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ズボシメシの編集履歴

2023-07-04 21:43:35 バージョン

ズボシメシ

ずぼしめし

『侍戦隊シンケンジャー』に登場するアヤカシの一体。

「仕掛け…?そんな物はない わしは真実を言っているだけ それで勝手に傷ついているのだ、身も心も!」

CV:二又一成


データ

【身長】一の目・190㎝→二の目・47.5m

【体重】一の目・83㎏→二の目・20.8t


概要

第六幕「悪口王」に登場するキノコのような、大口を開けた獣のような姿を持つアヤカシ。妖怪『』伝承のルーツとされる存在である。

一人称「ワシ」二人称「おまん」と古風な話し方で、長く伸びた赤い舌の様な刀身の「舌先三尺刀(したさきさんじゃくとう)」で武装している。


頭部は勿論、首周りや二の腕がキノコの笠のようになっており、特に頭部の意匠は伸びた菌糸のようにも見える。相手を嘲笑うような目つきと歯並びの悪い大きな口も特徴の1つで、この口こそが能力の要となる。


その能力は一言で言えば「悪口攻撃」であり、相手が最も気にしている欠点に関する言葉を一目で見抜いて、それを本人に向かって言い当てて心理ダメージを負った相手を物理的に吹き飛ばしてしまう。しかも心理ダメージが大きい程に受ける物理的なダメージも大きくなってしまう。

傍から見ればコミカルな描写だが、実際は凄まじい衝撃で壁や地面等に叩きつけられているので、被害者が命に関わる程の重傷を負わされている事は容易に想像できるだろう。

見ず知らずの相手(それも得体の知れない怪物)に見透かされたかの如く、触れられたくない点を的確に言い当てられる事も恐ろしいのだが、放たれた悪口はまさしく「言葉の暴力」となって精神的にも物理的にも相手を傷つけるという意味でも極めて質が悪い。

 

何よりズボシメシ自身も、「相手がのた打ち回る様を見て快感を得る」と言うアヤカシらしい非常に悪辣な性格の持ち主であり、言葉の暴力によって相手を弄んで喜ぶ、まさしく現世に仇なす外道である。

こうした能力と性格から、普段から外道衆の仲間内でも「一言多い」タイプとして敬遠されており、幹部である骨のシタリからも発言を極力制止させられるところから、口は災いの元という言葉をこの上無く悪い意味で体現したアヤカシと言える。


弱点はその巨大な口そのもので、これを塞がれると当然ながら相手への悪口を言えなくなり、能力を封じられてしまう。また、悪口を言われても決して動じない屈強な精神があればその攻撃に耐える事もできるのだが、あくまで耐えているだけなので物理的なダメージ自体は蓄積される。

しかも本人は「自分の言葉を絶対」とする程に、アヤカシらしく自らの能力と実力に強いプライドを持っている為、万が一効かない相手が現れれば容赦なく罵詈雑言を浴びせかけて心をへし折ろうとする。


また、あくまで相手の言われたくない事を見抜いて言い当てているだけなので、相手の心を読んでいる訳ではない。その為、自身が見抜いた悪口の背景や何故相手がその言葉を気にしているのかという事までは分からず、心を読むキャラによくある相手の心を読んで攻撃を予知するといった能力も当然ながら無い。ここについては厳密には伝承の『覚』とは異なっている。


劇中の活躍

三途の川を増水させる為に現世に侵攻すると、作業員を「デブ」、フリーターを「穀潰し」、カップルを「二股同士」と、上記の能力で大勢の人々を吹き飛ばし、その心身を傷付けていく。

駆けつけたシンケンジャーに対してもシンケングリーン谷千明「落ちこぼれ」シンケンブルー池波流ノ介ファザコンシンケンピンク白石茉子「一生独身」とそれぞれの悪口を言い放ち、更にはシンケンレッド志葉丈瑠をも「嘘つき、大嘘つき」と連続で罵倒して蹴散らしてしまう。


ズボシメシの言葉をデタラメだと返して向かって来るシンケンイエロー花織ことはだが、ズボシメシは「デタラメなら平気のはずだ。傷つくのは図星の証拠!自分で試してみろ!」と返し、そのまま「お前は・・・ドジ!」と言い放って吹き飛ばそうとしたが、ことはは吹き飛ばずにそのまま自身にシンケンマルを振り下ろしてきた。吹き飛ぶと高を括っていたズボシメシはそのままダメージを負ってしまう。

「何ィ・・・そんなはずは!?」と混乱するズボシメシだったが、今度は距離を詰めて「ドジ」、「アホ」、「間抜け」、「ドン臭女」と罵倒するもまるで通じず、逆にランドスライサーを喰らって大ダメージを受けた上に、更に水切れの為に撤退を余儀なくされる。


撤退後、六門船薄皮太夫に何か悪口を言って吹っ飛ばし、自身の能力が正常なのを確認すると再び現世へ現れる(当然太夫は怒ったがドウコクによって制止されてしまう)。

現れたシンケンジャーを「また自分の真実の姿を教えてやろうか?」と挑発するも、侍としての平常心を保つ事で悪口攻撃を凌ごうとする五人に対し、いの1番に流ノ介をマザコン!」と罵り吹き飛ばす。

そして「お前等は引っ込んでろ!用があるのは黄色いの!お前だけだ!」と、自身の対戦相手にことはを名指しで指名。

他の四人がナナシ連中と乱戦になる中、ことはに対して「アホ!」「バカ!」「マヌケ!」と能力で読み取った悪口を次々と浴びせ掛ける。だがことはは屈することなく「うちには効かへん!」と返して袈裟斬りを食らわせる。

 

しかし、ズボシメシはすぐさま起き上がると「わしの言葉は絶対だ!必ずお前を言葉で倒す!」「いじめられっ子!」と悪口攻撃を続けるが、ことはは「うちは平気や!」と叫びつつまたズボシメシを斬る。

後退しつつも「このっ・・・鈍感女!」と罵り、最後に「姉ちゃんの補欠!」と言い放つと、流石にことはは一瞬怯んでダメージを受ける……かに思えた矢先、千明がウッドスピアーで援護して木ノ葉隠しに攪乱。

何とか踏み止まったことはは「石」のモヂカラを発動し、対するズボシメシは口を無数の小石で塞がれてしまう。


そしてことはは

 

「言葉で人を傷つけるなんて、あんたみたいなん、最低や!」


と怒りの叫びをぶつけ、シンケンマル・土の字斬りでズボシメシの戦意を喪失。

更に5人の兜五輪弾が炸裂して倒される。


その直後、二の目となって巨大化すると、シンケンオーを背中の3つ目からの光線で攻撃する。

しかし、シンケンオーが蹴り飛ばしたエンブレム形態の猿折神に怯んだ所へ、カブトシンケンオーの兜大回転砲を止めの一撃に喰らって爆散した。

戦いの後、ことはは蓄積されたダメージが限界点を超えた為、気絶してしまう。

 

気丈に「うちは平気や!」と振る舞っていた彼女だが、強靭な精神力で無自覚に抑え込んでいただけであり、実際はしっかりとダメージは受けて蓄積されていたのだった。


余談

  • モチーフ

キノコとで、名前の由来は図星+示し

名前の語感はキノコモチーフという事でシメジ、「心を読む」から「考え」の敬語表現である「思し召し」ともかけているのだろう。

ちなみに狐や狼など他のイヌ科モチーフはしばしば出てくるが、狸がモチーフの戦隊怪人は結構少数派で、90年の『地球戦隊ファイブマン』のタヌキツネギン以来実に19年ぶりである。

 

  • 妖怪伝説のルーツ

現代の伝承では『覚』はどこからともなく現れて相手の心の内を読む化け物らしく、シンケンジャー世界においてはズボシメシの悪口攻撃がそのルーツとされている。ただし、前述した通りズボシメシはあくまで相手の言われたくない事を見抜けるだけで、心を読んでいる訳ではない。この辺りはズボシメシの悪口攻撃を見た当時の人が、心を読む能力だと勘違いして伝聞したのだろう。

獣人のようだと表される覚の姿もズボシメシの姿に由来すると思われる。

 

  • 中の人ネタ

声を演じた二又氏は昨年の『炎神戦隊ゴーオンジャー』でもスピーカーバンキと言うGP-06に登場する怪人の声を担当した。こちらの敵組織も異次元からの侵略者である点が共通している。

 

  • 実は伏線だった「嘘つき」

ズボシメシは丈瑠に向けて「嘘つき」と言い放ったが、これは終盤になって志葉家全体の秘密に関わる重大な伏線だった事が明らかとなった。ズボシメシは第六幕に登場したのだが、こんな最序盤から終盤の展開に関わる大きな伏線がしっかりと張られていたのである。

 

しかも、この「嘘つき」という伏線の秀逸な点としては、前回兜折神が初登場した際に丈瑠は「自身に使いこなせるのか」という不安を抱きつつも殿(当主)という立場から虚勢を張って、隠れて一人で修業をしていた為、この時点では誰もがズボシメシの「嘘つき」呼ばわりはそうした態度を指しているのだと思っていたのである。事実、視聴者に限らずこの回の監督を務めた竹本昇も、丈瑠を演じた松坂桃李に問われた際に「家臣に内緒で鍛錬したりしてるからなんじゃないの?」と答えていたらしい。


関連項目

侍戦隊シンケンジャー 外道衆 アヤカシ(シンケンジャー) さとり 


サトリ(魔化魍):『仮面ライダー響鬼』に登場する、覚繋がりのライダー怪人

人魚のジョ言次回作に登場する悪口繋がりの怪人

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