【警告】この記事には、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』本編のネタバレが含まれます。
シン・アスカ「シン・アスカ、ジャスティス、行きます!」
機体データ
型式番号 | STTS-808 |
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全高 | 18.50m |
重量 | 71.62t |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
動力源 | ??? |
開発 |
|
所属 | 世界平和監視機構コンパス |
パイロット | シン・アスカ |
概要
ZGMF-X19A インフィニットジャスティスの運用データと、ムラサメ等で培われた可変機技術を流用してオーブ連合首長国(モルゲンレーテ社)が設計・開発した世界平和監視機構コンパス専用機。兄弟機のSTTS-909 ライジングフリーダムとは共通の内部フレームを使用している。
ジャスティス系列機としては初めて設計・開発にザフトが関与していない機体であり、ザフト純正のジャスティスや大元がザフト製のインフィニットジャスティスとは多数の違いが散見される。
アスラン・ザラ専用機であるインフィニットジャスティスのデータを使用して製造された機体だが、アスラン当人がコンパス所属では無いことに加え、後方支援組織であるターミナルに出向中だったのでアスランが本機体に乗ったことは一度もない。
なお、ルナマリアの台詞から本機体をシンに託したのはキラの意思であることが明かされており、ヤマト隊においてもライジングフリーダムに追随若しくは匹敵する性能を持つイモータルジャスティスをシンに任せたのはキラなりの信頼の表れだとルナマリアは話している。
一応これらのパイロットに関してはキラの指名による物ではあったが、物語序盤ではアグネスが自身にジャスティスを譲るようにけしかけ口論になる場面もあった(結局シンがアグネスにイモータルジャスティスを渡すことはなく、本機は一貫してシンの搭乗機として扱われている)。
外見
インフィニットジャスティスの運用データが使用されている割に、全体的にインフィニットジャスティスやジャスティスよりもセイバーに類似した要素が目立つ。カラーリングもピンク味が強かったジャスティス系統よりもセイバーやイージスのような強い赤となっている。
機構
リフター
「DF2Mk3 スカイダート リフターシステム」という、歴代ジャスティスのファトゥム系統とは別系統のリフターを搭載している。
ファトゥム系統が持っていた着脱機能を排した代わりに、推力増強による運動性向上に寄与している。
変形
新たに戦闘機型モビルアーマー(MA)形態への変形機構が搭載されている。機構はライジングフリーダムと同じ。このMA形態のフォルムが奇しくもイージスと同系統のレイダーに類似している。
武装
現在確認されている武装は以下の通り。
基本的にはインフィニットジャスティスと同様だが、前述のリフターの分離・合体機能と、ビームサーベルがオミットされている他、ライジングフリーダムには存在するビームシールドも本機には搭載されておらず、全体的に武装の数は減少している。
MMI-GAU27Q 20mm 近接防御連装機関砲 ヴァンダーファルケ
歴代ジャスティスと同じく、頭部左右に連装2門ずつの計4門を内蔵された機関砲。「ヴァンダー」と「ファルケ」はドイツ語でそれぞれ「不思議」と「鷲」、またはヴァンダーファルケで「隼」を意味する。マイウス・ミリタリー・インダストリー社製。
MA-M727A3 高エネルギービームライフル
ライジングフリーダムと同型のビームライフル。マティウス・アーセナリー社製。
本機のものはラインが赤く塗装されている。
MA-F2D2 ヴィーセルナーゲル ビームブーメラン
両腰にマウントされたビームブーメラン。
通常のビームサーベルを持たない本機の携行格闘装備としても用いられる。
形態としてはデスティニーに装備されていた「RQM60F フラッシュエッジ2」に近いが、こちらはマティウス・アーセナリー社製の新系統モデルとなっている。
ヴィーセルはドイツ語で「イタチ」、ナーゲルは「爪」を意味する。
MMI-S2M5/X カルキトラ ビーム重斬脚
インフィニットジャスティスの「MR-Q15Aグリフォン ビームブレイド」と同様に膝から足先にかけて展開されるビームブレイド。マイウス・ミリタリー・インダストリー社製。
RQM75 フラッシュエッジ4 シールドブーメラン
ライジングフリーダムの「RQM73 フラッシュエッジ3 シールドブーメラン」と同様に、ビーム刃が展開する実体シールド兼遠隔操作武器。型式番号とペットネーム的におそらくザフト(統合設計局)製。
こちらのビーム発振器は先端部の1基のみとなっている。
Mk-1 高エネルギービーム砲
スカイダートの上部左右に内蔵された射撃武装。
MA時の正面砲門となる。
劇中での活躍
劇中ではライジングフリーダム、ゲルググメナース、ギャンシュトロームと共にブルーコスモスのザフト軍基地侵攻阻止に赴き、ビームブーメランを投げて105ダガー2機を両断するなどソードインパルスやデスティニーを彷彿とさせる活躍を見せている。
しかしファウンデーションとの合同作戦の際、ライジングフリーダムとのコンビネーションでデストロイ(現地で補修を受けた機体)を仕留める活躍を見せるも、彼らの精神汚染を受けたキラの暴走を止めに行こうとしたところブラックナイトスコード ルドラの編隊によるミサイルによる集中砲火を受ける。
その後は善戦するもののアークエンジェルが轟沈する様に気を取られた隙に胴部を両断され機能を停止。シンはコックピットから脱出するもルドラに握り潰されそうになるが、寸でのところでヒルダ・ハーケン搭乗機のギャンシュトロームが射出したスレイヤーウィップでルドラの腕が止まったため難を逃れる。ヒルダは攪乱のため本機の残骸を撃って爆発させ(ここで完全に失われた)、爆発からシンを庇いつつコックピットにシンを回収しそのまま離脱した。
相手が悪かったとはいえシンは本機の後に乗ったとある機体での戦闘中に「ジャスティスだから負けたんだ!」と発言しており、実際そのまま格上の性能を持つ複数のルドラを無傷で撃破したこともあり、近接での受け寄りの戦い方を得意とするアスランのデータが反映されたジャスティスとシンは機体と戦闘スタイルとの噛み合わせがあまり良くなかったのかもしれない(これに関しては「キラが自分を頼ってくれない」という不安からくるシンのやる気の問題、シンに本来向いていた一撃戦法ではなくキラを意識した不殺戦法をとっていたなどの理由も大きいと思われるが)。
小説版では本機を託されたシンの心情が描写されており、自分の搭乗機があのアスランが乗った機体の後継機という事でどこか複雑な心境であった事が明かされた。
余談
- 武装数の減少やリフターの分離・合体のオミットなど、インフィニットジャスティスと比較して劣って見える部分が目立つことから、ライジングフリーダム共々「バッテリー駆動機ではないか?」という考察が飛び交っている。
- 特にリフターの分離・合体はエネルギーを多量に消費すると思われるため、バッテリー駆動であるならばオミットされるのも納得がいく。実際に、ジャスティス開発前にリフターのプロトタイプをテストした火器運用試験型ゲイツ改が、リフター内にサブバッテリーを追加しても10分しか稼働できなかったと言う設定もある。
- 福田監督からは「今回は正式採用の機体」という発言があったことから、ユニウス条約に批准する範囲のスペック・動力が搭載されているのは間違いない模様。
- プラモデルのHG版は背面の規格が俗に言うユニバーサル規格のため、ガンダムジャスティスナイトのジョイントパーツを流用することでリフターを装着するといった改造が可能になっている
- 形式番号が「STTS」と、ザフトの従来機「ZGMF」・地球連合の従来機「GAT」・オーブの従来機「MBF」の何れにも当てはまらないものが使用されている。オーブ製ではあるが、恐らくライジングフリーダムと合わせ、コンパス所属機としての新規型番と目される。
関連タグ
登場作品
関連組織
関連機体
前駆型
兄弟機
母艦
技術的関連機体
ZGMF-X23S セイバー(接点は不明だが類似点多数)