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編集者:稲美 弥彦
編集内容:3023fの情報を追加。

東急2020系

とうきゅうにせんにじゅうけい

東急電鉄の通勤形車両。ここでは姉妹車両である3020系・6020系についても解説。

5000系の後継車両として開発された。2018年3月28日より田園都市線向けに8500系の置き換えを目的として投入されている。長津田検車区配属。

田園都市線向けの車両としては5000系以来16年ぶりのフルモデルチェンジ車となった。4扉10両編成で、基本的な設計はJR東日本E235系電車と共通。機器類には東急独自の仕様が見られた先代の5000系列とは異なり、機器類にも互換性がある。

運用路線

5050系と共通運用。8500系引退前は同形式の東武直通対応車とも共通運用だった。

運用開始直後は東武直通非対応だった為「サークルK」の処置がなされたが、2018年10月1日から直通運用にも入るようになった。

外観

総合車両製作所のステンレス車標準仕様「sustina S24シリーズ」を採用したステンレス車体で、先頭部分は丸みを帯びた形状になっている。また、側面は雨どい部分の出っ張りが無くなり、すっきりとしている。

「これまでにない新しさ」を表現するため帯は一新されており、「新しい時代へ」との意味合いを込めて白を採用。これにラインカラーの緑を組み合わせている。

内装

沿線の風景をイメージしたカラーリングが多用されており、座席モケットに緑色、座席袖仕切りなどに木目調の色を採用。また座席はハイバックとなり、LCD式車内表示装置は3連でドア上だけでなく座席上にまで設置されている。また、車内防犯カメラも設置される。

機器関係

車両制御システムにはINTEROSを導入。より大量のデータを扱えるようになり、開発やメンテナンスもし易くなった。E235系と共通。

制御装置はSiC適用型MOSFET素子VVVFインバータを採用。東急では珍しい三菱製の主回路機器で、E235系とほぼ同仕様。高速域でも多パルススイッチングを行うことで、電流波形を滑らかにし、モータの効率向上を図っている。また、全ての電動車に制御装置を搭載する独立電動車方式となった。

主電動機は全閉外扇型かご形三相誘導電動機のTKM-18形。1時間定格出力140kw、定格電流108A、定格回転数2380rpmとこちらもE235系のMT79形と同仕様である。

ほか、補助電源装置・空気圧縮機・冷房装置・ドアエンジンやドアチャイムにE235系の影響が見られる。歯車比も共通の14:99=1:7.07で、6.21の5000系列と比べて低速寄り。

しかし、駆動装置はWN継手で、TD継手のE235系や5000系列よりも走行音が静かである。

更なる共通化によって、一見5000系列よりも性能が落ちてしまったかのように見える(10両編成時の定格出力が3,800kw→2800kwに低下)。

ただし、電流値がE235系よりも引き上げられており、定格速度は5000系列と同等である。定格出力が劣るからといって、実際の性能で劣る訳ではない。

編成表

  • ←渋谷
  • 押上
  • 久喜
  • 南栗橋
中央林間→
車両構成2120222023202420252026202720282029202020備考
MT構成Tc2M2BM1BT3T2M3T1M2AM1ATc1
号車12345678910
第1編成2121222123212421252126212721282129212021
第2編成2122222223222422252226222722282229222022
第3編成2123222323232423252326232723282329232023
第4編成2124222423242424252426242724282429242024
第5編成2125222523252425252526252725282529252025
第6編成2126222623262426252626262726282629262026
第7編成2127222723272427252726272727282729272027
第8編成2128222823282428252826282728282829282028
第9編成2129222923292429252926292729282929292029
第10編成2130223023302430253026302730283029302030
第11編成2131223123312431253126312731283129312031
第12編成2132223223322432253226322732283229322032
第13編成2133223323332433253326332733283329332033
第14編成2134223423342434253426342734283429342034
第15編成2135223523352435253526352735283529352035
第16編成2136223623362436253626362736283629362036
第17編成2137223723372437253726372737283729372037
第18編成2138223823382438253826382738283829382038
第19編成2139223923392439253926392739283929392039
第20編成2140224023402440254026402740284029402040
第21編成2141224123412441254126412741284129412041
第22編成2142224223422442254226422742284229422042
第23編成2143224323432443254326432743284329432043
第24編成2144224423442444254426442744284429442044
第25編成2145224523452445254526452745284529452045
第26編成2146224623462446254626462746284629462046
第27編成2147224723472447254726472747284729472047
第28編成2148224823482448254826482748284829482048
第29編成2149224923492449254926492749284929492049
第30編成2150225023502450255026502750285029502050

※太字は元6020系からの編入車

大井町線の急行増発に伴う運用増加に合わせて、2018年より運行されている。7両編成2本が投入され、長津田検車区に配置されている。基本的なスペックは2020系と同じであるが、2020系にあった座席上のLCD式車内表示装置は省略された。ラインカラーは大井町線のオレンジになっている。

運用路線

6000系Q SEAT導入車と共通運用。

急行運用のみで、各駅停車には使用されない。

田園都市線直通列車は二子玉川で転線する。

組成変更

2018年冬に有料座席指定サービス『Q SEAT』を導入することになり、3号車のデハ6320形が別途新製されたデュアルシート車へ差し替えられた。編成から抜き取られた車両はLCD式車内表示装置を追加のうえ2020系へ編入された。

編成表

←大井町
  • 溝の口→
  • 中央林間
車両構成6120622063206420652066206720備考
MT構成Tc2M2BM1BT1M2AM1ATc1
号車1234567
第1編成6121622163216421652166216721
第2編成6122622263226422652266226722
備考Qシート搭載

目黒線の輸送力増強用、および東急新横浜線開業に伴う運用増加に合わせて2019年より投入。元住吉検車区に配属される。基本的なスペックは2020系と同じであるが、6020系と同じく座席上のLCD式車内表示装置は装備していない。ラインカラーは目黒線の水色。

3編成を製造。導入後しばらくは6両編成で運用に入っていたが、東急新横浜線・相模鉄道方面との直通開始前の2022年8月13日までに8両化が完了した。

当初から8両編成を想定した上で、8両編成を製造したので5080系や3000系に比べて改修工事が少なかった上で最初に全編成8両化を完了した。

但し、現時点で3020系のみ相鉄線での試運転が行われていない。

2023年6月に3023fが相鉄直通無線対応工事を完了した。

現在の運用路線

3000系8両編成及び5080系と共通運用。

将来の運用路線

目黒線系統の相鉄直通は基本的に本線系統で運用予定だが、時間帯によってはいずみ野線にも入線する。また直通区間外の本線西谷〜横浜間の一部列車でも使用される。

なお3020系は2023年3月13日の時点でも相鉄線内での試運転が行われていない。そもそも相鉄用防護無線を設置しておらず、相鉄直通に対応しないままになっている(3122Fには「相鉄線直通禁止」の表記が追加されており、設置が済んで試運転が行われるまでは新横浜折り返しの限定運用になるものと思われる)。

新横浜線開業の3月18日時点では相鉄に乗入していないが、順次相鉄用防護無線を搭載して乗り入れる予定となっている。

編成表

8両増結後

  • ←目黒
  • 赤羽岩淵
  • 浦和美園
  • 西高島平
日吉→
車両構成31203220332034203520362037203820備考
MT構成Tc2M2BM1BT2T1M2AM1ATc1
号車12345678
機器構成BTVVVF/SIVVVVF/CPVVVF/SIVVVVF/CPBT
第1編成31213221332134213521362137213821相鉄線直通非対応
第2編成31223222332234223522362237223822相鉄線直通非対応
第3編成31233223332334233523362337233823鉄用防護無線搭載車両
編集者:稲美 弥彦
編集内容:3023fの情報を追加。