仮面ライダーG電王
かめんらいだーじーでんおう
概要
時間警察の捜査官・黒崎レイジがGデンオウベルトにライダーパスをセタッチすることで、人工イマジン「イブ」の力をまとって変身する時間警察所属の仮面ライダー。GはGovernment(統治)の略称。
デンガッシャーを武器として使用する点を除けば、ライダーパスで変身する中でも独特なシステムを持つ。
まず、G電王は固有のフォーム名を持たないため、変身時に音声が発されない。変身後のセタッチする際は「フルチャージ」ではなく、強力なバリアを展開する「パーフェクト・ウェポン」を発動する。
スペック
身長 | 196cm |
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体重 | 98kg |
パンチ力 | 7t |
キック力 | 10t |
ジャンプ力 | ひと跳び40m |
走力 | 100mを3.8秒 |
海東大樹を狙わせたことから、全ての性能で仮面ライダーディエンドを凌ぐ。
キック力と走力では仮面ライダー電王 クライマックスフォームと並ぶ高いスペックを誇り、単純な数値のみを見ると、電王のダークライダーの中でも随一。膝蹴り一発で象すらも倒すことができる。
ただし、パンチ力は1tと僅差だが、ジャンプ力では10mと大差をつけられている。
加えて、人工イマジン・イブ(後述)の解析による敵の動きを先読みできることから、戦闘能力は非常に高い。ただし、連携技では一人目の行動は読めても、二人目以降の動きは読めず、劣勢に追い込まれる。
複眼「レッド&ブルースキャンアイ」で対象をアカシックレコードと照合させて善悪を測っている。
この他にも、イブの力で時の列車を使わずに時間を行き来することができる。
必殺技
イブの「パーフェクト・ウェポン」のコールと共に発動。
- ワールドバニッシュ
バリアを展開し、敵の攻撃を防ぎながら、デンガッシャーガンモードから無数の赤と青のエネルギー弾を発射する。
- ワールドエンド
劇中未使用。デンガッシャー十手モードを使用する必殺技。
ツール
ライダーパス
警察手帳を兼ねている他の転送機能や手錠をかける機能(スマートフォンのように操作するため、モニターがついていると思われる)なども備えている。また、変身していない時はイブの顔が出現する。
イブの顔は立体造形になっているため、下記のCSM版玩具では通常のライダーパスと異なり逆向きに折り畳む事ができないようになっている。
現実世界では、モバイルSuicaやモバイルPASMO、身分証機能付きIC乗車券に相当する。
Gデンオウベルト
G電王への変身に使用する。変身音声は仮面ライダーガオウのものを流用しており、サイレン音をイメージしているのか、最初に鐘の音が2回鳴る(ちなみにガオウの変身メロディにも鐘の音が入っている)。
フォームスイッチも存在するが、黒一色になっており、機能や役割については不明。
DX版は発売されず、『CSMデンオウベルト&ケータロス』で初めて玩具化された。ただし、デンオウベルトに専用バックルパーツを被せるように装着する仕様になっているため、細部の形状が微妙に異なる。
デンガッシャー
電王と同じものだが、ガンモードの組み方は電王のものとは違い、オーラアックスが展開されている。
ガンモード、十手モードを使用した。
玩具でも再現することができる。
人工イマジン・イブ
CV:高橋広樹
時の運行を管理する時間警察が作り上げた人工イマジン第1号のドーベルマン型イマジン。普段はレイジの持つ“ライダーパス”内部に存在している。
G電王に変身した後は顔が胸の装甲の一部になるが、仮面ライダーゼロノスベガフォームのように飾りなのかどうかは不明。ちなみに、会話する際は目が赤く光るため、ゼロノスとは異なり、本人の顔である可能性もある。
人工的に生まれた存在であるためか、融通が利かない堅物な性格の上、他のイマジンと同じく傲慢かつ独善的な一面を持っており、内心では人間を感情に左右されて完璧な行動ができない生物として見下している。
しかし、自身と同じ様なタイプであるレイジに対しては絶対的な信頼を寄せており、レイジに対して様々なアドバイスを行う。
この世の全ての歴史が刻まれたアカシックレコードに忠実に行動した結果・・・。
物語の終盤、海東大樹の行動により、自身を捨てたと思っていた母の本当の気持ちや、大樹の行動の真意を悟った事で彼への憎しみが薄れ母と大樹を許そうとしたレイジが、自分のアドバイスを全く聞かなくなると突然「これだから人間は信じられない!!」と本性を露わにすると、レイジを見限って暴走してしまう。
感情に全く左右されることなく完璧な行動ができる自身が世界を管理しようと目論み、単独でG電王に変身した(実際は、他のイマジンが契約後に実体化するのと同じ方式だったため、変身ベルトを使ってG電王の姿で実体化した)。
上記にある通り、未来人の精神体たるオリジナルのイマジンとは異なり、人工的に生みだされたとはいえ、本質自体がイマジンたちと同じであるゆえに、“人間を全て消し去れば歴史を改変しようと目論む者もいなくなる”=“時間を完全に管理することに繋がる”=“万事めでたく全てが丸く収まる”というイマジン特有の勝手な解釈による判断から全ての人間を消し去ろうとした。
自身が持つ完璧な判断力でタロスズ及び仮面ライダー電王を圧倒するが、最後は仮面ライダーディエンドとの連携で正面突破して来た仮面ライダー電王 クライマックスフォームの必殺技を受けた後に、仮面ライダーディエンド コンプリートフォームが発動した、8人の召喚ライダーの必殺技と「強化ディメンションシュート」を受け、爆散消滅した。
前述の通り、「これだから人間は信じられない」と言っているが、イブを生み出したのは何を隠そう人間である。本来、イブは時間を管理する=人間の平和のために生み出された存在であり、その人間に対し殺意を抱いたことにより、単独で変身できるようになった。
平成・令和になっても「悪の勢力の出自であったり同等の力を持つ」スタンスは変わらない仮面ライダーシリーズにおいて、イブが「自身を生み出した存在を消す」ために変身したG電王もまた、れっきとした仮面ライダーであり、「仮面ライダーシリーズとしての電王のこれから」を描いた『EPISODE YELLOW』のラスボスにふさわしい仮面ライダーだったといえる。
余談
名前に電王と入っているが、パトカーをモチーフにしている。モチーフの通り、電仮面はパトカーの形状から仮面に変形する。しかし、線路の装飾が施されている。
仮面ライダードライブに先駆け、自動車をモチーフにした初(?)のライダーとして登場した。