概要
オリポケの一種で、公式を偽り、悪意を持って流布される嘘を指す。
ポケモンはミュウという存在を産み出した事もあり、この手の釣りが半ば恒例行事のようになってしまっており、むしろ毎回楽しみにしているユーザーすらいる始末である。
こんな愉快犯にも歴史のようなものはある。
インターネットが発達していなかった時代は「ミュウに準じた幻のポケモンが他にも隠されている」といった都市伝説が口コミで広がっていくパターンが多かったが、GBA時代ぐらいになると改造ポケモンの要領でゲーム画面を偽装したものをネットで拡散する手法が流行し始めた。
3DSへの移行とドット絵の廃止でそれが困難になった第6世代からは、「雑誌のリーク」という体で新ポケモンの紹介誌面を模したフェイクニュースが流されるケースが多くなっている。
本物の雑誌が出回るまでの僅か数日間の勝負になっているため騙す側も全力であり、今では杉森絵やコロコロコミックのレイアウトを忠実に再現するのは当たり前、紙の質感や光の当たり具合まで違和感なく仕上げてようやくスタートラインに立てるという進化を遂げている。
海外からの発信も増えており、信憑性を増すためにわざわざ日本語に翻訳して記事を書き上げる猛者も少なくない。
さらに近年では、後述のフーレンのように「過去作で実装される予定だった」という体で紹介される、いわゆる没ポケモンがガセポケの新たな温床となりつつある。
こちらは今までとは違い、本当に公式から流出した情報なのか、それとも悪ふざけの二次創作なのかが誰にも立証できないため、よりタチが悪い。
pixiv上に作品が投稿されているガセポケモン
ワカメッチ → コンブール
第3世代に流布。ご丁寧に進化条件まで設定されていたが、その内容はトップ画像のようなもの。
下記のマサムネギやアパルカ達の先輩と言える存在。
かつてのニュース速報(VIP)板で冗談交じりに考案された企画であり、進化条件の他にも種族値や覚える技などのステータスまで細かく考案されていながら、本気で騙す気があるのかは微妙なネタっぽい内容になっているのはこのためであると思われる。
余談だが、ポケモンSVでは偶然にもマリナードタウンで「ホウエン地方産 伝説のワカメ」なるものが競りに出されていたりする。
マサムネギ
第4世代に次回作の構想として流布。カモネギの進化系として紹介されていた。画像では隣に「トリビード」という名でデリバードの進化形(当然こちらもガセ)もあったが、こちらは現時点で投稿が無いようだ。
カモネギはいわゆる「不遇ポケモン」であり、世代毎に強化されている上で対戦での評価は厳しく、大々的なテコ入れを熱望するファンも多い。第8世代で、リージョンフォームが騎士然とした進化先、ネギガナイトと共に登場したので、ますます対比として和風な武士等をモチーフとした進化先が欲しい所である。
そのためか当時も大真面目に信じていたり、今なお公式化を望む声があり、他にも「ムシャガモ」等の噂が定期的に流れている。最も人気のあるガセポケと言えるかもしれない。
ただ、中にはマサムネギを持ち上げてネギガナイトを批判するタチの悪いファンも一部存在しており、年々マサムネギ、ひいてはガセポケやカモネギに否定的なポケモンユーザーを増やす要因にもなってしまっている。
フーレン
ほんの一時だけ話題になった没ポケと言う皮を被ったガセポケ。
突如「ダイヤモンド・パール」にて没になったポケモンが発見されたとして話題になっていた。
しかしその正体は動画投稿者の鈴木けんぞう氏によって作られた手の混んだデマ。 それもそのはず、このデマは4月1日のエイプリルフールネタである。デザイン自体は非常に好評。
アパルカ・ナオイエ
第5世代の新ポケモンとして流布。
それぞれシキジカ・コマタナから着想を得たようで、それらを知った上で眺めると少なくとも同じ世代には出なさそうな雰囲気を感じ取れる。
その後第9世代にて、武将モチーフのポケモンであるドドゲザンが本当にキリキザンの進化系として登場する事となった。
ギルジャ
第5世代の新ポケモンとして流布。
本物の新ポケモンに混ぜて紹介しつつ、それらの情報にも所々フェイクが入れられる(スワンナが「しろいつばさ」なる特性を持った「ハクビリス」を名乗るポケモンになっていた等)というテクニカルな手法が採られていた。
モチーフはブルーギルとヒンバスと思われるが、バスラオっぽくもある。
ゲロノウミ
第6世代の新ポケモンとして流布。
カエルと力士をモチーフにしたような姿で、ケロマツの最終進化系という触れ書きであった。英語を始めとした海外版のポケモン名も一緒に載せられていた。
メガギギギアルY
第6世代に流布された、ギギギアルのメガシンカした姿……という触れ込みだが、その雑コラ感120%な見た目に加え、チープすぎてバレバレな紙面風コラ、「このたわごとを食べる!」などの支離滅裂な日本語の紹介文が相まって、騙された人は(少なくとも日本では)皆無。
しかし、その強烈なインパクトから一瞬だけ人気者になった。
プリン(アローラのすがた)
第7世代の新リージョンフォームとして流布。
実際のアローラには他地方と全く同じ姿のプリンが出現しており、サケブシッポとも無関係。