「イキギモ、見つけ見つけ 赤坂見附~」
「もうすぐあの娘は、丸焼けこやけ夕焼け照り焼きて~りてりって、お前はなんの料理にしてやろうかなぁ~!?」
データ(プロフィール)
身長 | 206cm(邪身豪天変時・51.5m) |
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体重 | 112kg(邪身豪天変時・28.0t) |
得意リンギ |
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好きな場所 | 草原 |
好きな食べ物 | 何でも食べる |
好きな言葉 | 「豚に真珠」 |
CV | 広川太一郎 |
登場話数 | 修行その22「キュイキュイ!セレブとデート」 |
概要
「臨獣ピッグ拳」の使い手である臨獣拳士の一人。
他の臨獣拳士と同様に、モチーフたる豚の要素は頭部や胸部に色濃く表れている他、チャーシューやボンレスハムを思わせる肩口や足回りの網状の意匠、得物であるソーセージ型の多節棍「腸詰ヌンチャク」、それに肩当ての縁や手首に施された雷文など、豚そのものだけでなくそこから連想される要素も散見される出で立ちをしている。
鍛えた嗅覚で何でも探し出すのを得意とし、臨気によって鼻の筋肉をさらに鍛えることで、5km先の飯粒の匂いすら嗅ぎわけることさえできる。戦闘においても、持ち前の重い身体で相手を押し潰したり、脂肪の壁で相手の攻撃を吸収するなど、その名が示す通り豚を手本とした戦法を駆使する。この他、強烈な放屁での攻撃も可能としている。
食い意地が張っており、「目先の任務よりも自身の食事を優先する」困った性格の持ち主であり、作中では記事冒頭に示した台詞にもあるように人間も食べようとするなど、雑食であることが示唆されている。
おまけにやたら饒舌で、親父ギャグや昭和のコメディアンのような言い回しを多用する上、一人称を「僕」ではなく必ず「ポーク」としてしまうクセがあるなど、どこまでも豚にフィーチャリングしたキャラ造形となっている。
作中での動向
スーパーゲキレンジャーの登場により屈辱的な完敗を喫した理央は、その怒りによって大地の拳魔マクの骸を呼び覚ますこととなるのだが、マクの完全な復活には「真毒」に加えて、さらに骸から抜き取られていた「イキギモ」が必要であるという事実を突きつけられることとなる。
そのイキギモを確保すべく、メレと共に送り出されたの他ならぬタブーであるが、張り切るメレに対してタブーは前述の通り自身の食事にしか興味を示さぬ有様であり、呆れたメレは単独で行動する羽目になる。
それでも、リンギ「暗黒香嗅」を駆使してイキギモの匂いを辿ることで、その所有者である財閥令嬢の南北アリスを発見するや、メレと共にこれを強襲。アリスと行動を共にしていたジャンの相手をメレに任せ、自らの餌とするべくアリスを確保しそのまま行方をくらました。
「ポークは・・・じゃなくて僕は悲鳴なんかじゃお腹いっぱいにならないワケよ!薫製かな?それともやっぱりローストかな?かなかな?平仮名仮名?」
その後はイキギモを確保したメレとは別行動を取り、とある廃工場にてアリスを炎の中に落として丸焼きにせんと目論む。そしてイキギモの奪還と彼女の救出という選択を迫られながらも、後者を選んだジャンが駆け付けてなお、腸詰ヌンチャクを振るって彼の行く手を阻んで見せるのだが、ギリギリのところで過激気を発現させたジャンにアリスの救出を許してしまう。
遅れて駆け付けたレツとランも加わり、3人揃ったスーパーゲキレンジャーを前になおも立ち向かうタブーであったが、衆寡敵せずゲキバズーカを受け敗北を喫するに至った。
ジャン「豚の丸焼きー!!」
「豚の丸焼きって・・・ベタじゃん!ぐあ~っ!」
・・・が、「丸焼きいやだ・・・蒲焼き大好き!」との言と共に、邪身豪天変によって巨大化すると、相対したゲキファイヤーのパンチを腹に受けながらも無効化せしめ、さらにはその一撃で刺激されて出たオナラで逆に圧倒してみせた。しかし相手がゲキシャークを獣拳武装し、ゲキシャークファイヤーとなるとその優位もたちまち覆され、必殺の斬斬セイバー斬りで文字通り輪切りにされるという敢えない最期を遂げたのであった。
「ポーク輪切りにされちゃう!輪切りの私ってヒドイ!ヒドイわぁ~!」
こうして敗れ去ったタブーであったが、彼の出撃した最大の目的たるイキギモの確保は(メレによって)果たされており、これを手にした理央によってマクも復活を遂げることとなる・・・。
備考
デザインは篠原保が担当。後述するキャスティングは既にデザイン作業の段階で決定していたようで、篠原自身も「とにかく醜悪なヤツを」という制作サイドからの注文に沿いつつ、かなり気合を入れてデザインした一体であることを後に語っている。
得物についても、広川の吹き替えにおける代表作の一つ『Mr.Boo!ミスター・ブー』にちなんでソーセージ型とされているが、これを七節棍としたのが意図的であるかどうかまでは記憶にないとも言及している。
CV担当の広川はスーパー戦隊シリーズ、ひいては特撮テレビドラマへは本作が最初で最後の参加となった。
出演当時既に大ベテランの域にあった広川なだけに、スタッフの中には往年の「広川節」で育ったファンも少なからずいたようで、収録の際には(午後からの入りだったにもかかわらず)緊張して朝4時に早起きした者もいた他、アクション監督の石垣広文に至ってはキャスティングが決まった際に「広川さんが演るなら、オレがタブー演りますよ。誰か別のAC監督立てて下さい」とまで申し出たほどである(参考リンク)。
モチーフとなった豚は、犬以上に嗅覚が発達した動物であり、一時期犬と同様に麻薬探知のために使われていた事例も確認されている・・・のだが、麻薬よりも食べ物に反応してしまうので仕事にならなかったという。作中においてタブーがマクのイキギモよりも食事にしか興味が無かったのも、こうした豚の哀しい習性から来ていると指摘する向きもある。
麻薬以外にも、トリュフの採取にも豚が起用されているのは有名な話であるが、実際に使われるのは雌の豚であり、その理由もトリュフから発せられる香りの成分が、雄の豚のフェロモンと似ているからに過ぎない。要は雌の性欲を利用した採取法である。
この他、豚は実際に人間を捕食する事も知られており、中国では子供が食われたり、あるマフィアが敵対していたマフィアを弱らせて豚小屋に放置したという事例もある。
やっぱり獣か・・・。
関連タグ
幻獣ハヌマーン拳シュエン:タブーと同様に本作に登場する敵怪人の一体で、好きな食べ物の設定が「何でも食べる」という点で共通項が見られる
ブタネジレ:『電磁戦隊メガレンジャー』に登場する敵怪人の一体。こちらもモチーフが豚であるのに加えて、デザインや作中での行動において食にまつわる要素が強調されている、という点でも共通している
ピギーズイマジン:『仮面ライダー電王』に登場する敵怪人の一体。こちらもタブーと同様に豚をモチーフとしている
総統タブー タブー(秘密結社ヤルミナティー):いずれも他作品に登場する、同名のキャラクター達。このうち前者は同じスーパー戦隊シリーズの過去作品に登場し、なおかつ属する組織の名がタブーのリンギである「暗黒香嗅(あんこくかかぐ)」の由来になっていると指摘する向きもある。また後者については、ブタをモチーフとしたキャラクターという点で共通項を有している
バケネコ(カクレンジャー) ツチグモ(カクレンジャー) XXミレーノ オズチュウ星人イーアル:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、人間を料理しようとした敵怪人達