」とは「最高だ」「凄い」「イカしてる」などを意味のスラングで有り、後に伝説と呼ばれるメンバーが集まった最強且つ究極のドリームチームなロックス海賊団に正しく当て嵌まっている。
- ロックス自身の戦闘力についてだが、過去にベラミーが「自分で自分の手配書を偽造してハッタリだけで名を上げた海賊がいた」との噂話をしていた。しかし
作中では自分の手配書を名刺代わりに持ち歩き、自身の悪名を示していた賞金首が居たり、ルフィの名を騙る海賊・三枚舌のデマロ・ブラックが登場したりしたが、どちらも手配書に対して何かをしたとする事実はなく、（現時点で）ベラミーの「自分で自分の手配書を偽造した者」はどのメディアを含めても未だ現れていない。上記の推測を考えると少々気になる要素である。
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