スペック
全長: | 78cm |
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重量: | 2kg |
概要
『ウルトラマン』第16話「科特隊宇宙へ」で初登場した、科学特捜隊の新兵器。
イデ隊員が作った長射程の光線銃で、理論上はスペシウム光線と同等の威力を持つ超強力なビームライフル。普段は専用のトランクケースに銃身、本体、スコープの3つに分かれた状態で収納されており、これらを組み立てることで完全な形になる。初登場時はジェットビートルの銃架に装備されていたが、基本はメイン画像のように隊員が携行して使用することが多い。
ウルトラシリーズの超兵器は1回限りの登場が基本だが、マルス133は初登場後も通常火器として運用が続けられ、幾度となく戦果を挙げている珍しい例である。
本体の左右には小型のエネルギータンクが据え付けられており、ここにスペシウムエネルギーが貯蔵されている。
片手でも扱えるようでバニラ&アボラス戦ではイデ隊員がスーパーガンとの2丁持ちを披露、その気になればマルス133の2丁持ちも可能かもしれない。
射撃の際は直線レーザー光線状のスペシウム光線を発射し怪獣や宇宙人に攻撃をする。(第19話ではスーパーガンの光線と一緒に作画できなかった都合上マルス133の光線エフェクトが描かれていない)
ある程度威力の調整も可能で単発式のフラッシュ弾も発射できる(第16話、第25話)。また、レーザー光線が発射される時の光線音はウルトラマンのスペシウム光線の音をアレンジしたものが使用されている。(第16話と第19話、第23話で小型ビートルと共にジャミラの搭乗している円盤撃墜作戦時ではこれとは異なる光線音を使用)
なお、「理論上スペシウム光線と同等の威力」という設定は、映像中の言及はないものの制作時点から存在しており(第16話の脚本に記述がある)、書籍等による後付け設定ではない。
後に『ウルトラマンメビウス』では「人類初のメテオール」とされており、ほぼ同じ効果を持つミサイル「スペシウム弾頭弾」も登場している。
また、『ウルトラマンネクサス』のウルティメイトバニッシャーや『ウルトラマンX』のウルトライザーなど、「ウルトラマンの必殺技と同等の威力を持つ武器」はシリーズのところどころで登場している。
2023年現時点で光線銃の類で「ウルトラマンの必殺技と同等の威力を持つ武器」はマルス133、ウルトライザー、そしてウルトラマンたちが描かれたガッツハイパーキー+ガッツスパークレンスハイパーガンモードの3つである。
ちなみに、ウルトライザーはファントン星人のグルマン博士が開発したのに対し、マルス133は地球人であるイデ隊員個人である。
イデ隊員パネェ……。
2丁あるマルス133の異なる点
初登場時にこんなこともあろうかとで2丁作られたマルス133だが、登場回では常に1丁しか出てこない。
実は登場シーンにより銃身の長さが異なっており、銃身が短い方はイデ隊員が、銃身が長い方はハヤタ隊員が使用している。このことから、作品全体で見るとしっかり2丁あるように演出していることが窺える。ここではイデ隊員専用とハヤタ隊員専用それぞれのマルス133の特徴を紹介していく。
ハヤタ隊員専用
・銃身が長い(特に第39話に登場したものが最も銃身が長い)
・銃身の色が明るめの青
・スコープが真っ直ぐに取り付けられている
イデ隊員専用
・銃身が短い
・銃身の色が暗めの青
・スコープが右斜めに取り付けられている
劇中での活躍
劇中では第16話、第19話、第22話、第23話、第25話、第27話、第37話、第39話と銃だけが登場する回も含め合計で8回登場しており、戦果としてはバルタン星人二代目の分身体を狙撃して多数撃墜したり、ジャミラの宇宙船を小型ビートルと撃墜させたり、日本アルプスに出現したギガスとドラコを衝突させたり、ゴモラの尻尾と角を切断したり、再生ドラコの右腕を出血状態にして負傷させたり、ゼットン星人を射殺するなど高い威力を発揮したが、アボラスとゼットンは直撃を受けても全くダメージを受けていなかった。
また、第16話~第23話までの間はイデ隊員が主に携行していることが多かったが、第25話以降はハヤタ隊員が主に使用している。(戦績を見るとイデ隊員が使用している時よりもハヤタ隊員が使用している時の方が戦績を上げていることの方が多い)
第39話ではスパイダーショットやマッドバズーカ、QXガン、ニードルS80、熱線重機関銃、スパーク8などの武装がゼットン星人により破壊されたのにもかかわらずマルス133一丁のみ破壊されず使用可能の状態になっていた。推測ではあるがこれはゼットン星人がわざと破壊せずにゼットンには科学特捜隊の武器はもちろん、ウルトラマンのスペシウム光線も通用しないということを思い知らせるための意図があった可能性があると思われる。(事実、ゼットンは科学特捜隊の武装やウルトラマンの技を研究し尽くし強化改造を施されている)
その他の作品での活躍
漫画『ウルトラマン THE FIRST』では、原作と同様にイデ隊員の手で開発されるが、初陣で撃破した怪獣がジャミラだった為、後にジャミラの正体を知ったイデ隊員は罪悪感に苦しめられ、自信を失ってしまった。更に「攻撃で敵を排除するのではなく、守りを固めればいい」という発想で開発したアンチ・スペシウム合金をも、フジ隊員に化けたバルタン星人に奪取されてしまった。
ウルトラマンが地球を去った後日談を描いた小説『ウルトラマンF』では、引き続きジェットビートルの銃架に装備されているほか、科特隊のウルトラアーマーが主力装備として搭載しており、小型のゴモラやビースト・ザ・ワン(ベルゼブア・コローネ)から分離したカラスの群れ、『元帥』が変身したジャミラを撃破している。
本作では「パルスでしか照射できないのでスぺシウム光線のような連続発射は出来ない」と設定されているが、それでも「水爆より高威力な光線を指一本で扱えてしまう」ことに対する危険性が指摘されており、流れ弾がビルを消滅させてしまうなど過剰な戦力の象徴として扱われていた。また、ダークザギには片手で払い除けられ、完全生命体イフを凶暴化させる要因になってしまったほか、幸か不幸か巨大フジ隊員には全く効かなかった。
『ウルトラ怪獣擬人化計画ギャラクシー☆デイズ』でも登場。
31話でゴモラが地中から掘り返したガラクタの中に、スパイダーショットや無重力弾等と共に紛れ込んでいた。
漫画『ULTRAMAN』の公式Twitterでは「133という数字はスぺシウムを意味する(架空の)元素番号」と解説されている。
小説『ウルトラマン ジャイアント作戦』には改良型のマルサイト7が登場している。
余談
同等の性質を持つスペシウムが火星に存在する物質という設定であることから、名前の由来は火星を意味する「マルス(Mars)」からと思われる。
『ウルトラマン』の撮影終了後、プロップは『ウルトラセブン』第2話に登場するパラライザーに改造された。